未来のロボットが公道を走る!
と思い浮かべるのは、宇宙都市や月旅行みたいなSF的なイメージ?いいえ、未来はすぐそこに、現実のライン上にあるのです。
7月19日、自動配送ロボット「Hakobase(ハコベース)」が東大阪の公道で実証実験を行いました。
ニュースにチラッと映ってたのを見たという人も多いでしょう。
それもそのはず。テレビや新聞はじめ、14社のメディアがこの取材に訪れたから。週ひがももちろん便乗です。
自動運転ロボットのベンチャー「株式会社Hakobot」が開発し、東大阪に物流センターをもつねじ商社「サンコーインダストリー株式会社」と東大阪随一のマンモス校「近畿大学」の協力のもと何度も実験を重ねてきました。
今回の実験は、拠点となるサンコーインダストリー東大阪物流センターから現在工事中のモノレール予定地の横を通って180m先の加工屋「深輝精工株式会社」まで、約100kgのねじを載せて運ぶというもの。
この日は最高気温35度を超える特大猛暑。野外での取材に「行きたい!」と言ったことを何度か後悔しました。
実際に編集長前田が100kgのねじを台車で運ぼうとするともうね、汗がね。180mとはいえヒーヒー肩で息をしている横を、「Hakobase」は涼しい顔で過ぎ去って行っちゃう。カッコ良すぎか。
モノレール予定地の横を通り抜け、数十年後、いや数年後かもしれない未来がこの目に映りました。
この取り組みが注目される理由は、本気で未来の物流業界の担い手となる可能性があるから。
自動配送ロボットが実現すれば、
・製造業の高齢化や人手不足を補える
・複数の配達を同時に、業務が効率化される
などなど日本がこれからさらに抱えていく問題を解決する糸口となるのです。
さあ実証実験の結果はいかに…。ともったいぶった書き方をしましたが、もちろんなんの問題もなく終了。成功と言ってよいものでした。
ベンチャー、大学、業界最大手、行政そして警察。今回の実証実験は、公道を走るというミッションのために登場人物が多岐に渡ります。
まず、近畿大学。研究室のスピンオフとして誕生した株式会社古殿研究所の大谷諒馬さんは、関係機関の調整や周辺住民との折衝を行いました。
「東大阪と同じようにラストワンマイルの物流に課題を持つ地域は全国にある。東大阪でできたシステムを提案、展開していけたら」と話します。
「Hakobase」を開発するベンチャー企業・Hakobot社の大山純社長は
「東大阪は小さな加工業が横のやり取りを頻繁にしている。配送を自動化することにより、より製造に関することに専念してもらいやすくなるのでは」と東大阪の特殊性に注目します。さらに、Hakobaseの筐体の一部部品はすでに東大阪市内で製造しているとのこと。
※最初期のHakobaseと遊ぶ編集長前田↓
今日は東京出張。
サンコーインダストリーさんの東京支社にて、自動走行ユニット「Hakobot」を見せていただきました。100kgの編集長前田、普通に押し負けます。 pic.twitter.com/RbqI4HBwbe— 週刊ひがしおおさか⚡️(第1・3月情報ノーサイド) (@w_higa) July 11, 2022
実証実験の舞台となり、自動配送ロボットの開発を強力にバックアップするのはサンコーインダストリー株式会社の奥山淑英社長。
「モノづくりのまち東大阪が実証実験特区のような場所になり、全国から技術が集積すればまたモノづくりの街が活性化するはず」
と語り、東大阪出身らしく自社利益を超えた地域社会の未来の話も。
そしてこの日、Hakobaseのスタートボタンを押したのは、野田義和東大阪市長。
それぞれがそれぞれの利益とみんなの大義のために力を合わせる。未来思考の地域活性化が見え隠れします。
この日訪れた多くのメディアから、未来へとつながる大きな一歩となる一報が日本中に伝えられる。
「すごいな、東大阪は」
の先へ、最先端技術で作る新しい地域社会。
待ってろ未来!
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