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- 近鉄、トップ4進出ならず ~トップリーグ第12節~
28日、近鉄花園ラグビー場にて行われたトップリーグ第12節で、近鉄ライナーズはリーグ首位のパナソニックワイルドナイツと対戦。22-25で惜しくも敗戦し、プレーオフ進出に必要な上位4位以内の望みが絶たれた。
今シーズンは試合の入りに集中力を見せるライナーズだが、この日もあっさり先制する。ペナルティから9金が素早く出すと、10重光がフェイント。パナソニック7シオネ・バツベイの完全に裏をかいてゴールしたにトライ。もちろんGも決まって開始2分でパナソニックからトライを上げる。
続けて6分にパナソニックのパスミスを15高がキックで前進。これを14坂本が拾って独走トライ。Gも成功し、開始10分足らずで王者パナソニックから14点のリードを奪う。
蹴りこまれたボールに走りこむ14坂本
その後パナソニックはPGと2堀江の絶妙のランニングから14-10。ここからは膠着状態が続く。
11李へのラストパスを通す、13イエロメ
前半終了間際。ライナーズは長い連続攻撃の末、11李が持ち前のスピードでパナソニックディフェンスを突破。ゴールライン前でタックルを受けるも、精一杯手を伸ばしてトライ!と思われたが、痛恨のインゴールノックオン。ここで前半終了となる。11李の悔しそうな顔が印象的だった。
痛恨のインゴールノックオン 悔しがる11李
パナソニック相手に前半を勝手折り返したライナーズだが、後半開始すぐFWの要4トンプソンが負傷し、伊藤太進と交替する嫌な展開。
後半8分、ライナーズはPGで3点を加えると、スタンドをうならせたのは17分。途中出場のリコ・ギアが自陣22m内から大きくハイパント。敵陣で弾んだボールをリコ・ギア自らがキャッチしゴールラインまで迫る。最後は13イエロメに回し、トライ。Gは不成功ながら22−13と9点差とし、スタンドからは「もしかすると」という声が聞こえ出した。
後半は一度もディフェンスラインを破れなかった
しかし、最後20分に王者のラグビーを見せつけられる。後半23分にラインアウトからモールで押し込まれトライを許し、22-18とされると、圧巻は27分。ハーフウェイライン付近でターンオーバーされたボールを外の14北川智規につながれると、誰も止められずトライを許す。ターンオーバーから強力なBKでトライを積み上げるパナソニックの形で22-25と逆転される。
その後、逆転勝利に向けて執念のアタックを見せるライナーズだったが、パナソニックの誇る「赤(現青)い壁」が復活。何度も攻めるがディフェンスラインを破ることはできず、ノーサイド。パナソニックの王者のラグビーを魅せつけられた最後の20分だった。これによって7点差以内の敗戦による勝点1を得たが、プレーオフに進出に必要な4位以内が不可能となった。
同時に8位以内が確定し、日本選手権出場決定戦「ワイルドカード」へ進出が決定。対戦相手はリーグ最終戦である次節終了後の順位で決定される。
週ひが賞は、安定したキャッチングでパントからの攻撃を許さなかったキャプテン高忠伸、80分間仕事をし続けた田中正純、そしてさすが元オールブラックスのパフォーマンスを魅せたリコ・ギアに贈りたい。
最後に苦言を一つ。バックスタンドで一部ファンが心ないヤジを大きな声で叫ばれていた。面白いヤジは花園名物だ。北川智規もそれに応えていた。が、相手選手や場合によっては近鉄の選手をも傷つけるヤジは観客の足が遠のき、ラグビー界全体にマイナスであることをファン全員が自覚したい。素晴らしいゲームだっただけに残念だった。
近鉄の応援は花園名物
ライナーズの最終戦対戦相手は、4位のNECグリーンロケッツ。新外国人選手ナドロのトップリーグ年間トライ記録がかかる一戦でもある。ナドロを止めて、ライナーズが勝利することを信じて疑わない。
取材・写真・文:前田寛文@MaechanYK
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