昨年、いつも私が行くバーで、8人の外国人と知り合いました。日本語、英語、他にも何やら聞き取れない言葉でみな口々に「Camp」と言っています。「何の合宿に来ているのですか?」と聞くと帰ってきたのは…
「Go!」
へ?囲碁??
あれから1年、今年もやって来ましたOsaka Go Camp。ここにいる外国人の皆さんは、囲碁の勉強のために、世界中から集った囲碁オタクもとい愛好家の皆さん。自分のレベルアップのために、近鉄河内小阪駅から北へ徒歩3分の大阪商業大学TTSセンターにやってきたのです。遠路はるばる。
毎年6月から7月までの3週間、朝から夕方までみっちり勉強をするための合宿。3回めとなるこのマニアックな企画を取り仕切るのは、プロ棋士の前田亮さん。11カ国・60名を越える参加者全員に「センセイ!」と呼ばれる存在です。それもそのはず、前田さんはアメリカを始め囲碁を海外に普及させてきた、第一人者なのです。
そんな前田さんが「外国人の棋士の要望」に応え、さらに将棋や囲碁のほか世界のボードゲームの研究に力を入れる大阪商業大学が協力して、実現しているのです。
取材にうかがったのは、合宿1日めの夕方。10時から囲碁の勉強をして、ヘトヘトに疲れているであろう頃ですが、みなさん元気満タン。テーブルを並べ、碁盤を置き、対局時計を挟んで対面する多国籍な人々は、さまざまな要素を内在する東大阪を象徴するよう!
日本のアニメや漫画から日本文化に興味を持ち、次第に囲碁に魅了されていったというのは、ドイツから来たイヴォンヌさん。週刊碁に掲載された碁聖戦第1局の棋譜を並べます。そこにコロンビアから来たアルバロさんが参戦すると、
「ディフェンディングチャンピオンの井山裕太にチャレンジしているのは、山下敬吾」と、第40期碁聖戦について解説します。
日本のプロ棋士も交え、たっぷり19時頃まで。宿題もちゃんと出て、みんな「自分をレベルアップさせたい!」とやる気満々。
おなかがすいたと、小阪の街へ出て行った面々は、食事後はまた勉強をして、宿題をこなすのだそうです。
今年のOsakaGoCampは、6月29日(月)から3週間。7月4日(土)には囲碁学会が大阪商業大学で開かれます。
小阪の街で、外国人を見かけたら、そっと手を差し伸べてみませんか?彼らが囲碁の合宿を精一杯楽しめるように!
記事・写真:@MaechanYK
■大阪碁キャンプ2015
日時:2015年6月28日(金)〜7月18日(土)
場所:大阪商業大学TTSセンター
料金:日本在住者向け、日帰り1日2,000円 指導碁3,000円
住所:東大阪市御厨栄町1-4-4
アクセス:近鉄河内小阪より北へ徒歩約3分
問い合わせ先:E-mail: osaka.go.2015@gmail.com
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