今シーズンの年末年始。週刊ひがしおおさかは、高校ラグビー(全国高等学校ラグビーフットボール大会)で奔走していました。
会場の花園ラグビー場では東大阪土産が勢ぞろい。その中でも目をひいたのが、「東大阪観光協会」のブースで販売していたこちら。ラグビーボール型の「花園の芝入り」色紙!
はじめて見た芝入り。しかも、花園の。ありそうでなかった製品です。
これは、なんとしてでも取材すべき!ということで、販売元の「株式会社 秀英」(しゅうえい)へ行ってきました。
紙加工品の製造販売を手がける「秀英」。
出迎えてくれたのは、代表取締役の上田さんです。
「いや~、実はうち、ラグビーのこと知ってる人が全然いなかったんですよ」と、開口一番に暴露する上田さん。
試作段階では、ボールをアメフトボールに間違えるという定番のミスも一通り経験したのだとか。
「甲子園の砂はみんな持って帰るのに、花園の芝は持って帰らないでしょ。砂と同じように、花園の記念として何か持って帰っれるものがあってもいいんじゃないかと考え、開発に至りました。」
ふむふむ。第3者の目から見ると、「なぜ?」ということ。これって大事な気がします。
開発に着手したのは2017年の初夏。
業界を盛り上げようと、紙工業に携わる17社が集まった「大阪マイスターの会」で発案され、立ち上がりました。
キーワードは大阪、そして2019年にやってくるラグビーワールドカップ。
大阪で行われる一大イベントを前に何かできないかと試行錯誤し、「思い出を持って帰られるように」と色紙と時計を制作。同年12月に販売までこぎつけました。
実は、作るのが難しい「芝入り」の製品。
花園第1~3グラウンドから刈りとったリサイクルの芝を使用し、長さも状態もマチマチ。短すぎるとゴミに見えてしまうし、量が多すぎても色紙として使いづらい。
なぜ、そんなめんどくさいことをわざわざ…?
「無理なものをできるようにすることが、次の時代の紙工業になっていきますからね」と上田さん。
かっこいい。そこはかとなく感じるパッション。魂で仕事をしている気がします。
聞けば、創業30年を超える「秀英」。創業以来大阪各地を点々とし、水走に落ち着いたのは1990年でした。
リサイクル紙容器「ホッかる」など複雑な形の紙加工製品を製造販売し続け、現在に至ります。
今、2代目社長の上田さんが力を入れるのは、新規事業や地域連携。
「目先のことではなく、5年先、10年先の業界を考え盛り上げていきたいです」と語ってくれました。
高校ラグビーを応援するだけでなく、業界の未来にもトライする。
そんな紙の明日を担うプロたちが作る「芝入りサイン色紙」は東大阪観光協会WEBショップから購入可能です。
高校ラグビーに出場したチームメイトの寄せ書きに、花園に縁ある選手のサイン色紙に。あなただけの花園の思い出を、芝入り色紙に記録しよう!
■おおさかマイスターの会(事務局:株式会社 秀英)
住所:東大阪市水走1-16-37
TEL:072-960-0001
「芝入りサイン色紙」「ラグビーボール型時計」の販売はこちらから
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