見たかスクラム!ライナーズ春の集大成、セットプレーはヤマハに通用 12-21のロースコア敗北

   

本っっ当に久しぶりの試合。
手応えはありました。アタックもディフェンスも。

ヤマハ発動機大久保グラウンドにて、無観客試合。試合前円陣を組むライナーズ。

9月19日(土)、近鉄ライナーズはヤマハ発動機ジュビロと、春シーズン最初で最後の試合を開催しました。
トップ4常連のチームであるヤマハ発動機に、12-21での敗北。1トライ2ゴール差で、前半は12-7とライナーズがリードしていました。

ロースコアな結果だけ見れば「よくやった」のか、それとも「まだ差がある」のか。
有水ヘッドコーチは試合前、こんな言葉でチームを鼓舞しました。
「自分たちのプレーがどこまでできるか、みんな楽しみにしているはず。”インスピレーション”できるようなゲームをしてほしい」。
インスピレーションは、今シーズンのクラブ理念。今日のゲームテーマを「セットアップスピード」に定め、自分たちがどこまで通用するかを試す試合として、メンバーを配置しました。

相手よりはやく立ち上がりはやくディフェンスする「セットアップスピード」。「ゲーム中苦しくなったら、そこに立ち返るように」と指示する有水ヘッドコーチ。

コロナウイルス感染防止策による入国制限でチームへの合流が遅れた外国人選手をのぞき、29人が名を連ねました。新加入の片岡涼亮がスタートから出場するなど若手に機会が与えられ、昨年からの課題であった選手層のボトムアップが意識されています。
対するヤマハ発動機は日本人選手を中心に構成。カタカナ名は日本代表のヘル ウヴェだけでした。
公式戦とは毛色が違うため、総合的なチームの実力差が出たとは言えないでしょう。
ただ、ヤマハ発動機相手に通用したこと、通用しなかったことがはっきりしたのは確かです。

よくボールに絡んでいた片岡涼亮(写真)と吉本匠の新社会人コンビも目立っていました。新人選手、グッジョブ!

通用した点は
・粘り強いディフェンス
・ラインアウトからのアタック
・スクラムで押し勝ったこと

前半17分のファーストトライを簡単に取られてしまったことから、リセットしディフェンスを修正。結果、ロースコアに持ち込むことができました。

特筆すべきはセットプレー。2本のトライはどちらもラインアウトからでした。
前半26分、相手G前ラインアウトでジャンパーのLOワクアが202cmの背の高さを活かしてキャッチすると、モールで押し込みHO樫本が右隅にトライします。

安定したワクアのキャッチ。まだチームに合流していないストーバークとのポジション争いが気になる。

続く前半32分の2トライめも、まったく同じ状況に。ラインアウトでワクアが取り、モールで攻め、樫本がトライ。
この形はすでにモノにしたと言っても良いでしょう。

樫本2本めのトライ。彼がターンオーバーしてチャンスをつくった場面もあり、今日のMVPと言っても良い活躍。

さらにヤマハ発動機が得意とするスクラムで勝てたことは、ライナーズに大きな自信をもたらしました。
相手を崩したシーンでは、選手たちがガッツポーズを掲げました。

元日本代表の長谷川慎アシスタントコーチが率いる、ヤマハ発動機のスクラムを崩した!

ただ、アタックでの課題も。
ボールをテンポ良く回しても、トライを取りきれない場面が目立ちます。
欲を言えば、BKでのトライが見たかった!
南藤辰馬ゲームキャプテンは「ライナーズの理想は、FWが内でファイトして、BKでフィニッシュすること。そこができていないのは課題のひとつ」と照準を合わせます。

BKで展開するシーンもあったけれど、トライは生まれなかった。パスのテンポは良かった。

そしてもう一つ、後半の失速感は否めませんでした。
ライナーズが常に抱えている、選手層を厚くするという課題です。
メンバーが多く交代した後半は無得点かつ相手に2トライ取られています。誰が出場してもスタンダードを保つということができませんでした。

できたこと、できなかったこと。
総合すると「セットプレーは手応えあり、アタックは精度を上げるべし。チームの根本は去年のまま」…うーん、厳しいかもしれませんが、スコアだけでは見えない課題が見えました。

試合後、有水ヘッドコーチの振り返り。「ファーストタームでは、ここまでしか来られなかったということ」と厳しい言葉も。

昨年から少しずつ、「年に何度か見せてしまう大失敗な試合」はなくなってきています。
強くなっている、確実に。トップチャレンジリーグでの無双はほば確実でしょう。
それだけに、気を緩めずトップリーグのチームにも打ち勝つ高いスタンダードを!
ライナーズはまだまだ強くなれる。シーズンに向け、さらなるレベルアップを!

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mihorobot東大阪探検隊・記者

投稿者プロフィール

生粋の八戸ノ里っ子。人気の八戸ノ里東小・小阪中学校校区に住んでいる。
取材へ行けば、同級生のお父さんがやってるお店だった・・・ということが多々あり。
尊敬する人は藤子・F・不二雄先生。

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