意外な組み合わせだ。大会前に週刊ひがしおおさかが予想した面白くもなんともない優勝候補は
東福岡、桐蔭学園、東海大大阪仰星
こんな予想、ラグビーマニアでなくても昨日高校ラグビーを知ったおっちゃんでも言える。
それくらいに今大会は序列がはっきりした大会だった。
「東福岡が唯一負ける可能性がある相手(京都成章)とここで当たってしまった」
準決勝の抽選が終わった時、ある人は言う。
「桐蔭学園はかなり楽(国学院栃木)をしたからラッキーだよね」
私を含め、無責任な外野の心無い論評を覆し、決勝に残った2チームは東海大大阪仰星と国学院栃木。特に後者は初の決勝進出である。
この組み合わせ、競馬で言うと20倍くらいか。
なにか理由があるの人しか予想できない番狂わせが起こった。101回目の大会にふさわしい対戦だと私は思う。
高校ラグビー最大の番狂わせは、1996年度の西陵商の優勝だろう。大会中にあれよあれよとなぎ倒し、大西将太郎を擁する大本命啓光学園をも決勝で下した。もし国学院栃木が勝てば、それ以来の波乱となると言っていい。
東海大大阪仰星は、4回の優勝と2回の準優勝を誇る。強豪中の強豪だが、今大会は3番手の評価とされることが多かった。それほど東福岡と桐蔭学園は抜けているとおもわれていた。
敗因と勝因を並べることは簡単だ。ノーホイッスルトライを奪い、早々に10-0にした東福岡がなぜ負けたのか。仰星は運も味方につけたが、東福岡の選手たちが仰星のプレーに驚いているシーンがいくつかみられた。今までも今季も何度も対戦した相手。
この花園でより成長したのが仰星なのだろう。
国学院栃木はどうか。おそらくよりファンを驚かせたのはこちらだ。大会2連覇中の桐蔭学園を相手にPG2本で先手を取ると、キックパスからトライを奪う洗練されたラグビーを見せる。桐蔭学園は何度もゴールラインに迫るも、国学院栃木のディフェンスを最後の最後で破れない。
東海大大阪仰星42-22東福岡
国学院栃木21−10桐蔭学園
この2つのスコアは、誰も予測できなかった。
国学院栃木のラグビーは組織的ディフェンスとキックでスペースをうまく使うラグビーだ。東海大大阪仰星は強いランナーが持ち味である立ってつなぐラグビーを基本に、新しいルール「50:22」もうまく使ってエリアを確実に取ってくる。
とはいえ、番狂わせを演じた2チームの戦いである。どちらが有利だとか、戦力がどうとかはもう関係ない。
どちらも応援したくなる決勝戦。1月8日14時5分、久しぶりにキックオフをワクワクしながら待つことにしよう。
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