待ってろ未来!ねじ商社「サンコーインダストリー」がHakobotの自走ロボットを使って2回目の実証実験
週刊ひがしおおさかがこれまで何度か記事にしてきた、自動運転ロボットのベンチャー「株式会社Hakobot」。「東大阪市」、「近畿大学」そしてねじの総合商社「サンコーインダストリー株式会社」とタッグを組んで、自動配送ロボット「Hakobase」の公道での実証実験を行ってきました。

2025年1月16日には、近畿大学構内で自動配送実験が行われた。
昨年、近畿大学で行われた実証実験の様子↓
今回1月27日は昨年の夏に続き、サンコーインダストリーで2回目の実証実験です。

モノレール予定地の横を通るHakobase。
前回と異なるのは
自動運転を行うために必要な3Dマップの作成や走行経路の作成を、サンコーさんの社員(非エンジニア)が一部行った
ということ。3Dマップの作成をユーザーであるサンコーさんが行ったことは、実用化に向けて大きな意味があります。
今回のコースはこちら↓
①サンコーインダストリー(株)東大阪物流センター→深輝精工(株)
②深輝精工(株)→藤本産業(株)
③藤本産業(株)→サンコーインダストリー(株)東大阪物流センター
商品を2社に納品することを想定。およそ100kgの荷物(ねじ)を乗せて、約1.2kmを走ります。

野田義和東大阪市長(右)がボタンを押しスタート。
「深輝精工さんには毎日のように商品の出荷をしている。100mや200mの距離だが、台車で押していくのはかなりしんどい。その距離でトラックを出すとなると、物量をためて1日1回しか出せず、リードタイムがかかる。このロボットだと多頻度納品が実現できるので、効率化も図れるし、段取りがしっかり組めるようになる」と、サンコーインダストリーの奥山淑英社長は期待を寄せます。

自ら車両の前に飛び出し、”歩行者の前でちゃんと止まれるか”を実演する奥山社長。
走行するのはもちろん公道。途中、段差や信号、道端に止まっている車などももちろんありますが、ぶつからずにしっかりと避けて進みます。

1社目の深輝精工に無事到着。
最難関は大通りの横断。片側二車線のかなり道幅のある道路です。
信号に差し掛かるとHakobaseは一旦ストップ。例え歩行者信号が青だとしてもいつ信号が変わったのかわからないため、次の青信号になるのを待ちます。

信号待ちをするHakobase。この日は、右隣にいるスタッフさんが手持ちのコントローラーで信号待ちを操作していました。
2件の配達を終え、サンコーインダストリーの東大阪物流センターへ無事帰還。
「覚えるまでには少し時間がかかるかもしれないけど、簡単に登録できて、思うような動きをしてくれた。実用に向けて楽しみです」と、マップの作成を担当した上林さん。

マップ作成の手応えを話す上林さん。
ここまで来ると、実用化はもう目の前か。現状のハードルとしてHakobotの大山純社長は
「実用化には遠隔地から監視と操作ができるシステムの導入が必要で、昨秋からシステムの開発をスタートさせている。今年の夏ごろまでに実装して、次は遠隔地からの操作による実証実験を行い、適合審査に合格するところを進めていきたい」と、期待を匂わせつつも慎重なコメント。

実証実験の総評をする大山社長(左)と奥山社長(右)。
実証実験の舞台でもあり、自身も東大阪出身であるサンコーインダストリーの奥山社長は「Hakobaseのハードウェア部分は東大阪市内の企業でほぼ作れるのではと聞いている」と期待のコメント。
また、「自動運転の実証実験が東大阪市でできるとなれば、『テック企業』と言われる自動運転等のスタートアップ企業を東大阪市に誘致することが可能になり、ソフトとハードの両面で『ものづくりのまち』の魅力を高めることができるのではないか」と話します。
これこそが、次に来る未来か。

Hakobaseを押す前田編集長。
週刊ひがしおおさかではこれからも、未来を追いかけていきます。
待ってろ未来、行け日本へ世界へ新しい世界へ!
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。