前節、惜しくもスーパーラグビー初勝利を逃したサンウルブズ。今節は、レベルズを秩父宮に迎えて一戦。初勝利をあげて高らかな雄叫びをあげたいところ。
先制はサンウルブズ。キックオフからのレベルズの猛攻に苦しめられるも、ターンオーバーを起点に攻め上がり、10mラインやや外でペナルティーを得ます。少し距離があるPGでしたが、10ピシがしっかり決めて3-0。幸先のよいスタートとなります。
スクラムは互角。攻められてからのディフェンスもできている。アタックも悪くない。今日はいけるぞと、ファンが思い始めた11分。レベルズは22m付近のラックから一気に外へ回し、サンウルブズのディフェンスが足りない1番外へ。タックルを跳ね除けながらトライを奪います。難しい角度のコンバージョンは外し、3-5。
焦らず攻めなければならないサンウルブズでしたが、この日はミスが目立ちます。残り15mマイボールラインアウトからのアタックは、きれいにキャッチできずノックオンを引き起こします。
また、敵陣深く攻め込んでからペナルティーが続くなど、リズムがよくありません。
25分にレベルズが、27分にサンウルブズがPGを奪い合い6-8となります。ディフェンスラインを破れないサンウルブズとディフェンスラインを破るがあと一歩届かないレベルズ。まさに一進一退です。
前半31分、徐々にゲインしてゴールライン目前まできたサンウルブズでしたが、ボールを抑えに入ったものの、孤立したところへレベルズのFW陣が襲いかかりノットリリースザボール。
さらに37分には鮮やかなサインプレーから13立川が一気にトライまで持っていくかと思われましたが、ここも絡まれてノットリリースザボール。
逆にレベルズはサンウルブズのペナルティーからPGを1つ決めて、6-11で前半を折り返します。
後半はどう修正してくるか。リザーブメンバーの投入はいつなのか。そして逆転は。
後半も、先手を取ったのはサンウルブズです。
キックオフから14山田のナイスタックルで外へ出し、22m内のマイボールラインアウト。確実に確保したあとは、うまくラインの人数を増やしながらアタックすると、たまらずレベルズはオフサイドを犯します。
10ピシがここもPGを決めて、9-11。ついに2点差につめよります。
ところが、ここからレベルズへ流れが傾きます。
9分にサンウルブズ陣深くのマイボールラインアウトを、レベルズが奪うとそこから連続攻撃でトライ。
ディフェンスでも、レベルズはギアを1つ上に入れたような、穴の無いしっかりしたプレーを連発します。
逆に、ディフェンスでリズムを作ってからアタックへ転じるという徹底ぶり。サンウルブズは攻め手がなくなってきます。
後半19分、レベルズ陣内22m内でレベルズにシンビンが出ると、サンウルブズはスクラムを選択。押し込んでペナルティーを得たい場面でしたが、BKが早々に展開して得点につなげられないなど、コミュニケーションでのミスも見受けられるようになります。
結局、後半はサンウルブズが1PGで終わったのに対し、レベルズは3トライで一気に突き放し、9-35で終了。
試合後、ハメットヘッドコーチは「アタックはこれまでの3試合の中でもっともよかった。チャンスをモノにできなかったのは残念だが、スーパーラグビーに終わったことをネガティヴに振り返る暇はない。」と話します。
また、レベルズのマクガハンヘッドコーチは「我々のディフェンスはスーパーラグビーでもトップクラスだ」と胸をはり「サンウルブズが要する強力なバックローを我々のチームが上回ることができた」と分析にも自信を見せました。
3戦目にして、初のノートライでの敗戦。チームに嫌なムードはないのでしょうか。
後半10分ほどの出場に終わった、東大阪市出身の木津選手は「先週と同じくらいのパフォーマンスを出せたらなと思っていたんですが、そううまくはいきませんでした。でも、いいアタックはできているし今は耐える時ですから」と試合後話してくれます。どうやら、メンタルで腐ったりはしていない様子。
しかし、木津選手。もう少し長い時間試合に出たいのでは?
「それはそうですけど、堀江さんはキャプテンですしね(笑)サイズとフィジカルが段違いにすごいスーパーラグビーでプレーできて、ラグビー選手としていい経験をさせてもらってます。」
次は暑いシンガポールでの試合。もしかしたら、早めの交代があるかも?と期待しながら声援を送ってみます。
コミュニケーション不足、戦術面の理解度の浅さなどまだまだな部分がありながら、スーパーラグビーを五分の力で戦い続けているサンウルブズ。これからの進化と初勝利が待ち遠しいですね。
スーパーラグビー サンウルブズ日本での試合日程
3/19 13:15K.O.
4/23 14:15K.O.
5/7 14:15K.O.
7/2 14:15K.O.
※すべて東京・秩父宮ラグビー場
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