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- ようやく掴んだ「1勝」の重み。ライナーズ、関西ダービーで公式戦初白星の要因を分析してみた
もう何から書けば良いかわからない。
とにかく勝ったんだ、ライナーズが勝ったんだ!!
夢か現か何度もスコアボードを見直した劇的勝利は4月14日(金)コベルコ神戸スティーラーズとの関西ダービーで実現しました。
伝統の一戦とは言いつつも、開幕から14連敗と歴史的大敗を繰り返してきた今シーズンのライナーズと、こちらも不調で5勝9敗のスティーラーズという苦しい両チーム。
未だかつてない地獄のような関西ダービーを1点差で制し、ライナーズはついにディビジョン1昇格後初めて「勝利」の2文字を手にした。前評判を含め、歴史に名を残すゲームとなったのだ。
トライを1つも奪えず3-26でなす術もなかった前半。絶望的な内容から一転、後半怒涛の追い上げを見せてその場の全員を夢中にさせ、ゲームを支配した。
失敗するときの原因は1つだが、うまくいくときは「あれがあったから勝てた」という単純なものではない。いくつもの事象と準備が積み重なってこの1勝が作られたのだと確信したゲームだった。
まず第一に、後半になるにつれて機能したディフェンスだ。ボールを動かすアタッキングラグビーを得意としていた反面、大量失点に泣いていた今シーズン。ディフェンスの脆さから目をそらさず、ここ2週間で徹底して強化を図った。
前半こそ相手のスピーディーなラグビーについていけなかったものの、後半には前へ出るディフェンスでプレッシャーをかけ相手のペナルティを誘った。
セットプレーもうまく機能した。フロントローがシーズンを通して経験を積んだスクラムは、この関西ダービーでピークを迎えた。
ラインアウトの主役はなんと言っても樫本だろう。
試合前「もし僕がスローイングミスしたら盛大なヤジをください」と冗談混じりに自らを鼓舞しており、前半は2度のノットストレートをやらかしてしまう。
しかし27-33の6点差で迎えた後半40分、相手ゴール前でのマイボールラインアウトを美しく放り込むとモールを形成。押し込み、一番後ろでボールを手にした樫本が前半の汚名を返上するかのようにトライを決めた。後半は8つ全てのマイボールラインアウトをキープしたことも付け加えておく。
もちろんスティーラーズのメンバー不足による偶然の重なりもあった。けが人が多く出ており、試合前日での大幅な選手変更。この光景はブラックラムズ戦のライナーズでも見たはずだ。
一方ライナーズは前節より復帰したワクァ、フィフィタ、ツポウも名を連ね、セフォやルーキーの金澤も開花した。雨降って地固まる。代表クラスのメンバーが抜けたことで若手が台頭し、チームの血肉となっていたことは言うまでもない。
一つひとつの積み重ねが、この日に集約され「1勝の重み」になった。
キャプテンは言う。「たかが一勝。それでも僕にとっては忘れられない大事な一日になった」と。
本当にそうだ。きっとライナーズを愛し苦しんだ誰もが肌で空気が変わるのを感じ、震えた。
リーグ最終戦は4月22日(日)グリーンロケッツ東葛と花園にて対戦。
入替戦を入れると残り3戦。希望を感じながらシーズンの締めへと進むことができるのは、この長い坂を登り切ったからこその報酬だ。
入替戦の回避はできない、しかしそれは絶望ではない。
チームとともに駆け上がるため、あと3戦頑張ろうパッセンジャーよ。多分笑顔が待っている!
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