ラーメン、うどん、そば。おいしい麺が食べたいですよね。で、考えた末に行き着いたのがこの答え。
「『麺』そのものにこだわるべし!」
全国の麺好きに訪れてほしい場所、それは門真市・古川橋にある「若狭や製麺所」。
東大阪市からは少し遠いように感じますが、実は車で20分程度。ちょっと足を伸ばせばすぐそこに、ワンランク上の麺が楽しめる場所があります。
■麺のことならなんでもござれ
「製麺所」とだけあって、お店の奥で毎日製麺を行い、大阪市内の飲食店を中心に卸しています。
麺作りから製麺機械のメンテナンスまで、製麺に関するすべてを担うのは「家業を継ぐまではエンジニアだった」というご主人。その技術を活かして何度も製麺機械を修理してきました。環境を整えて、おいしい麺を作ってきた根っからの職人です。
それだけでなく店頭販売も。うどんや中華そばといった定番はもちろん、太麺細麺ちぢれ麺…あらゆる種類の麺という麺がところ狭しとショーケースに並びます。
中華麺だけでも、中華麺(ノーマル)75円、中華麺(太麺)80円、焼きそばセット280円…と小売商品は細分化され、好みの麺を購入可能。スープや具材だけの販売もあり、麺料理の材料はここで全てがそろうほどです。
その隣では焼きそばの店頭販売、奥には飲食スペースが。「焼きそばのテイクアウトを始めたら、目の前の公園でそばをすするサラリーマンをよく見かけるようになって。せっかくなので店内で食べてもらえるようにしました」と佳奈子さんは話します。
製造から販売、イートイン。麺に関することならなんでもござれ。ここまで見た感じは、「街の一流麺屋さん」ですが…?
■進化した次世代沖縄そば「オリジナル平うちめん」
さて、「街の一流麺屋さん」に見えるこの老舗製麺所で、じわじわと人気を集めているのが次世代型沖縄そば「オリジナル平うちめん」。
一般的な沖縄そばは、モソモソとした独特な食感。コシのある麺が定番の大阪では、「食べにくい」と言われることもしばしばあったのだとか。「沖縄にこだわらない、大阪の人に合った沖縄そばを」と一念発起し、5年前にオリジナルを開発しました。
沖縄そばは通常、ゆで上がった麺を扇風機などで冷ますのが一般的。しかし、オリジナルは冷水でシメます。そうすることでキュッとコシがある状態に。作り方は「企業秘密」ですが、手間ひまをかけることで大阪人の口に合う沖縄そばを作り出しているのです。
■食べ方はソーキだけじゃない!
「ソーキそば」のイメージが強い沖縄そばですが、「オリジナル平うちめん」を買ったお客さんは、8割が焼きそばにして食べているのだそう。「ソーキだけではない、いろいろな食べ方を知ってもらいたいです」とご夫妻は意気込みます。
ソースでも、塩ダレでも。なんならうどんの出汁にも「オリジナル平うちめん」を。なんとイタリアンレストランにも卸しており、パスタとして使われることまであるのです。
お店の飲食スペースでは、どんな出汁やソースでもオリジナル麺でオーダー可能。新しい食べ方を推奨します。
1玉80円と聞くと、スーパーなどの麺に比べると高いと感じる人もいるでしょう。しかし、食べれば誰もが納得するはず…ということで、店内で塩ダレの焼きそばを注文しました。
いただきます、と一口。コシのあるしっかりとした歯ごたえで、麺そのものの風味が口の中に広がります。もちろん塩ダレとの相性もバッチリ。沖縄そばにあって、沖縄そばにあらず。ボソボソした感じがなく、大阪人の私でも食べやすい!これぞ次世代型。
その土地や文化にあった麺は何なのか。伝統に固執せず、常に新しい可能性を探し続ける「若狭や製麺所」は、麺界のパイオニアだったのです。麺を愛する者なら行かない手はありません。
麺好きよ、ここに集え!明日の麺文化は、「若狭や製麺所」にあり!
■若狭や製麺所
住所:門真市垣内町8-1
TEL:06-6091-2034
営業時間:平日9:00~14:00、16:00~19:00 土祝9:00~17:30
定休日:日
駐車場:なし
アクセス:京阪古川橋駅より北へ徒歩5分
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