少しずつ寒くなり、ラグビーシーズンも本格的に。高校ラグビーの各都道府県代表が決まってきたり、大学の各リーグが佳境に入ったり。
週刊ひがしおおさかが数ある試合の中で、11月12日に選んだのは
第59回全国大学ラグビーフットボール選手権大会 東海・北陸・中国・四国代表決定戦
長い名前だけど、要約すると「中四国王者のIPU環太平洋大学と東海北陸チャンピオンの朝日大学が全国大会出場をかけて争う」ってこと。
ライブ配信プロジェクトでも、ほらこの通り。片道3時間かけて行ってきました。
大学選手権に件の枠(東海・北陸と中四国)ができたのは、2012年から。それから、2021年までずっと10年連続で出場していたのは東海学生リーグに所属する朝日大学なのです。
事件が起こったのは今年の6月。関西大学春季トーナメントの最終戦で中国リーグのIPU環太平洋大学が朝日大学に27-10で勝利したのです。IPU環太平洋大学は、毎年朝日大学と東海・北陸・中国・四国代表決定戦で戦う相手。2021年までは多くの場合、朝日大学が圧勝していたのです。
6月26日(日) IPU環太平洋大学vs朝日大学 関西大学春季トーナメントマッチレポート
もしかしたら今年は、IPU環太平洋大学が勝ってしまうのか。
PGで先制したIPU環太平洋大学は、その後もキッカー10前坂の長く正確なキックでエリアを取り、加点していきます。
前半は16-14、2点リードで折り返しますが後半は朝日大学のペースに。時間が経つにつれてコンタクトで押され、後ろに下げられるIPU環太平洋大学はペナルティが多くなります。
23-28で迎えた後半39分。トライでも同点止まりの状況で、IPU環太平洋大学はラックを繰り返して中央へ移動します。朝日大学はたまらずゴールポスト前でペナルティ。両チームの緊張が一瞬切れた中、IPU環太平洋大学のキャプテン・8コストリーはタップキックでゴールポスト下に飛び込みトライ。イージーなコンバージョンも決まって、30-28と逆転します。
↑8コストリーが飛び込んだ瞬間。クリックするとYoutubeの該当箇所へ飛びます。
その後は我慢比べ。8分に及ぶロスタイムを制して、IPU環太平洋大学が逃げ切り、中四国勢として初めて大学選手権への出場を決めました。
2019年のラグビーワールドカップを経て、ラグビーも以前とは比べ物にならないくらいに認知されるようになりました。
しかし、競技人口には大きな偏りがあり、中国四国地区は全国でももっとも薄い地区。先日、高校の全国予選で鳥取県代表が1試合も戦わずに決定したというニュースがありましたが、それが現実です。
そんななか、岡山県のチームが全国大会に出場する意味の大きさは、これからドンドン大きくなっていくでしょう。
歴史が生まれる瞬間に、立ち会えたことに感謝。歴史を作ってくれた両チームに敬意を。そしてこの1歩が、新しい時代へとつながっていきますように。
写真提供:IPU・環太平洋大学ラグビー部
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