それは去年、偉い人がいる会議に出たときのこと。
「もう夜も更けてきたし、天ぷらでも、どや?」と偉い人に連れて行ってもらったのが、荒本にあるこのお店。
「天ぷら 芳肴 大喜」(てんぷら ほうこう だいき)。
偉い人に誘われていますし、めちゃくちゃ高級なイメージですし、これは背筋を伸ばして行かねば。と暖簾をくぐりました。
で、出てきたのがこちら。
サックサクの衣に「これは絶対こだわってるでしょ」と誰もがわかる素材。
それはもう絶品で、「いつか絶対取材に来るんだ!」と固く誓いました。
そして今夏、念願かなってついに取材にやってきました。
荒本駅から徒歩4分、イオン東大阪店の東隣。こんなところにあったとは。
石畳の玄関口を踏み店内へ入ると、テーブル席とカウンターがこんにちは。
テーブル席はすだれで区切られ、半個室風。これなら接待にも使えそう。
一方カウンターは、なんと靴を脱いで上がるスタイル。
「天ぷら屋といえばカウンターが醍醐味。それでいて落ち着いて食事をしてもらいたいので、ここは座敷形式にしています」と話してくれたのは店主の清水さん。
「今はアイドリングタイムで、きちんとした格好じゃないから」ということで写真はありませんが、細かい気遣いが垣間見えます。
高校を出て、すぐに食の道へと進んだ清水さん。
岩手県で7年、大阪で4年和食の修行をし、地元・東大阪で念願の自店舗を構えました。
東大阪市庁舎と同じ年の2003年(平成15年)に創業。当初は市役所からのお客さんを見込んでいましたが、それ以上に機械団地のサラリーマンやご近所の人が来るようになったのだとか。
メニューは、天ぷらと一品料理がメイン。
夜のコースは3000円からとリーズナブルで、お酒に合う一品や天ぷら単品、鍋もあり。お酒に合う料理が提供されます。ランチ営業もあり、そばや定食が天ぷらとともに楽しめます。
「あまり天ぷら屋ってないでしょう。なので、看板メニューにしようと思ったんです。ぼく自身好きですし、多分天ぷらじゃなかったらやめてたかもしれません(笑)」と清水さん。
「誰もが食べやすい、ノーマルな天ぷらを目指しています」との言葉どおり、薄すぎず分厚すぎない衣が、食べた瞬間サクッ、じゅわ~。
そう、天ぷらは時間が勝負。揚げてからすぐに召し上がれ。
素材は季節のものを出し、油は米油を使う…など、こだわりは上げるとキリがありません。
しかし、しかしです。週ひが読者の諸君に伝えたいこだわりはコレ。「調味料」です。
天つゆで食べるか、塩で食べるか、いや素材の味を楽しむか…など派閥が多い調味料界ですが、何党でもカバーしきってしまうのが「大喜」のすごいところ。
左からシンプルな塩、カレー塩、唐辛子入りの塩。そして天つゆもついてきて至れりつくせり。
「抹茶塩や梅塩など、いろいろ試していくうちにお客さんの反応から変えていき、今の4種類に落ち着きました。」と、信頼の実績。
これなら派閥争いすることもありません。ありがとう大喜さん!
さて、興奮しきったところでもう一つだけ言いたいことが。
なんと、月に一度だけ、天ぷら「大喜」はラーメン屋へと変身するのです。
何を言っているかわからないって?私もわかりません。でも、これは事実。
毎月第4土曜、ランチ営業時にラーメンのみを限定20食で提供。醤油・味噌の2種類です。
どちらも鶏豚骨ベースのスープに中太麺。
チャーシューの代わりに豚の角煮が入り、和食店らしさがグッと引き立ちます。
この条件、味。ラーメン好きなら行かないわけには行きません。
「ラーメンづくりが趣味で(笑)。どうせならお店で出したいと思い、昨年の8月から始めました。とても手間をかけてしまうので、月に一度ですが…これからもいろいろやっていきたいですね」と、新たな展開を匂わす一言をいただきました。
調味料まで楽しめる天ぷらに、創作意欲あふれるラーメン。
気軽にランチするも良し、接待で使っても良し、月一ラーメンのクエストをクリアするも良し。
すべてを丁寧に作る「大喜」は様々な角度から楽しめる、エンターテイメントにあふれた料理店でした。
■天ぷら 芳肴 大喜
住所:東大阪市荒本北2-2-43
営業時間:11:30~13:30(LO13:00)、17:00~22:00(LO21 :00)
定休日:日・祝
TEL:06-4309-1180
アクセス:けいはんな線荒本駅より徒歩4分
駐車場あり
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1000 円のサニックスがでてきたのか?
はたまたライナーズなのか?
それとも前キャプテンか?
うーん、、、