東大阪のご当地ラーメン「高井田系」。その人気店の1つ「さるぱぱ」が、2025年4月1日から営業時間を変更し、朝6時から14時までの通し営業をスタートさせました。創業は2004年。濃い醤油スープに極太ストレート麺という伝統のスタイルを貫き、地域住民はもちろん、遠方からのラーメンファンにも親しまれています。

ラーメン店の営業時間とは思えない表示。
もともと昼と夜の二部営業でしたが、2024年11月に施行された「自転車の酒気帯び運転に関する罰則」により、夜の来客が減少。「昼はおかげさまで盛況。体力のある今のうちに、思い切って朝型に振りました」と話すのは店主の「ぱぱ」さん。気さくな人柄で、多くのファンから親しみを込めてそう呼ばれています。

今年62歳とのこと。
高井田系ラーメンのルーツは、1950年代に大阪・高井田地区で生まれた「光洋軒」や「住吉」といった老舗にさかのぼります。夜勤明けの工場労働者に向けて、塩分の効いた濃い醤油スープと、食べ応えのある極太麺が支持され、一大ジャンルを築き全国的に伝搬。

あえて高井田系スープを封印したまぜそば「力そば」も大人気。
「さるぱぱ」のラーメンも、まさにその系譜に連なる一杯。人気メニューの「チャーシュー麺(中)」(1,000円)は、存在感のあるチャーシューと歯ごたえのある麺、キレのある醤油スープが三位一体となり、食べ応えは抜群です。

この迫力がたまらない。チャーシュー麺(中)。
初日の朝8時、編集長・前田が訪問。さすがに満員とはいかないまでも、次々とお客さんが訪れ、朝ラーメンとしては上々の立ち上がりでした。ぱぱさんは「昨日の夜営業のあと早朝からの仕込みはきつい」と笑いながらも、ラーメンを運ぶ手に迷いはありません。

未経験の人には、ひとまず中華そば・味玉トッピングをおすすめします。
今回の変更は、原点である“朝のラーメン”への回帰ともいえる動き。ラーメン文化が進化・多様化していく中で、「高井田系の良さ」を再確認する機会にもなりそうです。

永和駅前、黄色い看板が目印の「さるぱぱ」。
■さるぱぱ
住所:〒577-0055 大阪府東大阪市長栄寺7-25
営業時間:6:00~14:00(L.O.10分前)
定休日:日・祝
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