八戸ノ里駅から徒歩3分。人気パン店「鳴門屋」の隣にあるのが、「味彩旬香 菜ばな」です。
6年前、お好み焼き屋の跡地に現れたこのお店。

控えめな「菜ばな」の外観。入ったこと、ありますか?
白い壁に覆われて店内がほとんど見えず、「菜ばな」と店名がわかる看板のみで、いたってシンプル。
なんとなく前を通って見るものの、「多分和食のお店かな?」とずっと気になっていました。
見てみたいけど、どんなお店かわからないもどかしさ。
思い切って、取材してきました!

いざ店内へ!高い天井に、落ち着いた照明。
お店に入ってみると、モダンなテーブルや椅子がずらり。カウンターもあり、奥には座敷の個室。
壁には生花が飾られ、時折ふわっといい香りが…。
「なかでもカウンターはこだわりなんです。木目や色、厚みまで、どれが店に合うか考えました」と話すのは、店主の前田さんです。

前田さん(ご主人)。旬の野菜とともに。
石切出身で、実家は寿司屋。「懐石料理を作りたい」と、ミシュラン一つ星獲得店で修行を積んだ経験の持ち主です。
修行後は石切の湯葉・豆腐専門店「龍鳳洞 石切」(りゅうほうどういしきり)の間借り営業を経て、6年前にこの場所で懐石料理「菜ばな」を始めました。
そんなベテラン料理人の味やいかに。
今回用意してもらったのは夜のコース「松葉」(5,000円)。

普段は一品ずつ提供されますが、豪華さが際立つように全部並べてみました。きれい~!
先附、八寸、造り、季節の一品、季節の土鍋ごはん、香物、汁物、甘味…ダメだ、品数が多すぎて数え切れません!

ご飯は土鍋で。鯛の炊き込みご飯(2~3人前)は、お祝い事があるお客さんに出すことも。
なかでも驚いたのは、正方形の器に料理が詰められた八寸。
玉手箱のように旬の食材がぎっしり、そして季節の花が添えられているじゃありませんか!
どれもひとくちサイズですが、もったいないから少しずつ食べたい。

見よ、この彩り。なんてフォトジェニック。どこからか「旬の素材の玉手箱や~」と聞こえてきそう。
こんなに手が込んだ料理を作る同店ですが、決まったメニューはありません。
「いい食材が入らなかった時に、同じ料理を出しても味が落ちてしまいます。その時最高のものを食べてもらいたいので…」と、旬のもの、良質なものにはとことんこだわります。
「もちろん、お料理の説明はしっかりしています。お客さんと会話をすることで、知ってもらえるので」
料理だけでなく、コミュニケーションの場もつくる。何から何まで丁寧です。

「蓮根まんじゅう」だけは人気が出すぎて、特別に定番メニュー入り。
取材中盤、「夜はお酒を注文される方も多いですよ。これからの時期だと、こちらもおすすめです。」と出してもらったのは、なんとも豪華な器で飾られた冷酒。
こんなお酒、見たことない!

大きな器に、氷を張って。ここにも生花が飾られています。
ほかにも、細やかな仕掛けがたくさん。
お皿も華やかで、有田焼や信楽焼、美濃焼など料理に合わせて毎月変えています。
「おかげで、枚数がものすごいことになってます(笑)」と前田さんは話します。

3月末に訪れたこの日は、お皿も敷紙も桜一色。
お皿まで意識した料理と、細かな心くばりの「菜ばな」。
季節を見て、食べて味わう懐石料理が、ここにありました。
「美しくておいしいもの」を食べたくなったら、八戸ノ里へ行ってみて!

食事の最後には茶粥のサービスも。
■味彩旬香 菜ばな
住所:東大阪市小阪3-2-24 アーク八戸ノ里1F
電話番号:06-6785-5787
※来店の際は予約していただくとスムーズです。
営業日:ランチ 12:00〜15:00(LO 13:30)
夜 17:30~22 :00 (LO21:00)
定休日:水
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