ヴェルブリッツ 28-45 サンゴリアス 関西学院大学ラグビー部出身HO平生翔大 試合後インタビュー
- 2025/4/29
- ラグビー
- NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25, トヨタヴェルブリッツ, リーグワン, 東京サントリーサンゴリアス
- コメントを書く
2025年4月27日(日)NTTジャパンラグビーリーグワン2024-25 Div.1 第16節が行われ、東大阪市花園ラグビー場でトヨタヴェルブリッツと東京サントリーサンゴリアスが対戦しました。

以前、ライナーズに所属していたCTBシオサイア・フィフィタ。今はヴェルブリッツでプレー。
先制トライを奪ったサンゴリアスが一時ヴェルブリッツに同点を許すも、最終的に7トライを挙げ、28-45で勝利。プレーオフトーナメント(優勝決定戦)進出圏内の6位をキープし、7位の横浜キヤノンイーグルスとの勝点差を6に広げました。
この試合では、この春に関西学院大学ラグビー部を卒業したHO平生翔大選手(サンゴリアス)が後半途中からリーグワン初出場。試合終了後、インタビューしてきました。

この試合が初キャップとなった平生選手。
試合後インタビュー
東京サントリーサンゴリアス
HO 平生翔大 選手
Q.後半途中からの出場で、良いタックルもありましたね
急遽(のメンバー入り)やったんですけど、いつでも出られる準備はできていたので、そこは自分のパフォーマンスが出せてよかったと思います。
Q.あれくらいは自分でもできるという自信はありましたか?
2月から合流させてもらって日々成長できているなという実感はあったんですけど、それは本当の試合でプレッシャーがあったときにできるかというところです。
Q.練習と実際の試合と何が違った?変わらなかった?普段の練習の方がきついとかその辺はどうですか?
毎週毎週練習がタフな中で、すごくできてるなと。ゲームのシチュエーションをしっかり予想しながら日々の練習強度を上げていっています。いつもは僕らが相手をする側なんですけど、しっかりプレッシャーをかけるのがいいパフォーマンスで。それを逆に今回はすごくいいプレッシャーの中で練習できたのはすごく良かったです。
Q.キャプテンから先ほど(記者会見で)試合前に平生さんの方から「泥臭くいくという宣言があった」という話があったんですけど、それを言った気持ちと実際は?
ずっと高校生のころから泥臭くが関学のチームカラーですし、サントリーはそこができないと自分たちのラグビーができないという話だったので、そこは自分の一番大事にしているところ。他よりもできるところと思うので、そこを出したくてしっかりディフェンスできてアタックもアグレッシブにいけたのは良かったと思います。
Q.チームとしては勝たなければいけない位置づけ。すべての試合がそうだと思いますけど、そこに急遽出ることになって平常心でいけたんですか?
いろんな人にサポートをしてもらってる。もちろん自分自身はできることを全力で積み重ねてきて、そこに対してもちろん自分にとっても大事なゲームですしチームにとっても大事なゲームですけど、やることとしては変わらないと思うので、そこがしっかりできて良かったと思います。
Q.客席のほうからずいぶん応援の声があったんですけど、どんな気持ちでしたか?
やっぱり地元というところでいっぱいの人が応援に来てくれて、その中で自分はラグビーができて、デビューできたということがうれしかったです。たまたま大阪だったんですけど、いい応援をもらえたなと思っています。
Q.デビューが花園だったというのは、高校時代の思い出とかいっぱいあると思うんですが。
高校3年生の時はコロナで無観客で。最後にプレーしたのは大学のラストのゲームで最後負けた試合だったんですけど、そういう意味でもいろんな思い出があるこの花園という舞台で地元でラグビーができた。自分にとってこれからのラグビー人生にすごく大事ないいスタートが切れたと思います。
Q.近大戦で負けて、自分たちの代が終わってしまった。その後、もっとやりたいんだとかやるんだといった何かにつながる気持ちになったのでしょうか?
あの時はベスト4にこのメンバーだからこそいけると思っていましたし、この先の寂しさがあったんですけど、あれがあったからこそ今こうして悔しさを忘れることなく自分も頑張れていますし、後輩も春シーズンが始まるのでこれからの大事なポイントと思えるので、自分たちの代を誇らしく思います。
Q.今日は何回タックルにいって何回蹴ったか、もうわかってるんですか?
いえ、まだです。
Q.かなりしてましたけど、あれくらいが普通なんですか?
どうなんでしょうね?なんていうんですか、スター性といいますかタレント性じゃないところで、寝て起きてと誰でもができるプレーを自分が一番やろうと思っていたので。
Q.オールウェイズカミングですね。
そこができたってことが良かったかなと思います。
Q.大学時代はほとんど先発ですよね?なかなか今日のようなインパクトプレーヤーで出ることはなかったと思いますけど、意識しましたか?
もちろんインパクト意識してました。すごいいい流れで出させてもらえて、自分ができることを100%チームに結果的にいい影響を与えることができてよかったと思います。
Q.ノットロールアウェイをもらいましたけど、今日の中で印象に残ったプレーはありますか?
一発目のスローはミス…ちょっと失敗しちゃいましたけどそこは練習して次、また。
Q.出場が決まったのは、リザーブの選手がコンディション的に出れなくなって(出場を)言われた?何曜日?
金曜日です。
Q.最初に言われたときどう思いましたか?
週の初め一応出られる準備をしてと言われ、この3週と大阪の週末帯同させてもらったんですけど、その中で少しずつ経験を積んでグラウンドにも入らせてもらって、本当に自分はいつでも出れる準備をしてきました。驚きといいますか、やるしかなかったというか。そこはチャンスをもらえたことをポジティブにとらえながらしっかりやろうと。周りの方にサポートいただいていい準備ができました。そこは良かったと思います。
Q.今日の出場は自信になりましたか?
そうですね。
Q.学生の頃は蹴って走ってトライ取ってと、マルチプレーヤーのようでしたけど、今後はどんなプレーヤーになりたいとかスタイルを変えていくんですか?
自分は体がでかい方でもないではないと思うので、泥臭い寝て起きてルーズボールを拾ってといった全員ができるプレーの一個一個の質というのを上げていきたい。タックルの精度もそうですけど、当たり前のこと当たり前にするレベルを上げていきたいです。
試合後記者会見
トヨタヴェルブリッツ
スティーブ・ハンセン ヘッドコーチ/No.8 姫野和樹 キャプテン
Q.試合の総括
ハンセンHC まず、非常にいいゲームだったと思っています。大半の時間で対等に競い合えていたと思う一方で、後半の10分か15分の時間帯にチームが勢いを失い、相手がその状況を優位に運んだと思っています。とはいえ、今後を見据えると非常にいいラグビーができていました。前半に4トライを取り逃がしてしまい、またウィリアム・トゥポウに関しては残念ながらまた腕をけがしてしまいました。チームの努力に関しては誇りに思います。結果は付いてきていませんが、次の試合に焦点を当ててまた努力をしていきたいです。
姫野C スティーブが言ったように、リードしていてもおかしくない場面はありました。ただ、自分たちとしてはそこで精度のところ、正確性を少し欠いた部分があったので、来週以降はしっかりと精度のところを詰めれば、自分たちのラグビーをもう少しシャープにできると感じています。そこに焦点を当てて準備をしたいと考えています。
Q.後半の立ち上がりに突き放された要因はどこにあると考えていますか?
ハンセンHC ハーフタイム後の15分間、我々の精度が落ちてしまう場面がありました。それは攻守ともに共通していることであり、例えばモールのドライブを阻止することなど、それぞれが与えられている役割を高い精度で遂行することができていませんでした。このようにメンタルのスイッチが切れてしまうことに関しては、今季チームとして取り組んでいる課題でもあります。その中で復帰してきている選手もいます。今回の試合ではトゥポウと三木皓正が復帰しました。そういった選手の体調を管理していく必要があります。姫野に関しても前回の試合でフル出場したこともあり、この試合ではチームとして彼を管理する必要がありました。今日の試合に関しては、疲労が影響しているのか、チームが感じているストレスの影響なのか、そういったところに対してチームとしてメンタル面の強化をしていく必要があると考えています。
Q.ファーストキャップを刻んだ田村魁世選手の評価について。
ハンセンHC この試合を非常に楽しみにしていました。彼は練習で常に努力をしている選手であり、今回チャンスをつかんだだけではなく、それを実際にいいプレーにつなげてくれたので、若手の選手に対して、これ以上のことは求められないと思っています。
姫野C 本当に努力を積み重ねてきた選手ですので、こうやってチャンスをもらって、本当に堂々とプレーをしていたので、すごくうれしい気持ちになりました。すごくいいメッセージと言うか、若い選手のモチベーションになると思います。素晴らしいことだったと思います。
Q.プレーが止まるごとに誰かが倒れているような激しい試合だったことについてどんな印象ですか?
ハンセンHC 両チームにとって非常にフィジカルな試合で、天気が良かったこともあり、よりハードなコンディションになったと思っています。だからこそ戦い切った選手のことを誇りに思います。
姫野C 強度に関しては、すごく良かったとチーム全体で感じています。前回の試合もそうでしたが、ディフェンスのインテンシティーは素晴らしかったです。ただ、いい時間帯でペナルティを冒してしまって、自分たちのエネルギーが有り余ってペナルティをしてしまうときもあるので、そこに関しては落ち着いてできればと思います。
Q.次の試合はD1/D2入替戦回避のための重要な試合になりますが、どういった準備が必要だと感じていますか?
ハンセンHC やはり信念が一番大事だと思っています。チームとしてコネクトする、この状況から立ち上がることです。また今日の試合は非常にタフな試合だったので、リカバリーも大事になります。その中で1週間ハードワークをする、このチャレンジに対して気持ちを上げていく、こういった試練を受け止めることが必要です。D1/D2入替戦に回るかどうか、それは私たち次第だと思っています。自信と信念をもって80分間いいプレーをすること。その中で私たちは素晴らしいキャプテンに恵まれて、チームを引っ張ってくれると思っています。あとはいい準備をして試合を楽しむべきだと考えています。
こういったプレッシャーがある中で敗戦が多いと、どうしてもチームとしての連帯感を失って、方向性の不一致が起こりがちです。とはいえこのチームはリーダーやキャプテンの力もあり、全員が同じ方向を向いていて、チーム内に強い信頼感があると感じています。今週も大きな試練ですが、準備をした上でプレッシャーを迎えたいと自分としては考えています
東京サントリーサンゴリアス
小野晃征 ヘッドコーチ、HO堀越康介 キャプテン
Q.試合の総括
小野HC 本日は両チームの関係者、ファンのみなさん、暑い中応援ありがとうございました、ディビジョン1は残り3試合ということ、自分たちの順位も含めてすごく大事な試合でした。その中で堀越を中心に、自分たちのラグビースタイルを最初から見せつけるというところで、すごくいいリーダーシップを発揮してくれたと思います。前半はモメンタムでいったり来たりしましたが、それが後半へのボディブローのようになって、勝てたのかなと思います。大事なのはこれをしっかり来週の試合につなげて、選手たちやコーチがセームページになって、もう1回戦うことだと思っています
堀越C 本日はありがとうございました。準備してきたことを試合で100%出そうと、みんなで厳しく言い合ってきて、それが試合で出せたことがすごくうれしいですし、そこが勝てた要因だと思います。今まで課題だったゲームチェンジのところでのみんなの集中力がすごく良くて、チームとして勝ちの方向に向かっていったと思います。あと2試合頑張っていきたいと思います。
Q.前半はクロスゲームとなっていましたが、ハーフタイムにはどのような指示をしましたか?
小野HC 前半に関しては、トライを取れるチャンスがあと2、3回あったと思います。ボールを置くか置かないかの本当に手前までいきながら自分たちでコントロールできるエラーが起きてしまいました。1トライ差の状況でしたが、後半に入ってボールを置くまでみんなの集中が切れなかったところがスコアの差になったと思います。
Q.ハーフタイムにはどんな声掛けをしましたか?
堀越C ハーフタイムで、フィフティー・フィフティーのプレーはやめようというのと、ブレイクダウンの寄りをもっと早くしようというところだけを話しました。後半の5分、10分でまた相手が来ると思うから、そこをしっかりとシンプルに精度の高いプレーをやっていこう、いつも通りのことをやろうと言って後半に向かいました
Q.森谷圭介選手の評価は?
小野HC クボタスピアーズ船橋・東京ベイ戦の一つの課題で、ボールを手放すタイミング、ランとキックの判断というところは、9番と10番がコントロールしないとダメだということで、彼が前半の最初からキックとランのバランスがうまく、その結果敵陣でプレーする時間が長かったので、ゲームの組み立てはすごく良かったと思います。
Q.平生翔大選手の評価は?
姫野C まず、彼の努力でこのチームのファーストキャップを取れたことは本当にうれしく思いますし、おめでとうと言いたいです。プレーに関しては僕もびっくりするくらいインパクトタックルもキャリーも強くて、何回でも泥臭くひたむきにやると試合前にみんなに宣言して臨んでいましたが、本当にそのとおりのプレーをして、チームに勢いを付けてくれたと思います。
フォトギャラリー
ハイライト
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。