山森 雅文

1960.11.26生
79-88阪急
89-94オリックス
外野手
右投右打
1072試合
1209打数289安打
33本塁打
134打点
25盗塁
打率.235
●タイトル他
ゴールデングラブ賞(86)

サーカスプレー

 高校は名門熊本工業。78年江川ドラフトで阪急に4位指名され入団。
 ルーキーイヤーから守備の華麗さ、堅実さには定評があったが、毎年のように「課題はバッティング」と言われ続けた。そんな中、勝負所での貴重なヒットが多く、満塁本塁打も放ち、89年にはファームの首位打者も獲得している。
 しかし山森と言えば外野守備。81年9月16日西宮球場での阪急対ロッテ後期11回戦。 1回裏ロッテの2番・弘田澄男は山田久志の内角シュートを叩く。打球は左翼ラッキーゾーンの上を通過し誰もが本塁打と思ったそのとき。左翼山森は金アミによじ登り金アミのてっぺんまでのぼりつめると、左足スパイクをてっぺんの横木にのせ、右足は金アミに密着させたまま左腕を高々と伸ばしてこの打球を捕球した。
 このプレーを噂に聞いた米国野球殿堂関係者が「日本人第一号の米国野球殿堂写真入り」を決めると日本国内でも大きな話題となった。
 現役を通して守備のスペシャリストとして働いた彼は「自分の守備位置から外野フェンスまでの歩数をかぞえて把握していた。」と言っている。もちろん、初めて遠征する球場でも練習前に確認していた。また前述の「サーカスプレー」も毎日西宮球場で外野フェンスによじ登って捕球する練習をしていたからできた。」とも言われている。
 86年ゴールデングラブ賞受賞。規定打席に達していない選手の受賞は現在のところ山森だけである。

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