ライナーズ、劇的トライで勝利 〜トップリーグ第10節ヤマハ戦〜
トップリーグ2012-2013シーズンも第10節。トップ4、プレーオフ入りには残り4戦全勝が大前提となるライナーズは12月8日静岡県磐田市ヤマハスタジアムでヤマハ発動機ジュビロと対戦しました。
ヤマハスタジアムは試合前から大変な強風。エリアマネジメント、キック処理が重要になることが予想されました。
トスで勝ったヤマハが風下を選択しライナーズ風上、10重光のキックオフで試合開始。
予想された通り、序盤からライナーズはキャプテン15高のキックでエリアをとり、押し気味にゲームをすすめます。前半27分に14リコ・ギアが、31分には7統悦がトライを奪い、18-7で前半を終えます。
しかし後半風上にたつヤマハのキッカーは、日本代表でも抜群の安定感を誇る五郎丸。キックで刻んで来ることが予想され、ライナーズがリードしてる印象はありませんでした。
後半に入ると予想通り、ヤマハ15五郎丸がPGを確実に決めてきます。距離、角度ともに難しいと思われるキックも簡単に決めてしまいます。
さらにヤマハは密集から一気に外に展開すると1人分だけ外が間に合わないライナーズのディフェンスを不備を突き、5トーマスが2トライ。後半22分で21対21。どちらに勝利の女神が微笑むのか。ヤマハサポーターで埋め尽くされたスタジアムでヤマハサイドの場内アナウンスが、ライナーズフィフティーンにのしかかります。
後半34分、ライナーズが敵陣深くに攻め込むと、ヤマハがオフサイド。久保レフリーがアドバンテージを示す左手をライナーズ側に上げると、観客席のライナーズサポーターから「アドバン!」の声が上がります。その声に答えるように、10重光は得意のナチュラルなステップで2枚のディフェンスの間を抜け、トライ!これぞ重光!!コンバージョンも決まって、28-21。
リスタートの時点で36分。あとはキープして時間を潰せば、という思いがよぎりましたが、ヤマハが反撃します。今まで2本のトライと同じように、密集から一気に外に振ると、ライナーズディフェンスを置き去りに。最後は5トーマスがこの日3本目のトライ。もちろん、15五郎丸はコンバージョンを成功。28-28、残り2分で同点。両チーム、ペナルティも許されません。
近鉄のキックオフでリスタート。時間がありませんが、お互い引き分けはよしとしません。時間を使う事なく、攻めます。
激しい攻防の中、ハーフウェイライン付近でボールが乱れ、ヤマハがノックオン。続くライナーズボールスクラムで、ヤマハペナルティ。このボールを15高がタッチキックで敵陣左22m内に入れ、途中出場の太田がラインアウトの位置につくと、残り時間は15秒。間違いなくラストワンプレーです。
ラインアウトをキープし、右展開するとホーンが鳴ります。ライナーズは縦へ。ガンガン前に走りこみますが、右中間で孤立しノットリリースザボールのペナルティを犯してしまいます。ヤマハサポーターからは歓声、ライナーズファンからは悲鳴が上がります。
プレーを切れないヤマハは、すぐにタップキックで攻めます。準備ができていないライナーズのディフェンスより早く攻めるために、今までと同じように一気に一番右外へと展開しました。
しかし一番外へのパスが乱れます。ヤマハサポータからはため息。転々とするボールをセイビングしたのは、オープン攻撃に備えてディフェンスに回っていたキャプテン15高忠伸。
キャプテンのキープしたボールを逆サイドに展開すると、最後は10重光が、タックルをはずし、トライ!
大はしゃぎのライナーズ、ゴールポストを叩いて悔しがるヤマハ。13大西のコンバージョンも決まって、35-28。
4トライ以上のボーナス1も加えて勝ち点5を上乗せしました。
とにかく、すごい試合でした。
マン・オブ・ザ・マッチは2トライとゲームメイクで光った10重光泰昌。トップ4へ望みをつなぐ、価値のある勝利でした。
次回11節は12月15日(土)、近鉄花園ラグビー場でキヤノンイーグルスと対戦。
コメント
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なんでこんな素晴らしい試合がテレビ中継されてへんねん!(`´)怒怒怒
Jスポーツさ~ん!
J-Sportsが全試合放送したくなるように、ラグビー人気を盛り上げましょう!!