日下の住宅街に、ちょっと変わった作業所があります。
その名も「おさかな農園」。

日下町4丁目の交差点を東へ入って、さらに住宅地の奥へ。
名前だけでも気になりますが、やっていることはもっとユニーク。
2023年に開設された就労継続支援B型事業所で、しいたけ栽培とメダカ飼育の二本柱を中心に、障がいのある方々が日々働いています。

スタッフさんと、利用者のみなさん。しいたけ栽培をしているビニールハウスにて。
メインの作物はキャッチーなネーミングが光る「石切しいたけ」。

ニョキニョキ生えてる!1日に収穫できるのはおよそ100個。
おが屑を固めた菌床にしいたけの菌を打ち込み、約2週間ごとに収穫を繰り返します。

作業所での直売をはじめ、イオン鴻池・ららぽーと門真などでも販売し、じわじわとファンを増やしています。
でも、なんでしいたけ?
「利用者さんにとって、適度に体を動かしながら楽しく取り組めるんです」と話すのは代表の西野滋基さん。
事業を始めるため一念発起し、農業に適した土地を求めて日下へ。事業所のビニールハウスも自分たちで建てたというから驚きです。

建設業も営む西野さん。土地を買い、作業所を建て開所。DASH村みたいだ!
目に見えて成長するしいたけに触れることで、心にもいい刺激が。 温度管理のしやすさもあり、メダカの飼育と合わせて、就労訓練の入口としてぴったりの環境になっています。

利用者さんは、水やりや収穫、掃除などさまざまな作業を担います。
そんな「おさかな農園」が今、クラウドファンディングに挑戦しています。 しいたけ栽培で出た廃菌床(使い終わったおが屑)を、カブトムシの幼虫を育てる土に再利用。さらに、カブトムシのフンを堆肥として畑に使い、野菜を育てる—という壮大な循環プロジェクトです。

菌床としての役割を終えた、たくさんのおが屑。
このプロジェクトを通して「利用者さんにとってやりがいのある仕事ができること、そして『工賃の低さ』という社会課題に風穴を開けたいんです」と西野さん。
すでに目標金額は達成済みですが、現在はネクストステージへ挑戦中。
締切は6月29日(日)。この新たな一歩が、廃菌床を活用した畑での野菜づくりと販売の実現にもつながります。
土も人も、循環する農業を。「おさかな農園」はそんな強い意志を感じる、サステナブルな場所でした。
■おさかな農園
住所:東大阪市日下町6丁目8番17号
TEL:072-959-3332
営業時間:10:00〜16:00
クラウドファンディングはこちら
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