ストーバークが大炸裂!トップリーグ7位のリコーに3点差で辛勝

   

「今日は雨を味方につけることができました。個人的には、質の高いプレーができたと思います」と満足げに語るのは、入団3年めのLOマイケル・ストーバーク選手。
6月23日(土)近鉄ライナーズはリコーとの定期戦で、10-7で勝利を収めました。
勝利の一役を担ったのが、26歳の彼でした。

背番号5のファーストジャージに袖を通し、臨んだ定期戦。

ボールにどんどん絡むアグレッシブな選手ですが、ゲームによってプレーの質に差が出てしまうことが入団当初からの課題でした。
しかし、今日のオープン戦では常に安定したパフォーマンスを披露。春シーズン前半3戦はまだムラがありましたが、今日のリコー戦では集中力が持続しました。ラインアウトではコール(サインを出すこと)をし、チームの中心へと成長。
有水HCは「春のシーズンで1番良い状態を見せてくれた」と評価しました。

春のオープン戦後半をベストメンバーで挑んでいるライナーズにとって、期待通りの活躍を見せたストーバーク。
一方、チームとして今日の評価は「やりたいことはやったが、あとは精度の問題」(有水HC)。
相手陣22m内に入るもののアタックの精度に欠け、得点に至らない歯がゆい展開でした。

 なお、今日のメンバーは以下の通り。今回は勝ちにこだわるため、後半に入ってすぐのメンバーチェンジはなし。前半からのメンバーが長く出場する、公式戦さながらの選手起用です。

1 豊田 大樹
2 樫本 敦
3 尾池 亨允
4 松岡 勇
5 マイケル・ストーバーク
6 辻 直幸
7 田淵 慎理
8 イオプ・イオプアソ
9 福居 武
10 パトリック・ステイリン
11 島 直良
12 アンソニー・ファインガ
13 タウモエピアウ シリベヌシィ
14 パトリス・オリビエ
15 南藤 辰馬
16 高島 卓久馬
17 浅岡 勇輝
18 才田 修二
19 山口 浩平
20 尾上 俊光
21 トンプソン ルーク
22 村下 雅章
23 金 哲元
24 野口 大輔
25 三原 亮太
26 森田 尚希
27 トゥキリ ロテ
28 重光 泰昌

小雨の中始まったゲームは、序盤から5ストーバークが炸裂しました。
開始1分、ハーフライン付近のマイボールラインアウトから12ファインガ、14オリビエらがゲインし左へ展開。22mライン付近へ迫った密集で、9福居が後ろから走ってきたストーバークへパスを出すと、相手ディフェンスを振り切って一気に走りトライを決めます。

相手ディフェンスを抜け、トライへ一直線のストーバーク。

Gも決まって7-0と、順調な滑り出しです。
春のシーズンで課題としてきた「継続」そして「ボールキープ」が発揮された、見事なトライ。これこそライナーズがやりたかったことなのです。

前半14分はリコーのアタックにディフェンスが追いつかずトライを献上し、7-7と同点に追いつかれますが、まだまだ流れはライナーズにあります。ラインアウトの成功率が高く、相手陣22m内でプレーする時間も少なくありません。

早いパス回しで相手ディフェンスを翻弄。

ただ、チャンスはたくさん作るのですが、ファーストトライ以降アタックが続かず得点に結びつきません。次第に雨が強まり、その影響で細かいミスが出始めプレーが途切れてしまいます。
さらにはリコーがシンビンで1人欠けて数的優位に立ちますが、活かすことができずに前半が終了。

プレーが途切れ、何度もスクラムに。

後半もライナーズがペースを握り、序盤から攻めます。
後半15分には、相手のペナルティでPGを選択し、10ステイリンが真正面から決めて10-7とします。
このPGが今日最後の得点となりました。

雨が強くなってくるにつれ両者にミスが頻発し、何度もプレーが止まります。
疲れが見えたライナーズは徐々に防戦となりますが、なんとか凌いで10-7のまま試合が終了。ロースコアでの辛勝となりました。

定期戦での勝利は2年ぶり。ただ、それ以上に今日の白星には大きな意味があります。
今までの相手とは違い、リコーは昨シーズントップリーグ7位の強豪。そんなチームに勝つことは、ライナーズにとって大きな自信となったことでしょう。

試合終了後、歓喜のライナーズ。

春の集大成であるヤマハ発動機との対戦に向け、「6月24日のJR西日本戦でもメンバーをセレクションする予定」と有水HC。
全選手、全力でアピールして最終戦へ向かいます。

【週ひがMVP】マイケル・ストーバーク選手(LO)
今回のMVPはもちろんこの人。試合後のインタビューも、前向きな回答をしてくれました。

ー今日の自身の手応えは?
プレーが止まることが多かったですが、だからこそ落ち着いて自分たちのやろうとしていることができました。それに、フィジカル自慢のリコーですが、フィジカルで勝てたと思います。

ーラインアウト、成功率が高かったですね。
前回は失敗することが多くがっかりしていましたが、今回は大成功。雨の中でも集中してプレーできたので、自信に繋がりました。トンプソンさんも戻ってきましたしね!

ートンプソン選手がいることは、チームにとって精神的な支えになりますね。
そうですね、安心して自分のプレーに集中できます。

【ピックアップ選手の試合後】
パトリック・ステイリン選手(SO)

ー今日の自己評価は?
悪いプレーもあったし、たまに良いプレーもありました。裏にキックしてしまうのは良いチョイスではないので、直していかないといけません。
自分が目標としていたことは達成できていませんが、でも、勝って良かったです。

ーPGを決められていました。
雨でしたが、正面だったので決めやすかったです。入ってうれしい!

島直良選手(WTB)

ー今日の手応えは?
春のシーズンでトライをまだ取ってないので、やっぱり取りたいですね。声は出して、動けてはいたので、あとはトライを取り切ることです。

ー先週までのパフォーマンスを評価され、今日メンバー入りされたと思いますが。
いや~まだまだですね。ぼくはまだ過去の先輩のレベルに達していないので。

豊田大樹選手(PR)

ートップリーグのチームに勝ちましたね。
去年あれだけ勝てなかったので、今日勝てたことは成長だと思います。次のヤマハ戦もベストメンバーで挑むので、勝ちにこだわっていきます。

ー尾池選手は先輩から見てどうですか?
強い選手なので、スクラムで色々なタイプのトイメンと組んでいく経験を積んでいくと良いですね。

ー今日はスクラムが多かったですね。
天候も悪いし、覚悟はしていました。スクラムばっかり組んでいましたね、スクラム練習かと思いました(笑)

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mihorobot東大阪探検隊・記者

投稿者プロフィール

生粋の八戸ノ里っ子。人気の八戸ノ里東小・小阪中学校校区に住んでいる。
取材へ行けば、同級生のお父さんがやってるお店だった・・・ということが多々あり。
尊敬する人は藤子・F・不二雄先生。

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