週刊ひがしおおさかの特集「東大阪ラーメン侍」。ラーメン大好き編集長が熱く、ときに暑苦しく東大阪のおすすめラーメン店を紹介していますが、今回はカフェ大好きなミホロボットが執筆。
なぜって、小阪に見つけちゃったんです。カフェみたいなラーメン店。
え、「何を言っているのかわからない」?はい、ごもっともです。まずはお店の写真をご覧ください。
パッと見た感じ、完璧にカフェ。もしくはおしゃれなヘアサロンでも通用しそう。
でも、よーーく見るとラーメン店。どこにも「ラ」の字の要素を感じませんが、誰がなんと言おうと正真正銘ラーメン店なのです。
河内小阪駅から「サンロード小阪」沿いに、まっすぐ南へ徒歩10分。小阪動物病院の隣にあるラーメン店「まごたゆの木」。
「来店された方から『はじめは何のお店かわからなかった』とよく言われます。」と迎えてくれたのは店主の徐(そ)さん。お店を一人で切り盛りする、3児の母です。
「まごたゆの木」がオープンする数年前、この場所にはイタリアンレストラン「かんぽす家のごちそう」がありました。「内装が素敵だったので、そのまま使っています。」
なるほど、それでこの内観。
厨房はお店の奥で、ラーメンを作っている様子は見えないようになっています。カウンターはお客さんと話す時の徐さんの居場所として使用しているとのこと。
豚骨を何時間も煮込んだスープに、大声の「っらっしゃっせ~~!」、腕組みしてラーメンについて熱く語る店主…そんな既存のイメージが一切ぶっ飛んでしまう圧倒的なユルさ。我々は既成概念に囚われすぎていたのかもしれません。良い、良いぞまごたゆの木!!
そんな独自の道を行く店内の雰囲気と同じく、ラーメンも我流。
メニュー表には「そば」と書かれています。選べるのは「しお」「しょうゆ」の2種類で、夏は冷やしもあり。いたってシンプルです。
「しょうゆ」を注文し、出てきたのがこちら。
北欧デザインを思わせる器に、透き通ったスープ。麺はツルツルっと食べられるストレート麺です。チャーシュー、えび団子、スプラウト、玉ねぎ、オクラ、青ねぎ、たまごがトッピングされていて、ラーメンなのに体に良さそう。
出汁は昆布、煮干し、鰹節などを使った和出汁で、油っぽさはまったくありません。
ラーメンを頼むと、小鉢が必ず一緒に付いてきます。もやしのナムルに、山芋のキムチ、生サラダ。(すだちは「冷やししょうゆ」に付いてきたもの。)
在日韓国人の徐さんが得意なものを、とサービスで始めたとのこと。少しずついろいろなものを食べられる、うれしいサプライズです。
もともとラーメンに関しては、素人だったという徐さん。
子育てをしながら飲食店を開きたいと考えていたところ、義父母が管理していた現在の店舗が空き、さっそく借りることになったのが約5年前。
ちょうどその頃TV番組でラーメンスクールが取り上げられていたことに感銘を受け、自身もスクールに通い始めます。1週間ですべてを頭と腕に叩き込み、2017年10月、いざ開店。
「どんなラーメンを出すか迷いましたが、どの世代の人でも食べやすい和風でいこう、と。少しでも体に良いものを食べてもらいたかったので、野菜を数種類入れています」。オーガニックカフェ経営者のようなコメントです。
「ロスが出ても、食べられてうれしい!と思えるものを作りたかったんです(笑)」とおちゃめなところもパーフェクト。
ひっそりとオープンしましたが、最近はラーメンブロガーを皮切りに口コミやSNSで広がり、ネットで情報を得て来店する人も多いそう。
「一人で切り盛りしているので、忙しいことに慣れていないんです。お客様が多いときは、お待たせしてしまうかも…って、どこかに書いておいてくださいね(笑)」と徐さん。可愛さ120%なので、ぜひ会いに行ってほしい。
ラーメン店なのにカフェのようにゆったりした、ラーメン店なのに体に良さそうな、ラーメン店なのにラーメンを「そば」って言っちゃう「まごたゆの木」。ステレオタイプなイメージが覆されるはず。
さあ、「ラーメンっぽくないラーメン店」で、体にやさしい食事をしよう!夏の疲れた体をリセットできるかも。
■まごたゆの木
住所:東大阪市小阪本町2-8-24
営業時間:11:00~15:00
定休日:日祝(不定休あり)
電話番号:080-3036-5193
アクセス:河内小阪駅から徒歩9分
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。