週刊ひがしおおさかがいつも撮影をお願いしている、フォトグラファーのHさんから写真が送られてきました。
「キャプテンズランのマシレワです」
という短いメッセージとともに。
ああ!来た!
うちのセミシがワールドカップの舞台に立つ!
週刊ひがしおおさかが、2017年の入団からずっと追いかけてきた男「セミシ・マシレワ」が9月10日のチリ戦にメンバー入りしました。しかもスターティングメンバーで、15番。フルバックでの出場です。
初戦に挑む日本代表!メンバー発表です🌸
🇯🇵日本代表 vs チリ代表🇨🇱
📅9月10日(日) 20:00 K.O ※日本時間
🏟️トゥールーズ📡NHK総合 / NHK BS4K / NHKプラス
📡J SPORTS 1 / J SPORTSオンデマンド#GoWithTheBrave #JPNvCHI #RWC2023 pic.twitter.com/i6SMN0yKHs— 日本ラグビーフットボール協会 (@JRFUMedia) September 8, 2023
15ってことは。
グラウンドでチームの1番最後尾に位置し、陣形を見ながらスペースを見つけて攻め上がる「フルバック」というポジションです。あの五郎丸歩さんと同じところ。
さらにディフェンスでは、攻め上がる相手に最後の砦としてタックルしたり、蹴り込まれたロングキックをしっかり処理する役目。
日本代表では、11や14をつけることが多いのですが、
本職は?と聞かれると、やっぱり15、フルバック!
うれしい。めっちゃうれしい。でも、意外。
セミシ、15番かい https://t.co/4WRioj9nlj
— kaz-FD2 (@kaz_civic_TypeR) September 8, 2023
マシレワは、ちゃめっけのあるキャラクターと天性のスピードで、ライナーズでも日本のラグビーファンにも人気のスター選手。
反面、確実性に問題があり、ディフェンスにしっかりいけなかったり、大切なシーンでのやらかしが、それなりに見られる選手としても有名なのです。6年で劇的に改善はされていますが。
マシレワが日本を飛び立つ直前に教えてくれたエピソードが一つ。
「6歳の息子が、ミサンガを作ってくれた。」
と。
マシレワは、とにかくずっと練習をしていました。けがで動けないときも、トレーニングは誰よりも長時間念入りに。いわゆる「練習のムシ」。しかし、そこには悲壮感は感じません。誰よりも日本代表になりたいという想いは感じますが、家族とともにとにかく
「今を楽しむ」
という姿勢が前に出ています。
そんな彼のキャラクターは、もちろんチームにも浸透。決定的になったのは、2019年のカップ戦最終戦直前のランチミーティングです。
トライ後のパフォーマンスを、ヘッドコーチに叱られるのではと封印していたマシレワ選手に対し、チーム全体からGOがかかった瞬間です。
昨日のミーティングの際に、有水HCから事務的な連絡が。
その最後に「ちょっと長くなって申し訳ないんだけど…」と始まりました。今のチームのムードがよく出ています。ぜひご覧ください。
明日はカップ戦最後の試合ですが、必ず勝利して春シーズンを締めくくります。
私達は強くなります! pic.twitter.com/W3PpnTaJCw— 花園近鉄ライナーズ(公式)🐰🏉🚝 (@liners_players) July 19, 2019
類まれな才能を持ちながら、出場機会に恵まれなかった青年が、自由で風通しの良いチームと出会い、環境を楽しむことで、グングンと成長し、個性を活かしてワールドカップの舞台に立つ。直前に出された、ライナーズ公式のメッセージがまたすごい。
本当に感慨深い。6年、よくがんばった。僕たちの誇りだよ、セミシ・マシレワ。そしてたぶん、あなたは世界的な舞台でも僕たちの想像を超えた事件を起こしてくれるでしょう。
それが、どっちに転んでも、それはもう大したことじゃない。
世界中に見せてやれ。世界で君だけにしか出来ないプレーを。
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