マグロ大学として一躍時の人ならぬ時の大学となった近畿大学。次の矢は、なんとうなぎ味のナマズ。うなぎそっくりの味がするナマズの養殖に成功し、7月24日土用の丑の日よりグランフロント大阪の近畿大学水産研究所にて提供されます。「うなぎ味のナマズ御重」2,200円。先着30食限定。
研究を開始したのは2009年。有路先生のもとへ、養鰻業者から助けを求められたことから始まります。
2000年に15万トン消費されていたウナギが、中国産ウナギの枯渇により激減。特に低価格帯のウナギが今は市場にほとんど出ておらず、年間4万トンにまで落ち込んでいます。
まず、既存の養鰻設備で養殖できるもの。そして、限りなく味がウナギに近いものをと研究を重ねてたどり着いたのがナマズ、それも国産のマナマズでした。
記者も取材時に試食しましたが、確かに味、舌触り、歯ごたえとウナギそのもの。ウナギだと言われて提供されれば、おそらく判別できません。
決め手は、育てる際の水とえさ。井戸水で育ててナマズの臭みを消し、極秘のブレンドえさを生育の段階にあわせて与え、脂やふわふわ感などをコントロールします。
「世界の養殖技術の情報は近畿大学に集まります。この研究も世界随一の技術がなせる技。皆さんにお使いいただけるソリューションを提供するというのが、本学の理念ですから。」
課題はあります。新しい技術なので生産体制が整っていません。ナマズの稚魚である種苗の生産と、それを育成する技術を持った企業が不足しているのです。
すでに大手スーパーのバイヤーや商社からは高評価を得ているといいます。生産体制さえ整えば、庶民の味が復活する日は近いかもしれません。
マグロと同じく、オープンキャンパスでいただける日はいつですか?との問いにも「生産量が追いつきません。来年までの課題にさせてください」と、明確。これは期待していていいかもしれません。
近畿大学発、庶民の味再生計画。マグロに追いつけ追い越せうなぎ!いやナマズ?
どっちでもいいか、おいしいんだし。
■近畿大学水産研究所
住所:大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル 6F
TEL:06-6485-7103
営業時間:11:00~15:00(LO.14:00) 17:00〜23:00(LO.22:00)
定休日:なし
駐車場:グランフロント大阪の駐車場を使用のこと
アクセス:JR大阪駅から徒歩10分
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