マニアック?ライト向け?週ひが大ちゃんのラグビーまるっと解説 クボタvsサントリー岸岡さんのすごさを伝えたい編

   

こんにちは、週ひがアルバイトのだいきです。大ちゃんって呼ばれてます。
さる5月16日(日)、第58回日本ラグビーフットボール選手権大会 兼 トップリーグ2021プレーオフトーナメント 準決勝サントリー対クボタが行われました。めっちゃ取材に行きたかったので、ホッケー梶間先輩には3週間前から「僕その日空いてます」と毎日アピールして取材申請してもらいました。

あと取材前に前田編集長から「ラグビーオタクじゃない普通の東大阪市民にもわかるようにね」と言われました。
どれくらいできているかわかりませんが、目次を付けて興味のあることろから読んでいただけるようにしています。よろしくおねがいします。

この試合を一言でいうと
合計10本のキック合戦をサントリーが制して、決勝進出
です。

目次
・対戦するのはどんなチーム?
 ▶サントリーサンゴリアス
 ▶クボタスピアーズ
・試合の流れ
 ▶マッチレポート
 ▶この試合の決定的瞬間
 ▶試合まとめ
・番外編・輝いていた選手&プレー
 ▶サントリー⑫中村亮土
 ▶クボタ㉒岸岡智樹
 ▶サントリーのラインアウト


対戦するのはどんなチーム?

【サントリーサンゴリアス】

ニュージーランド代表のSO、ボーデン・バレットも加入。

黄色のジャージ、マスコットキャラクターはサンゴリアス君。16-17、17-18シーズンで2連覇、18-19シーズンでは2位。今シーズンはレッドカンファレンス1位で通過している断然の優勝候補です。


【クボタ】

2016年に五郎丸の後釜としてヤマハで大活躍した彼を獲得したのはクボタの本気。

今季のレッドカンファレンスを3位(5勝2敗)で通過。5月9日に行われた、準々決勝で、24戦負け無し18-19シーズン優勝の神戸製鋼に勝って、2003年のトップリーグ発足後初の4強入りを果たしました。クボタはオレンジのジャージ、2010年にトップイースト(サッカーで言うとJ2)に降格し、2013年にトップリーグ昇格。今までは優勝に縁遠いチームでしたが、最後のトップリーグでやっと優勝に近づきました。マスコットキャラクターはスッピー君。



試合の流れ

マッチレポート
注意!ここからしばらくめっちゃ説明します。
見どころだけ知りたい人はこちらに飛んでください。
風上のクボタが⑩立川のキックオフで試合が開始されます。
先制はクボタ。前半8分サントリー陣で得たペナルティでショットを選択し、⑭ファンデンヒーファーが約40mのショットを成功しました。0-3とします。
前半20分クボタ陣内でサントリーにアドバンテージが出るなかサントリー⑩バレッドが落ち着いてドロップゴールを成功させ、3-3。試合を振り出しに戻します。

その後すぐの前半23分、クボタ、サントリーオフサイドでペナルティを獲得しショットを選択します。クボタ⑭ファンデンヒーファーがショットを成功させ、3-6とリードします。

この試合の決定的瞬間
そして、前半33分にこの試合のファーストトライです。
サントリーがクボタ陣ゴール前ラインアウトをクリーンキャッチ。

⑨流から⑩バレット、⑬中野がパスを貰うフリをして走り込んできた背中を通すパスで⑫中村へ。

⑮尾崎→⑪江見ときれいにパスを回しす。

⑪江見が1歩内にステップを切って、1人かわして、2人に絡まれながらトライ。

キックは不成功で14-6。

だいきノート↓

このプレーの前にサントリーは、ラインアウトで工夫をしています。
スロワー(ボールを投げ入れる選手)はラインアウトに参加している選手の頭を超えて投げ入れ、ラインアウト外のアタックラインに並んでいるフォワードに取らせて攻撃するサインプレーを2度しています。
このプレーで、クボタのディフェンスはケアしなければならないプレーが増えました。またこのプレーはゴール前。通常ラインアウトではアタックとディフェンスはルール上20m離れていることになります。(ラインアウトに参加していない選手はそれぞれ10m離れなければならないので。)
しかしゴール前ゆえにクボタは5mほど近い距離でディフェンスしなければいけません。(ゴールラインより後ろにオフサイドラインはできない)。

オールブラックスの⑩バレット、日本代表の⑫中村、世代別代表やサンウルブズにも選出されている⑬中野が目の前にいる形になります。大きなプレッシャーがかかるなか、決断しづらいディフェンスになってしまいます。
そこにボールを貰うフリをしながら走り込んできたサントリー⑬中野が、相手のディフェンスラインの足を止めて、⑫中村らが外にパスを回して、⑪江見がフィニッシュしました。これまでの33分間をフルに使ってもぎ取ったトライと言えます。

サントリーが接戦をしながらも自分たちの形に持っていき、前半終了がします。

陣地変わって、サントリー⑩バレットのキックオフで後半開始です。開始早々、キックオフのボールをキャッチしたクボタのアタック4フェイズ目、サントリー⑧マクマーンのジャッカルで、ペナルティを獲得します(後半2分)。ショットを選択し、バレットが成功。17-6とします。
対するクボタは後半7分、⑭ファンデンヒーファーがショットを成功。17-9と追いすがります。

その後は両チームともトライを取り切れずにいますが、後半9分、15分、19分にサントリー⑩バレットがショットを成功。26-9とリードを広げます。
クボタは後半35分、サントリーゴール前のラインアウトからFWで繋いでペナルティを獲得。素早くリスタートし、FWを中心に繋いだ9フェイズ目、㉓マキシが中央にトライ。かと思われましたが、TMOの結果グラウディングが認められず、ノートライとなります。クボタのノックオンで、花園で開催される最後のトップリーグの試合がノーサイドとなりました。

試合まとめ
今日の試合では計9本のペナルティゴール(PG)が。PGは成功で3点が与えら、重要な試合や均衡した試合では、勝つために大事な点数となります。2015年のRWCで、日本代表が南アフリカ代表に34-32で勝った試合では、五郎丸歩が5本のPGを成功させています。点数にすると15点。今日の試合では、サントリーのバレットが6本のPG(18点)と、1本のドロップゴール(3点)を成功させて、勝利に貢献しました。


番外編・輝いていた選手&プレー

サントリー⑫中村亮土

2012年に初の日本代表入り。2015年のRWCメンバーからは外れますが、2019年には再び日本代表に招集されました。
今日の試合では、12番で出場。インサイドセンター(1セン・いっせん)と呼ばれているポジションです。13番のアウトサイドセンター2セン(にせん)に比べてタックルのシーンが多いポジションです。
※相手の13番がショート貰ってうちに入ってくるシーンが多いから。
そのポジションの中村亮土は、アタックではしっかりゲインメーターを稼いで、ディフェンスでは低く鋭いタックルを決めていました。ノックオンを誘うタックルを決めたり、口から血を流しながらタックルをしているシーンが印象的でした。

クボタ㉒岸岡智樹

後半10分に交代で出場。岸岡智樹は大阪の枚方市出身で、東海大仰星から早稲田大学に進学しました。
今日の試合では、オールブラックスでもSOを務めている⑩バレットとの蹴り合いの時、的確なポジショニングで余裕を持ってキャッチ。
相手の嫌な位置に蹴り返したり、いい位置にタッチを蹴り出したり、ペナルティでは正確なタッチキックでエリアを上げていました。ボールを持って自分で攻めるシーンはあまり見られませんでしたが、大学選手権優勝メンバーはやっぱり違うなと感じました。
さらに現役バリバリの選手ですが、Twitterでよく広報活動をされています。もし良かったらチェックしてみて下さい。
そして岸岡さんにこの記事が届きますように、もしかしたらリツイートしてもらえますように!!

サントリーのラインアウト


マッチレポートでも触れましたがサントリーのラインアウトが特徴的でした。
意図的にラインアウトの列を超えるボールを投げ入れて、ラインアウトを解消させるのです。ラインアウトに参加していない、アタックラインに並んでいるフォワードのプレーヤーにキャッチさせてアタックを開始します。

相手(クボタ)からはラインアウトに参加しているプレーヤー、ディフェンスラインのプレーヤーともに1歩出遅れます。サントリーのプレーヤーが遅れたディフェンスにアタックしてくるので、どうしても差し込まれた受け身なタックルに。結果的にディフェンスラインがゆるくなり、できたスペースにサントリーのセンター陣がアタックしていました。


前日に行われていた、トヨタ自動車vsパナソニックは、21-48でパナソニックが勝利。決勝戦は5月23日(日)サントリーvsパナソニック@秩父宮となりました。もちろん現地で取材にしてきます!

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