1月15日、秩父宮ラグビー場でトップリーグ第10節が行われた。近鉄ライナーズは全勝で首位のサントリーサンゴリアスと対戦。26-43で敗れたものの、4トライ以上のボーナス勝点1を獲得した。
大西将太郎が休養、重光、リコ・ギアがリザーブ、SHが金だけと今季一度も見られなかった布陣で挑んだライナーズ。不安を払拭するかのように試合開始早々から積極的にボールを動かし、ゴールラインに迫ると6大隈がインゴールへ飛び込む。抑えたかに見えたが、サントリー9デュプレアと6スミスにがっちりガードされて、惜しくもトライならず。逆にサントリーは4分、近鉄15高のパントをキャッチすると、左へ展開。ライナーズディフェンスが遅れたところを5ロッソウが大きくゲインされ、最後は11長友がトライ。ゴールも決まって0-7と先制された。
トライを奪われても変わらずライナーズは攻めつづけ、相手ラインアウトを奪い、密集でターンオーバーし、敵陣深くに攻め込むが肝心なところでノックオンを連発。リズムに乗り切れないまま時間がすぎる。
24分次のトライもサントリー11長友に奪われると、ここからはサントリーのトライラッシュ。29分、32分、39分にトライを奪われ、0-31と圧倒されて前半を終える。22mラインの内側に攻め込まれると、必ずトライを奪われる形だ。
日本選手権進出に向けて、勝点0では終わりたくない近鉄は、後半開始から重光とリコ・ギアが投入すると、一気に攻撃のテンポが上がる。
3分、残り40m付近で重光がリコ・ギアにオフロードパスを通すと、サントリーのディフェンスの裏へ出てゲイン。最後は9金に渡りトライ。ゴールも決まって後半最初の得点は近鉄が上げた。
9金のトライ また日本代表でプレーする日を待ち望んでいる。
さらに10分、自陣のディフェンスからこぼれ球をリコ・ギアが拾い、そのまま独走してトライ。ゴールも決まって14-31。この時間からならもしやとファンに期待させた。
この後も引き続きライナーズは、前半以上にボールを左右に動かしFW、BKに関係なくよく走り攻めるが、14分、25分にトライを許し、14-43。残り15分で2トライを上げ、4トライ以上の勝点1を得られるかに注目が集まる。
32分、途中出場のラトゥイラが自陣でサントリーディフェンスを外し、大幅にゲイン。残り22m付近で受けたタックルも弾き、最後はサントリー15小野澤を引きずってトライ。勝点1まであと1トライとなる。
本職はFLながらさすが7人制日本代表の走力のラトゥイラ。
残り8分で1トライ。今季のライナーズなら十分に可能な課題だったが、この時間からサントリーディフェンスがさらに強固になる。11李陽、リコ・ギアが突破するも、決定打にはならず時間が過ぎる。試合終了のホーンが鳴った時点で、ライナーズは残り22mのマイボールスクラム。ここから粘り強く、ミス無く攻め、最後は15高が抜け出しトライ。重光のゴールも決まり、26-43で試合終了。完敗ながら勝点1を獲得した選手たちにファンからは惜しみない拍手が送られた。
ノルマ達成のトライを上げた15高。ライナーズのトライはいずれもディフェンスを置き去りにするものだった。
ライナーズは勝点を29とし6位。日本選手権出場に必要な8位以内をキープし、次節は1月22日にNTTコミュニケーションズシャイニングアークスと花園で対戦する。
週ひが賞は、後半から出場しチームを変えた重光とリコ・ギア、BK並の走力で独走トライを上げたラトゥイラに贈りたい。
後半の戦いが80分できるなら、トップ4とも互角に戦える。そう感じさせる一戦だった。
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