ムロオ関西大学ラグビーAリーグ第3節、同志社大学対近畿大学が京都市宝が池球技場にて行われ、近畿大学は21-36で敗戦。
これまで立命館大学、関西大学をキリキリ舞いさせたBKでのアタックも今回は同志社ディフェンスに阻まれました。
先制したのは近畿大学でした。いつもどおりエンジンのかかりが遅い同志社大学を相手に、スクラムで組み勝ち接点でも強みを見せて、敵陣深くでプレーをします。
フィニッシュは、バックスの華麗な連携から、11岩佐がトライを奪います。前半5分で0-7とリードします。昨年同様、打倒同志社に対する気合を十二分に感じる立ち上がりです。
しかし、ここから同志社は目が醒めたように動きが良くなります。
テンポの良い連続攻撃で、敵陣深くにまで攻め込むと、まず近畿大学陣内22m内に入ってラック。そこから9大越、12永富晨太郎の華麗なパスワークでディフェンスを崩すと、キャプテン4山田がトライ。5-7。これで勢いに乗った同志社大学は、常に敵陣でプレーする理想の展開に。29分、ついに12永富晨太郎がトライを奪って12-7と逆転します。
逆転されて、さらに防戦一方の近畿大学。同志社大学がアタックでミスをしても、そこにつけ込むことはできないまま時間は過ぎ、42分に被トライ。前半を19-7で折り返します。
後半に入っても、打開策が見つからない近畿大学。一方どんどんプレッシャーから解放される同志社大学は、ラインを2本作って翻弄したり、フラットなパスで攻めてみたりと自分たちのやりたいことができている様子です。
「同志社を倒した」というプライドを先輩から受け継いだはずの近畿大学は、ここまでの2戦で撃破したことが嘘のように後半12分、22分、35分と着実にトライを奪われ、38-7と大勢は決しました。
近畿大学の不甲斐なさに、スタンドのファンから
「おまえらもうあきらめたんか!」
とやじまで飛び、場内は厳しいムードに。
しかし、ここから最後の意地を近畿大学は見せます。
後半38分。ラインアウトから、ここ数年こだわり抜いてきたモールを押し込むと、8田中がトライ。10喜連のGも決まって38-14。
試合中盤に見せられた、パフォーマンスの差を考えれば、これで満足しても仕方がないところでしたが、まだまだ貪欲にトライを目指します。自分たちの存在意義を証明するかのように、ゴール前に迫り、ラックを形成。フェイズを重ねると、スタンドから大きな声援が起こります。
同志社も安易な反則はせず、近畿大学の意地に真っ向から応えようという構え。そして長いせめぎあいを経た後半48分。熱い攻防を制して、近畿大学20田中がラックから持ち出してトライ。もちろん10喜連はGを決めて、38-21として試合終了。
点数だけ見ればワンサイド、しかし最後に見せた近畿大学の意地は、ラグビーの面白さが凝縮した瞬間でした。
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