6月に入り、名実ともに夏が到来。これから夏をテーマにしたイベントが目白押しになります。神社を中心とした夏祭りはもちろん、夏休み期間中ともなれば、同じ日に3つ4つのイベントが東大阪市内で重なることは当たり前。どのイベントもたくさんの親子連れでにぎわいます。
商店街もその例外ではありません。夏祭りや夜市といった、縁日系のイベントが東大阪市内の多くの商店街を舞台に実施されるのもこの時期。布施、小阪、瓢箪山その他、それぞれが趣向を凝らして、大賑わいとなります。まつりに日ばかりは、商店街にもにぎわいがやってきます。しかし、その実施意義が議論になることもあります。
まつりの運営は資金だけでなく、人や時間を含めて相当なリソースを費やし、ほとんどが商店街の持ち出し。それでも「まちが活性化すれば自分たちの商売に返ってくるはず」と実施されているのですが、その「返り」が怪しくなっているのです。
まつりにやってくるのは、ほとんどが親子連れ。しかしまつりの日以外は見ない顔ばかりというのが現状です。中にはイベント自体を商店街が行っていると知らない人もいます。
端的にいうと、まつりだけのお付き合いなのに、赤字で実施して意味があるのか。ということです。
商店街や地域の個店にとって、1990年台まではファミリー層が主要顧客でした。専業主婦またはパートのお母さんが昼間に買い物を商店街で行い、夜帰ってくる家族にそなえるといったスタイルです。
しかし、そんなスタイルは時代の流れとともになくなりました。共働きが当たり前になり、買い物頻度が減少して行動範囲が拡大。
「夜市にやってくる顧客が、日常の会社帰りに商店街を歩く時間には店は開いていない」というミスマッチはもはや固定化しています。現代のファミリー層は、地域の個店で買い物をするイメージがありません。選択肢にもともと入っていません。
そんな流れは、まちづくりや地域活性化にも及びます。週刊ひがしおおさかでも多くのイベントや催しを実施しますが、顧客層は概ね中年以上。コアゾーンは50代で、前後10歳くらいまでにコミットしてもらえる。地域の個店で買物をすることが選択肢に入っている世代です。
そんな状況に挑戦したのが、前日の実施した「東大阪春のスイーツスクラム」でした。
フレスポ長田を舞台に、東大阪のスイーツとラグビーを楽しむイベント。地域活性化イベントなのに、地域臭さを出さないよう細心の注意を払いながらです。我々が取り込めていない30代のファミリー層がどれくらい流れてくるのか。そこに一定の答えを出したかったのです。
結果は一定の成果が出ました。アンケートを見てもお店にヒヤリングしてもファミリー層の方が多く来場。親子でスイーツを楽しみ、ラグビーを楽しんで、体を動かして…。小学生の子供達が親と一緒に楽しむ姿がとても印象的でした。
この結果は、まず場所です。フレスポ長田・東大阪の顧客層が、小学生の子供連れが中心だということです。ポスターとチラシさらにスイーツマップをファミリー層に大量に見ていただけました。
もう一つは、体験をしていただいたHOS(東大阪スタジアム)さんが、告知をフィットネスの会員さんにしてくれたこと。スイミングスクールやその他HOSの習い事をしている小学生の家庭に、ダイレクトに情報を届けることができました。こういった「ターゲットに情報を届ける」が少しずつ成果を上げているのだと思います。
課題はたくさんあります。お叱りをいただくこともありました。ただ、2回めでやっと想像していたとおりのイベントになりました。上積みはこれからです。
次回はもっともっとおもろいことをやって行こうと思います。末永くお付き合い下さい。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。