FC大阪、J3参入へ「絶望的」から望みをつなぐ「奇跡の1勝」 前半途中から10人で戦うも、執念の逆転勝利!
2020年11月22日(日)JFL(日本フットボールリーグ)第29節が行われ、FC大阪はホームで奈良クラブと対戦しました。
前半途中でDF橋本侑紀がイエローカード2枚で退場に。10人での戦いを強いられましたが、2-1で逆転勝利。現在の順位は8位となっています。
今節を行う前のFC大阪よりも上のチームの順位は以下の通り。
FC大阪よりも先に試合をしたテゲバジャーロ宮崎(Jリーグ百年構想クラブ保有)が、FCマルヤス岡崎に勝利。この結果により、仮に最終節で敗戦しても4位以下になることがないため、宮崎のJ3参入が決定。J3参入枠はあと1つとなります。
その他のチームでは、いわきFCとヴィアティン三重が保有。FC大阪と同じ日にいわきFCとヴィアティン三重が対戦しました。勝点で離されたくないFC大阪としては、引き分けに終わってくれることが最高の結果で、なんと1-1の引き分け。さらに、4位Honda FCも引き分けたため、FC大阪は勝利すればJ3参入の可能性が出てくるという、奇跡のような展開に。
今シーズンは残り2試合。FC大阪に残されたJ3参入条件は2連勝しかありません。他のチームの勝敗条件は見どころ記事をご確認ください。
そんな中で行われた奈良クラブ戦。「阪奈ダービー」と呼ばれ、選手たちも「奈良クラブだけには」と、一段と気を引き締めて戦います。
負けたらJ3参入がなくなってしまう一戦で、フォーメーションは前節同様4-3-3。が、スタメンを大幅に変更します。
ここまで全試合でゴールを守ってきたGK永井文也に変え、田中大貴。DF前田悠斗やFW大山武蔵など、これまで途中出場が多かった選手を先発起用します。
開始1分、大山からいきなりチャンスが。
右サイドでMF木匠貴大のスルーパスに反応した大山がセンタリングを上げます。このボールにゴール正面でフリーになっていたFW塚田卓がヘディングシュート。しかし、わずかにゴール左に外れてしまい、決定機を逃します。
その後も大山を中心に相手ゴールに迫りますが、なかなか得点を奪えないFC大阪。
試合が動いたのは前半15分でした。右サイドで与えたフリーキックから、DF森本良(奈良クラブ)にヘディングで決められてしまい、先制を許します。
今シーズン、ここまで逆転勝利がないFC大阪。必勝が求められるだけに、苦しい試合展開となります。
それでも、この男がやってくれました、エースストライカー・FW川西誠。
前半25分、右サイドから前田がセンタリングを上げ、塚田がヘディングシュート。これはGKに弾かれますが、こぼれ球を川西が押し込み同点に追いつきます。
このまま勢いに乗りたいFC大阪でしたが、前半36分にDF橋本侑紀がイエローカード2枚でまさかのレッドカード。残り時間を10人で戦うことになります。
ただ、試合終了後の会見でFC大阪の塚原真也監督は、「うちは守備から攻撃につなげるチーム。10人になったことで、全員の意思統一ができ、守備に徹することができました」と話します。
FC大阪は守備から攻撃へと展開するサッカーが主。フォーメーションを4-4-1に変え、10人で奈良クラブの攻撃を耐えて、カウンターからの攻撃に切り替えます。
前半を1-1のまま折り返しますが、後半も攻め込まれる場面が続きます。しかし、GK田中のナイスセーブなどもあり、なんとか耐えしのぐFC大阪。
次に試合が動いたのは後半33分でした。相手DFが持っているボールを高い位置で川西が奪うと、そのままペナルティーエリア内に。シュートを打つふりをして、MF江郷下奨へパス。これを江郷下がゴール右隅に決め、逆転に成功します。
その後もディフェンスで耐える時間が続きますが、全員で引いて守り、ゴールを死守。J3参入に向け、10人で執念を見せます。
今シーズン、有観客試合になってからホームでの勝利がないFC大阪。後半のアディショナルタイムは6分、観客席から声は出せませんが、全員が手拍子を送り、エールを送ります。
この6分は本当にとても長く感じました。アディショナルタイムに同点に、逆転された過去もあります。
ピッチ上にいる11人、ベンチのメンバー・監督、そして観客席が一体となり勝利を後押し。そしてついに試合終了のホイッスルが。
今シーズン初の有観客ホーム試合勝利&逆転勝利。なんとかJ3リーグ参入に向けて、可能性を残しました。
次節は11月29日(日)、今季JFLを優勝した強敵・ヴェルスパ大分とアウェイで対戦します。
運命の最終節、J3参入条件は…
FC大阪は勝利必須
①Honda FCが敗戦、いわきFC、ヴィアティン三重が引き分けもしくは敗戦のとき。
②Honda FCが引き分け、いわきFC、ヴィアティン三重が引き分けもしくは敗戦のとき、FC大阪は7点差以上での勝利。
該当チームの対戦カードは
Honda FC vs FCマルヤス岡崎
テゲバジャーロ宮崎 vs いわきFC
ヴィアティン三重 vs 高知ユナイテッドSC
厳しい状況には変わりありませんが、可能性がある限り最終節も全力で勝利を目指して戦ってくれ。最高の結果を大阪で見守るファン・サポーターのために、持って帰るぞ!
インタビュー動画版
■FC大阪公式ホームページ:FC大阪公式ウェブサイト
■公式記録:JFL公式
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