東大阪で1番うまいラーメン店は?
と聞かれるとなかなか難しいですが
1番人気のあるラーメン店は?
と聞かれると、多くの人が挙げるであろう「極汁美麺umami」。採算度外視、原価率はうわさによると60%超の規格外なお店です。※通常販売価格に占める原価は30%が適切と言われる。
そのせいか、ずっと行列が絶えないのに店主の矢島さんは「全然儲からへん」と言い続けます。
そんなumamiのスタッフ、少し昔気質な言い方をするなら「矢島さんの弟子」の23歳の高山文亨さんが定休日である月曜日にチャレンジとしてお店を開店しています。その名は「magari」。もちろん「間借り営業」をもじっての命名です。
提供するのは鯛、蛤、牡蠣。師匠と同じく、販売価格から逆算して具材を考えるのではなく、まずおいしいラーメンをどう作るかを考えます。結果、1000円を超えるラインアップも行列が絶えません。メディアは全く伝えませんが、ファンはみんな知っています。umamiの弟子が、ラーメンが好きで好きで堪らない若者が、階段を登るかのようにうまいラーメンを作ろうとしている。
umamiに来る前は大阪市内の人気店で勤務。自分のお店を持ちたくて、高校時代から食べ歩き、バイトもラーメン店。今は師匠の矢島さんから「引き出しを増やした方がいい」とアドバイスを受けて、寿司店のアルバイトも掛け持ちします。
普段はumami、休みの日はmagariとバイト。生活いや人生の全てをラーメンに費やし、ラーメンのことをずっと考える。当たり前ですが、magariで提供されるラーメンも一級品。鶏を主戦場にする師匠と差別化するため、あえて魚介で勝負した。
「自分のラーメンにまだ満足はしてないです。でも中途半端なことをしてるつもりはない」
とコメントもラーメン店主。それでも
「umamiの域にはまだまだ」
と、師匠を仰ぎ見ます。
取材中、パーソナルなことを聞く記者に高山さんは
「僕のことはいいんで、ラーメンのことを書いてほしい」
と注文をつけます。するとすかさず師匠の矢島さんが
「露出は絶対必要やから、こういうの大事にしいや」
と笑顔で忠告します。
ラーメンのことしか考えていない2人が、絶妙なコンビネーションで新しい何かを生み出そうとする。そんな、小さいけど大きな出来事に僕たちは立ち会おうとしているのかもしれません。
取材終盤に矢島さんはうれしそうに「弟子の営業の方が流行ってますねん」と言います。
他人のことでこんなにうれしくなれるって、すっごく幸せなこと。ちょっと嫉妬しちゃうな。
大行列で、臨時休業が多く、来店のハードルが高い人気店umami。がむしゃらでワンオペを乗り越えとにかく進化を続けるmagari。
4月から始まった光景も、1か月ですでに想像を超えたクオリティに達しつつあります。
最高にうまいラーメンという体験を、ぜひみなさん。この瞬間しかないのだから。
5/15(月)
11:00-15:00、17:30-21:00鯛と蛤のらーめん
牡蠣のらーめん鯛めし←おすすめ
メニューに書いていませんが、
umamiの煮卵 150円
持ち帰りチャーシュー
あります。昼は2人での営業なので席数を増やします。
夜は、完売すれば早く閉店する場合がございます。ご来店お待ちしています。 pic.twitter.com/OXNdsAOeii
— magari (@magaridesu) May 14, 2023
■magari
住所:東大阪市菱屋西3−1−1
営業時間:11:00〜15:00、17:30〜21:00
営業日:月曜日
SNS:Instagram、Twitter
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。