俊徳道の由来って?パラモデル・中野裕介個展が美術センターで開催中 5/12まで

   

俊徳道、好きですか?
そうあの俊徳道です。布施と長瀬の間の地域。
好きも嫌いもないと思いますが、体験した後はなんだかちょっと特に用事のないあの地域に興味が湧いてくる…そんな企画展が、東大阪市民美術センターで開催中です。

東大阪出身アーティスト、中野裕介さんの個展「中野裕介/パラモデル展 よろぼう少年、かなたの道をゆく▷▷▷《俊徳丸伝説》であそぶ」。

美術センター入ってすぐにも展示が。荒川の障がい者生活支援事業所「アトリエライプハウス」とのコラボ作品。

タイトルだけ見るとちょっととっつきにくい?
こういう企画展って「アートを分かってなきゃ」って少し身構えちゃうけど、分からなくてもノープロブレム。
館内へ一歩入ると音と光と物体が融合し、空間全体でアートのシャワーを浴びることになります。

プラレールが壁を駆け巡り、文字が消えては現れ、お経のような物語のような音がこだまする会場。

今回の主人公は「よろぼう少年」こと俊徳丸。盲目でヨロヨロ流浪する1人の少年の伝説がモチーフです。
地名の「俊徳道」は、俊徳丸が通った高安の里から四天王寺への道筋だったことに由来するんだって。東大阪に住んで三十余年、初めて知りました。
日本で古くから伝えられてきた伝説で、能や歌舞伎、舞台、映画なんかの題材になることもしばしば。文化にアンテナを張る人ならどこかで聞いたことがある、そんな話です。
大学時代を社会学部で過ごした超文系の記者ミホロボットは知らなかったのが悔くて仕方ありません。

「俊徳丸の模型」と「かしこい犬の模型」。ビーズやクリスタルが散りばめられていてキラキラ。

捨てられた俊徳丸が人と出会ったりなんやかんやあって目が見えるようになる、というのが大筋。
物語によってはストーリーが少しずつ違い、「しんとくまる」や「よろぼう」などさまざまな呼び方をされています。

俊徳丸がモチーフとなった作品や資料の展示も。人気の物語は味付けのバリエーションも豊富。

造詣が深い人や伝説を知る人はその世界観に浸れるし、初心者なら五感でアートに触れて「すげー!」ってなること間違いなし。
スーパーマリオみたいなゲームをプレイできたり、単純にイラストが可愛かったり。
知識がなくても入りやすいところから楽しめます。

実際にプレーできる左スクロールゲーム。ファミコン世代なら絶対好きになる。

そんなプロフェッショナルな仕事をやってのけるのが、アーティストの中野裕介さん。
「ぼく、ずっと遊んでるようなものなんで」と、芸術家の背景にあるであろう苦労や辛さを微塵も感じさせない軽快さで話します。
楽しさを極めようとしている人だからこそ作れる、この空間。一見の価値ありです。

地元での個展は初めてだという中野さん。現在も東大阪在住で、近畿大学の図書館でアルバイトしていた経験もあるというガチ東大阪人なのです。

搬入は実家の両親に手伝ってもらった、と笑います。

俊徳丸伝説は地元でも知る人は少なく、「大学の図書館や郷土資料を読んだりして自分の作品に落とし込んできました。俊徳道はよく自転車でウロウロするし、難波に行く時に通ったりと馴染みがあります。色んなニュアンスで語れる地域。」フラフラと俊徳道を歩く姿が、俊徳丸とシンクロします。
今回の個展にあたって、俊徳道で街の雑音や話し声を拾い音声作品に昇華させたといいます。

なんかそのTシャツ見たことあるぞ!

彼に一番シンパシーを感じたのは、内覧会に着てこられた服がなぜか楳図かずおTシャツだったところ。
ミホロボット、その藤子不二雄A版持ってます。
と取材に全然関係ない話をふると、「ちょうど息子とAさんの漫画を読んでいた時に訃報が入って・・・」と、めっちゃお話ししてくださいました。

でも確かに感じる、漫画の偉人たちから受けた影響を。作品のあちこちに。

パラモデルの十八番、プラレールの展示がここにも。「完成」がない、つないで遊べるアート。

「基本的にはぼくは遊んでるだけです。見に来られた方も、展示で一緒に遊んでもらえたら良いかなと思います」
究極の東大阪在住趣味人が、俊徳丸で遊んだらめっちゃおもろかった。そんな個展。
ちょっとでも興味があれば、めちゃくちゃ楽しめるって保証します。5月12日(日)まで。ふれあい祭りの日が最終日です。行ってみてね。

■中野裕介/パラモデル展 よろぼう少年、かなたの道をゆく▷▷▷《俊徳丸伝説》であそぶ
開催日時:2024年4月25日(木)~5月12日(日)10:00〜17:00
会場:東大阪市民美術センター
住所:東大阪市吉田6丁目7-22
観覧料:無料
お問い合わせ:東大阪市民美術センター 072-964-1313

スポンサーリンク

mihorobot

mihorobot東大阪探検隊・記者

投稿者プロフィール

生粋の八戸ノ里っ子。人気の八戸ノ里東小・小阪中学校校区に住んでいる。
取材へ行けば、同級生のお父さんがやってるお店だった・・・ということが多々あり。
尊敬する人は藤子・F・不二雄先生。

スポンサーリンク

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


週ひがの連載

KGPlus株式会社

ねじワールドカップ公式サイトねじワールドカップ公式サイト

週ひがラグビーライブ配信プロジェクト第74回近畿高校ラグビー大会LIVE配信

週ひがラグビーライブ配信プロジェクト週ひがラグビーライブ配信プロジェクト

リーグワンを愛して2022

俊徳道ゴールドラッシュ俊徳道ゴールドラッシュ

東大阪ローカルメディア的日常東大阪ローカルメディア的日常

東大阪街角定点観測特設サイト

まず密にならない東大阪名所案内

ついに物販に進出!週ひがエコバッグ販売中。

東大阪の3つのラグビースクールを紹介。

sweets_banner東大阪のスイーツ店を網羅する人気連載。

ラグビーの話をしよう

kaisha_tanbou東大阪といえば、モノづくり。

nejikore_bana東大阪のねじをコレクション。

新型コロナウイルス感染症対策サイト(非公式)

プロ野球人名辞典

東大阪の今を知るツイート!

スポンサーリンク


スポンサーリンク

LINEオフィシャル

週刊ひがしおおさかのLINEアカウントは、週に1,2回東大阪の情報をお届けします。ぜひ友達登録してください。

週間人気記事

この1週間の人気記事

Last Update 2024.03.23

Honya Club.com
ページ上部へ戻る