「平國祭」と書いて、「くにむけのみまつり」。通称「へいこくさい」が、5月21日(土)、枚岡神社にて斎行されました。
枚岡神社は、由緒ある河内国一之宮。初代天皇である神武天皇が即位する3年前に創祀したと伝えらていれる、歴史ある神社です。
そんな枚岡神社で、国の平安を祈願して毎年5月21日に行われるこの神事。今年は土曜日にあたり、カメラを持った参拝者も多く見られました。
斎館から拝殿へ向かい、祭典が始まります。
祝詞が奏上され、玉ぐしの奉納で終了かと思っていると…勢いよく「どん!」「どん!」と矛で地面を突く儀式が!
そう、この神事最大の特色は「振鉾の儀」(ふりほこのぎ)。
矛を振って国を平安にしたという神話に由来し、「平國矛」(くにむけのほこ)で地面を突く動作をします。平穏な国になるようにと願いをこめて。
矛を使った儀式を見るのは初めての記者。ダイナミックに地面を突く姿に、目を奪われます。
それが終わると、矛を持った2人の巫女の舞が始まります。ゆっくりとした動作で矛を互いに交わしたり、くるくる回ったりと、笛の音色に合わせた美しい舞。こんな神事があったんだ…と、うっとり。
さらに、剣術やなぎなたといった演武の奉納も。
演じるのは、剣術・体術の流派・勇進流大阪市支部、東大阪市なぎなた協会、東大阪市剣道協会の三団体。厳かな御本殿を前に、「エイッ!」と掛け声が響きます。
物ではなく、演武そのものを奉納するんですね。
祭典が終わると、境内参道広場にて同じく三団体による演武が行われます。
御本殿前で見せた演武とは打って変わって、団体での剣技が中心。見物に足を止める参拝者も。
こんな壮大な「国づくり」の祭典が、枚岡神社で行われていたとは。
果てしない歴史と伝統を目の前にし、今の平和にありがたみを持って過ごすきっかけを与えてくれる神事でした。
来年の5月21日は、ぜひ「平國祭」へ。
■枚岡神社
住所:東大阪市出雲井町7-16
電話:072-981-4177
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