商売に関するちょっとひねった講座 大商大の公開講座がイノベーション!
- 2016/6/15
- 暮らし, 河内小阪駅
- サンコーインダストリー, 大阪商業大学
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6月15日(水)、大阪商業大学および日本政策金融公庫の主催で「第13回産学交流セミナー IT活用によるイノベーション」が行われました。場所はユニバーシティホール蒼天。大阪商業大学の校門を入ってすぐ左手に位置する立派なホールです。
この日登壇するのは3名。サンコーインダストリー株式会社代表取締役社長・奥山淑英さんは「IT活用による適正在庫への取組」について。理化工業株式会社代表取締役社長・森嶋勲さんは「IT化による少量・多品種・短納期生産への転換」について。そして最後に大阪商業大学の小川正博教授が講演されます。
サンコーインダストリーは東大阪市内に大きな倉庫を抱えるねじ商社。75万点以上の在庫を持ち、今なお点数を増やしながらどのように管理しているのか。そして在庫のみならず受注や出荷に関わる需要予測を、過去の大量のデータから行った事例を発表されます。いわゆるビッグデータを使用した、未来を予見する行為に関し、
「予測ははずれるもの。はずれた時にその要因を検討するのが重要だ。」
と、当たり前ですが本質をついた話が印象的です。
理化工業株式会社は八尾市の熱処理加工会社。過去、仕事が激減した際にやむを得ず少なくて手間のかかる短納期仕事を受注し、そんな仕事が増えてITを導入しなければならなくなった経緯や事例を、当時を振り返りながら発表。手書きの伝票管理からAccessやExcelを使ってデータベース化していく過程が生々しく語られます。
「ビジョンがあってIT化したわけではなく、困ったことを解決しようと必死になっていたらIT化していた。」
と、ITの根本に触れる話。
最後に登壇した小川教授は「情報技術活用による事業イノベーション」として、中小企業のIT活用を体系的に解説。図表を用いながら、インターネットの活用状況などのデータを提示し、中小企業におけるIT活用の遅れを指摘します。
「中規模・小規模企業のIT化なくして、日本経済の活況は考えられない。ITを使い、独自の顧客価値を創っている企業が成功している。」と成功事例の紹介で、参加者の背中を押していました。
受講者は多種多様。中小企業の経営者が「何かヒントがないか」と訪れることもあれば、学生が実例を知るために聞きに来ることも。中には定年後に「学び直したい」と熱心に通う方もいます。
「大阪商業大学は、常時このような講座を開催しています。」と話すのは大阪商業大学の川西さん。
6月から7月も、毎週なにかしら開講中。早くから地域に開かれた大学として取り組み、講座もその活動の一環。講座に厚みがありかつ、ひとひねりした企画がたくさんあります。
さて、近々の大商大講座で週刊ひがしおおさかのオススメは、7月2日(土)開催の「囲碁の歴史と人工知能」。
井山裕太七冠の活躍で湧く囲碁と人工知能。今もっとも注目をあつめるキーワードを公開講座にするとは、大商大さんもわかっていらっしゃる。
こんなちょっと行きたくなるようなセミナーがいっぱいの大商大のセミナーはホームページからチェック。
http://ouc.daishodai.ac.jp/
商業に特化した大学で、商業にまつわる講座が盛りだくさん。
休日に、会社帰りに何かをつかみに行ってみよう。
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