待ちに待った第93回全国高校ラグビー大会。今回は、5日目(3日)に行われた、準々決勝の模様をお届けします!
3年ぶりのベスト4進出を狙う大阪第3地区代表大阪朝高と、昨年ベスト4で敗退し連続優勝記録が3でストップした福岡県代表東福岡。
戦前は大阪朝高が有利との声が多かったのですが、結果は30−24で東福岡が勝利しました。
先制したのは東福岡。ゴールライン直前右中間のラックから左へ展開し、11岩佐がトライ。5−0とします。
対する大阪朝高は、6ソン・スンギを中心に大型FWで優位に立ち、得意のラインアウトとモールから攻めます。
21分、東福岡陣内残り5mの大阪朝高ボールラインアウト。得意のモールで押すことは予想されながら、それでも押し込んでトライを奪い7−5と逆転します。
逆転された東福岡はすぐに取り返します。23分、残り20m付近のラックから展開し、トライ。
モールで押す大阪朝高にロングパスと機動力で応戦する東福岡。12−7、東福岡リードで前半を終えます。
後半は激しい点の取り合いになりました。
開始早々、朝高がまたもやラインアウト→モールからトライをとると、東福岡は7分にスクラムから8徳田のサイドアタックでトライ。さらに11分にはハーフウェイライン付近から展開。朝高のディフェンスはついてこれず、11岩佐のトライ。22−12で東福岡がリードします。
残り20分を切って10点差。まだ大阪朝高も追いつける範囲ですが、次の得点がどちらに入るかが、ゲームの行方を決定づけます。
後半14分、大阪朝高はゴールライン前ラックからモールを形成。7シン・ヒョンジがサイドアタックでトライし、22−17。1トライ差。
17分、残り5mで大阪朝高はペナルティを得ると10キム・ジョノンがタップキックから素早く展開。東福岡ディフェンスが準備出来ていないうちに、13リ・ジッスが左中間にトライ!22−22。
コンバージョンが成功して、24−22。残り13分で逆転します。
どちらが勝つのか全くわからない試合。超満員に膨れ上がったスタンドから、張り詰めた空気が感じられます。
その緊迫感が伝わったのか、21分に大阪朝高が自陣でペナルティ。残り30m中央から東福岡15市橋がしっかり決めて、25−24。1点だけ逆転します。
ここからは緊迫感が熱気に変わります。両チーム応援団から、一際大きな声援が飛び、1プレー毎に歓声とため息が起こります。
勝つのはどっちだ。
そして28分。東福岡は自陣22m内左中間から右へ展開。一番外ライン際を12永富、14東川のコンビーネーションで抜くと、ビックゲイン!
内からサポートした9中島へ返して、そのままトライ!30−24。悲鳴と怒号が入り混じったスタンドからの声援が、沸き起こります!
そしてそこのまま、試合終了!!
激しく点を取り合った両チームに惜しみない拍手が送られました。
大阪朝高オ・ヨンギル監督
「7年前に80−7で負けている東福岡に、どこまで差を縮めれているのかが問われている試合だと思っていた。24−22までは準備してきた試合だったが、最後の最後にタッチライン際のプレーのミスを突かれてしまった。いい天気で、これだけの大観衆の中で、大阪代表として恥ずかしくない試合はできました。勝って涙、負けて涙。高校生って、ラグビーっていいですよね」
文:前田寛文 @MaechanYK
写真: @mihorobot
関連した記事
・高校ラグビー大会二回戦から抜粋 留学生対決は目黒に軍配!札幌山の手、花園で正月を迎えられず
・高校ラグビー大会二回戦から抜粋 國學院栃木、あと一歩!優勝候補大阪桐蔭相手に大接戦
・高校ラグビー大会二回戦から抜粋 鍛えられた身体能力が爆発!大阪朝高が72−7で勝利
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。