まさかの入替戦。今シーズン、主力選手のけがにより低迷を余儀なくされたライナーズは、トップリーグ13位。
7季ぶりに、下部リーグとの入替戦に臨むことになりました。1月28日(土)、九州電力との対戦です。
メンバーがそろわなかった長く苦しい期間を抜け、やっと、やっとそろった!
豊田自動織機戦では強靭なスクラムを見せたフロントローに豊田、永下、前田。試合に出続け成長を遂げたストーバーク。ハーフバック団には安定の金と重光。そして復帰組のファインガ、テイラーと、壮観の顔ぶれ。
改修前の「最後の花園」で、絶対に負けられない戦いが始まります。
近鉄応援団の大歓声を浴びながら、相手ボールでキックオフ。

8ラトゥイラ、いつもに増して強い当たり。
序盤から攻めたのは我らがライナーズ。セットプレーで相手を圧倒し、ゴール直前まで迫りますが、8分、12分とTMOで2度のノートライ判定。肝心なところで得点につながりません。
しかし、「選手を信頼していましたし、混乱することはなかったです」と試合後の会見で話した坪井監督。
その後は気持ちを切り替え、相手陣内でプレーを続けます。

1豊田のグラウディング。TMO判定でノートライに。悔しいー!
今度こそ…との思いが通じた13分。相手陣ゴール直前、マイボールスクラムからパスをつなげて右へ。最後は後ろで待ち構えていた15テイラーがパスを受けると、中央やや右にトライを決めます。
応援団からは、待ってたよテイラー!と言わんばかりの拍手喝采。

15テイラー、トライへ一直線!
チームをさらに前進させたのは、一層磨きがかかったスクラム。
相手ペナルティで得たチャンスは、すべてスクラムを選択します。もはやお家芸と言っても過言ではありません。
24分、32分にはスクラムを起点としたモールでトライを決め、19-0。相手をどんどん離していきます。
このライナーズが見たかった、ようやく僕らのライナーズが帰ってきた…と安堵すら感じさせる試合展開です。

32分、モールドライブから2永下のトライ。
今日はCTBでスタメン入りした新人・野口のキックも好調。エリア取りでも勝っています。
すべてが順調。そんないけいけライナーズで今回華麗な活躍を見せたのは、10節から常にメンバーに入りし続けた7辻です。
前半終了間際、ラインブレイクで相手ディフェンスを突破。その後もサポートへどんどん回り、チームを前進させます。
39分には、相手陣ゴール間際で6トンプソンのオフロードパスを絶妙に後ろから受け、トライへ。
なんという運動量!天職であるフランカーの仕事を、全うし続けます。
26-0と、さらに九州電力を突き放します。

7辻、力強いラインブレイク。
もう、勢いは止まりません。セットプレー、エリア取り、ディフェンス。すべてがライナーズの思い通りです。
「最後のゲームで、やっとファンのみなさんに熱を感じてもらえるゲームができました。」と坪井監督。
ライナーズは、前半4本、後半3本。合計7本のトライを量産しました。ファンたちは、この瞬間をどれほど待ったことか!
改修前、最後の花園で、有終の美。47-0の完封勝利で、最後の花園を終えました。

15テイラーは、この日2本のトライ。MOM表彰があれば、選ばれていたかもしれない。

安堵の表情を浮かべるライナーズの面々。
これで、波乱のシーズンも終了。最後は笑顔で終えることができたライナーズですが、休んでいる暇はありません。
来シーズンに向けて、MOVE FIRST。2季めの坪井ライナーズが見せる変革を、この目に焼きつけよう!

テイラーも、男泣き!感動をありがとう。
そして、今季最後の週ひがMVP。どの選手も、全員がヒーローでした。そんな誰がなってもおかしくない今回のMVPは、辻直幸選手です。
フランカーとして最大限の仕事をし、公式戦初トライをあげました。
Q 素晴らしいトライでした
ありがとうございます。トモさんのオフロードが効いていました。
Qその前に見事なラインブレイクがありました
当てていこうと思って、うまく抜けられました。自分でもビックリしてます。
Q 今日は仕事量も多く、大活躍でしたね
そうなんですかね(笑)アップから集中できて、試合の入りもよかったので、いけるぞと思いました。来季は今日のようなプレーを継続したいです。
週ひがピックアップメンバー
アンソニー・ファインガ選手
Q いいタックルが決まっていましたね
ありがとうございます。しんどいシーズンでしたが、チームがどんどん良くなってきてるので、来シーズンはもっと良くなるはず!早くプレーしたいし、来週にでも試合したいくらい(笑)
Q もう1ステップチームが強くなるために、何が必要?
シーズンの終盤になるにつれ、シンプルなプレーに変わって良くなったので、そこをもっと強化していければ。個人技は長けている選手ばかりなので、基礎となる部分をしっかりしていきたいですね。
トンプソン・ルーク選手
Q 今日の感想は?
勝ったから嬉しい!でも、改修前最後の花園なので、ちょっと寂しくもあります。僕にとって、特別なグラウンドですしね。これからどうするかまだ決まっていないけど、僕がプレーできる最後の花園になるかもしれないので。
Qシーズンが終わって、オフはどうしますか?
ゆっくりします。あと、奥さんが3人目を妊娠したから、家族で過ごします。ママチャリに子ども3人は乗らないから、どうしようかな(笑)
佐藤幹夫選手
Q けがは大丈夫ですか?
脳しんとうのチェックでした。大丈夫です。
Q 安定した戦いの最大の要因は
フィジカルに勝っているところをシンプルに行こうと話していました。実はもっと縦にシンプルにと話していたのですが、途中パスが多くなりましたね。
Q 若手がたくさん出場するシーズンでしたがコーチとして
コーチとしてですか(苦笑)もっともっと貪欲に何ができるかを考えて。てことですかね。
森雄祐選手
Q 試合終了後に、高選手にいじられていましたが
ちゃんとパスしろと言われていました(笑)
Q 入替戦の経験はありましたか?
大学時代に、下の立場と上の立場で。やっぱりしんどいですね。
Q 来季に向けて
今季は初めて全試合メンバーに入りました。もっと多くの時間に出場できるように、安定したプレーができるようにならないと。
熊崎伸治朗選手
Q 交代での出場でしたが、プレッシャーは?
流れを壊さないように、自分のできることをやりきりました。
Q 試合中、チームの雰囲気はどうでしたか?
落ち着いていました。試合を0点で終わろう!とハーフタイムにも言っていたので、それを頭に入れて、後半がんばりました。
Qスクラムの成長を実感することは?
だんだん強くなってきているのが自分たちでも感じます。僕達若手も、先輩にも負けないくらいがんばります。
森田尚希選手
Q ウィングでの出場でした
最終節から、2節連続です。
Q 強さを見せられましたね
勝つだけじゃなく、トップリーグとしてのプライドを持って戦おうと言っていたので。
Q 後半、見事なBKの連携でトライを取りました
FWが崩してくれて、重光さんとアンドレが余っていたので。あとは呼び込むだけでした。
宮田一馬選手
Q 九州電力に危なげなく勝てましてね
とにかく勝ててよかったです。
Q 入替戦の経験は?
初めてです。でも、気負わずいつも通りを心がけていました。
Q 今日の自身のプレーを振り返って
トライを取るのが仕事のポジションなので、個人的にはまだまだです。
野口大輔選手
Q 人生初の入替戦でした
いろいろ考えて、試合までがしんどかったでが当日になれば、大丈夫でした。
Q 今日は重光選手と2人でゲームコントロールをしていたように見えたが
そうですね。でも、最初はうまく流れをつかめていなかったです。とにかく敵陣でプレーしようと。
Q 九州電力のプレッシャーはどうでしたか
相手の覚悟というか、今までに味わったことがないタックルで、気合を感じました。
松岡勇選手
Q 前回の入替戦から7年経ちました
あの時はリザーブで、いや、ホントに勝ててよかったです。
Q 精神面で大変だったと思いますが
個人的に、気持ちの持って行き方が難しかったです。
Q 心がけたプレーがあれば
ブレイクダウンでプレッシャーが強かったので、そこでは負けられない、圧倒しようと思いました。
タウファ統悦選手
Q 今日は気持ちのいい勝利ですね
フィジカルで勝てているから、そこを中心にシンプルに攻めてよかった。でももっと前半に点差を開けないと。
Q 入替戦に挑むにあたって、心がけたことは
ウェストで3回と、トップリーグで2回で計5回目。下からなかなか上がれなかった時の方がはるかにしんどかったので、若手にはとにかく勝とうと話していた。
重光泰昌選手
Q 大勝でしたね
もっと厳しい試合になるかと想定していましたが、前半にスコアを重ねることができたので良かったです。勝ててホッとしてます。
Q キック合戦になった場面もありました
自陣でミスしないよう、キックでエリアを取っていこうというプランで挑みました。
Q 7季ぶりの入れ替え戦でしたが、どんな気持ちで挑みましたか?
7年前よりチームとして自信はあったので、怖がることはありませんでした。戦術やメンタル面も準備できたのが、自信になりました。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。