2月某日、日が暮れた八戸ノ里商店街で、とあるお店に行列が発生していました。しかも並んでいるのは若者ばかり。場所は1月オープンのおしゃれ八百屋「野菜のお店 ”八”」。「え?!何事!」と一時騒然としましたが…

こんな夜に、若者たちの行列。一体何が起こったのか…。
2階の窓にライトアップされていたのは、スニーカー。どうやらバスケットシューズのよう。

ここ、堀江とかじゃないよね?!と疑いたくなるおしゃれ感。
開店したのは、スニーカーショップ「KICKS EIGHT」。良いスニーカーの魅力を八戸ノ里に伝えるべく立ち上がった伝道師、現代のフランシスコ・ザビエルなのです。

店長の辻原さんが、楽しそうに初心者用のシューズを選んでくれます。
おいしそうな野菜が並ぶ「八」の奥の階段を上がって2階へ。壁面にところ狭しと並べられているのは、ビンテージ化したバスケットシューズから、入門用と位置づけられる1万円以下のスニーカーまで。まるでスニーカーの展示会場。そうか、あの行列は、スニーカーマニアの若者たちが開店前から並んでいたんですね。
そんなマニアなお客さんたちも「実物を見るのが初めて」とSNSで発信するほど、レアなものまである、宝の山なのです。

「AIR JORDAN MTM」と言えば、マニアにはズバッと通じるんだって。
しかし、記者にはあまり違いがわからない。失礼ながら、デザインの差しか見えてこない。
「もちろんデザインもあるのですが、クッションとか耐久性とかですね。一度履いてもらえると、違いがわかりますよ。膝を傷めにくいとか、疲れないとか。」
と応えてくれたのは、店長の辻原達也さん。「好きすぎて」とスニーカーに囲まれた笑顔がさわやかな青年です。
「初心者なら、これですかね。これも、いいですね。十分良さをわかってもらえると思いますよ。」
と何も知らない記者に懸命に伝えてくれたのは、商品の良さと、コストにみあった商品の価値です。

KICKSとはシューズのこと。EIGHTは八戸ノ里の「8」。
マニア向けで来る人を選ぶのではなく「いいものに触れてもらいたい」という熱意がビシバシ感じられます。八戸ノ里に舞い降りた、スニーカーの伝道師です。
これって、商店街の基本と同じ。加えて東大阪の小学校は、過半数にミニバス(ミニバスケットボール)のチームがある。東大阪市って実は「バスケ王国」。子供たちが、学生が、おじいちゃんおばあちゃんまでがスペシャルなシューズを履いて、八戸ノ里を歩いている未来が、記者の目には見えました。

辻原さんの笑顔と店内のシューズ。
「野菜のお店 ”八”」の奥の階段を上がればそこはシューズワールド。一度話を聞きに行ってみては?見ることだけじゃなく、履くことが、歩くことが楽しくなるかもよ。
取材店舗データ
店名:KICK EIGHT
住所:東大阪市下小阪5-6-3 2F ※1Fは野菜のお店 ”八”
電話番号:06-4309-5478
営業時間:月曜〜金曜 14:00〜20:00、土曜・日曜 11:00〜18:00
駐車場:なし
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