「まだ旅は続きますよ」クーパーはどこまでもスーパースターだ!不在のアワード表彰式で、圧巻の存在感200%コメントを残すミラクルパス
- 2022/5/31
- ラグビー, ライナーズ応援日記
- クウェイド・クーパー
- コメント:1件
「これから、まだ旅は続きますよ」
やっぱりスーパースターは違う。そう思わせたのは、花園近鉄ライナーズのSO(スタンドオフ)クウェイド・クーパーです。

野中キャプテン(左)とクウェイド・クーパー(右)。東大阪市表敬訪問時。
5月30日(月)、NTTリーグワンアワード2022が開催され、2部にあたるディビジョン2で優勝し、自動昇格を果たしたライナーズは
・チームとしてディビジョン2での優勝
・水間ヘッドコーチに優勝ヘッドコーチ賞
・プレーヤー・オブ・ザ・シーズン (D2)にクウェイド・クーパー
・ゴールデンショルダー(D2)に野中翔平
の4件で受賞しました。

表彰式に参加した樫本敦選手(左)と水間良武ヘッドコーチ(右)。
そして、冒頭のひと言です。
プレイヤー・オブ・ザ・シーズンは、選手間投票によって決まるもの。実際に戦って、最も手こずった相手を選ぶのです。
今シーズン、クーパーはいつもヒーローであり、スターでした。

チームメイトから”先生”や”おとうさん”と呼ばれるクウェイド・クーパー。
ホスト初戦になった三重ホンダヒート戦でプレイヤー・オブ・ザ・マッチの活躍を見せると、シーズン通して数々のミラクルパスで相手チームを翻弄し続けます。
怪我で欠場すれば、試合後の記者会見で「クーパーがいなくても勝てるってことか」と質問が出るほど。間違いなく、今季のディビジョン2に刺激を与え続けていました。
三重ホンダヒート戦のハイライト映像②🎥
ゲニアのキックパスからクーパー→ツポウ→岡村→ゲニア→クーパーのトライ!#花園近鉄ライナーズ #weareliners#goliners pic.twitter.com/yDlgWfAtQw— 花園近鉄ライナーズ(公式) (@liners_players) January 24, 2022
そして昇格を決めた5月8日のダイナボアーズ戦では、終了後すぐにチームメイトへ
「勝つべくして勝った。大げさに喜ぶ必要はない。」
と相手を慮りつつ、日本の2部リーグのチームに移籍したスーパースターをしっかり演じてくれました。
Q.試合後、喜びあう選手を集めて話をしていた。どんなことを?
クーパー
特別な瞬間だとわかっていたが、隣には負けたチームがいる。ファンのみなさんもいる。
負けたチームはあと1ヶ月ラグビーをしなければいけない。続く
— 花園近鉄ライナーズ(公式) (@liners_players) May 8, 2022
そして、アワード。クーパーはファン感謝祭の翌日にはオーストラリアに帰ってくつろぐ姿を自身のInstagram(フォロワー55万人超)で発信し、変わぬスターっぷり。当然、帰国から2週間が経ったこの日は式典には不参加でした。
が、受賞に際して以下のコメントを寄せます。
「こんにちは。花園近鉄ライナーズのクウェイド・クーパーです。まずこのような賞をいただき恐縮しています。ラグビーはチームスポーツとはいえ、個人で認められるのはうれしいものです。ただ今年ライナーズは本当に大きく成長しました。チームを代表してこの賞を受け取らせていただきたいと思います。チームメイト、スタッフ、そしてもちろんファンのみなさん、一緒にがんばってくれてありがとう。これから、まだ旅は続きますよ。」
なんじゃこのカッコええやつわぁぁぁ!
クウェイド・クーパーは20代前半からオーストラリア代表で活躍。独創的なプレースタイルでチームの中心選手になる一方、グラウンドよりも奔放な私生活は「悪童」と揶揄されることもありました。もちろんそれも、彼をスーパースターたらしめている要素なのですが。
30代になり代表に選ばれなくなった彼が、2019年に盟友ウィル・ゲニアとともにライナーズにやってくるとニュースが流れたとき、世界中のラグビーファンに衝撃が走ります。ワールドカップを開催するとは言え世界的には決して強くはない日本に、それも2部のチームに世界有数のプレーヤーである彼らが移籍するのですから。
それはライナーズに比較的近くにいる私たちもそうでした。
くすぶっているライナーズに、劇薬がどんな影響を及ぼすのか。率直に、期待よりも不安の方が大きかったのです。
ところが。ライナーズにやってきたのは悪童ではありませんでした。紳士的で協力的で友好的な、ただひたすらラグビーとチームに貢献したいと一生懸命なラグビー選手が移籍してきたのです。
後輩に慕われ、地域の人々に愛され、さらにラグビーのまちで奮闘する古豪をより良くしていく。
それがチームだけでなく自身にもプラスに働くことを少しずつ学ぶように、悪童から卒業し聖人かのようなキャラクターへと移行していく。
その結果が、昨年のワラビーズ復帰と直後の大活躍。そしてライナーズの昇格です。
「これからまだ旅は続きますよ」の言葉どおり、彼は来季もライナーズに残り、ともに成長する選択をしました。

昨年10月、大分でワラビーズの一員としてプレーしたクーパー。
リーグワンにはたくさんの世界的スターが集まります。サッカーになぞらえるなら、イニエスタを超えた世界的知名度を誇る選手が毎年のように来日します。
が、そのほとんどは1年から2年の短期的な契約で、長くチームにとどまる選手は多くありません。
クウェイド・クーパーは2019年にライナーズにやってきました。来季は4年め、34歳のシーズンです。
ライナーズの看板選手であるクウェイド・クーパー。と同時にクウェイド・クーパーといえば、あのライナーズの選手なのです。
私たちももちろん、まだ続く旅を楽しみにしています。いつもありがとうクウェイド。また数ヶ月後に。
コメント
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またまた、泣ける記事をありがとうございます。
私も一緒に旅しまーす。^^
来季が楽しみ!!