旧河澄家が一般公開 市の有形民俗文化財

   

市の有形民俗文化財に指定されている旧河澄家が一般公開されていると聞き、取材に行ってきました。

河澄家は、江戸時代に日下(くさか)村の庄屋(村落の代表者)を務めた旧家で、2001年3月に当主の河澄さんから東大阪市が土地と建物の寄付を受け、市教育委員会が改修、復元を行ったものです。
門を入るとまず目に飛び込むのが屋敷左手にある大きな樹齢500年と推定されている「日下のかや」の木。

 

 

その壮大な佇まいに悠久の時を感じ、ただただ圧倒されてしまいます。整備された庭に悠然と構えるその姿は本来の主は自分だと言わんばかりでもあります。このかやは1976年に市の天然記念物に指定されています。
さて、屋敷に入ってみます。するとすぐ右手奥に目がいきました。そこには今ではまずお目にかかれないと思われる古き時代のかまどが並んでいるじゃないですか!

 
     
係の方によると、訪れた人はやはりまず間違いなく一番に目が行くそうです。

そして座敷へ上がります。そこには時間を超越したような空間が広がり、懐かしさと静寂が体を包んでくれます。夏なら昼寝をするときっと気持ち良いでしょう(笑)
屋敷は江戸時代の趣を残す主屋、西側の「棲鶴楼(せいかくろう)」と呼ばれる奥座敷、北側には大きな土蔵という造り。奥座敷は寛永12(1635)年から万治元(1658)年まで日下村の領主であった大坂西町奉行の曽我丹波守古祐が慶安年間(1648~51)に造らせた遺構とされ、多くの文人たちが集ったそうです。

 

 

また、床の間には実際使われていた食器や陶磁器などがきれいに並べられ、美術的な価値も高いものと想像できます。「譲り受けた陶磁器などがまだ山ほどあり、いずれ季節やイベントなどに合わせて展示していきたい」と管理されている方が話されていました。

   

庭もきれいに整備され、普段の手入れが行き届いていることが分かります。訪れたのは午後の昼下がりだったのですが、部屋から眺める庭に思わず時間を忘れてしまいそうでした。

  

 

5月28日の公開以来、1日に約60~70人の人が訪れるそうで、無料ということもありリピーターも少なくないそうです。これから夏休みを迎える時期、高速1000円もなくなったいま、一度近場のこの旧河澄家を訪れてみてはいかがでしょうか? 静謐で落ち着いた時間が過ごせ、ゆったりした気分になること請け合いです。

旧河澄家

見学無料 所在地:東大阪市日下町7丁目6-39
電話・FAX:072-984-1640 
開館時間:9:30~16:30
アクセス:近鉄奈良線石切駅北口から約1.3km徒歩約20分
近鉄バス南日下停留所から約1km徒歩約15分
問い合わせ:東大阪市教育委員会社会教育部文化財課(06-4309-3283) 休館日:月曜(祝日の場合は翌日)・祝日の翌日・年末年始

文・写真 山下 伸司 (@nemasita)

 

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