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- 今シーズン振り返り!ライナーズ坪井監督インタビュー2018 【前編】
先日、ライナーズの坪井監督が退任すると発表されました。
シーズンの結果からも、こんな時にシーズン振り返りなんて難しいんじゃ…と思っていた週刊ひがしおおさか。
ところが、坪井監督(ここではあえて監督と言います)は快く受け入れてくれました。
さすが誠意と熱血を体現する男、それでこそ俺達のあこがれ!
ということで、今年もやりますシーズン振り返り!ライナーズ坪井監督インタビュー2018です。
今シーズンを振り返る
ー 今シーズン、本当にお疲れ様でした。
坪井監督 言葉に言い表せない結果です。歴史あるライナーズで、トップリーグからの降格になんと言ってお詫びをしていいのか。
ー レギュレーションの影響(レギュラーシーズンで4勝して降格。0勝のコカ・コーラは残留)を相当に受けたこともあったかと思うのです。
坪井 それを言い訳にすることはできません。今シーズン限定のレギュレーションにはまり込んだことは確かですが、最初からわかっていたことです。矢印をそこに向けては、絶対にいけない。地力がなかった。それにライナーズよりもNTTドコモさんのほうが(NTTドコモはレギュラーシーズン6勝)ということにもなります。この結果は受け止めなければなりません。
ー 印象に残っているのは、降格が決定した後に坪井監督が観客席にあいさつされたときです。深々とお辞儀を。
坪井 本当に申し訳ない結果だったにも関わらず、ファン・サポーターの皆さんは最後まで力強く温かい応援してくださいました。改めてライナーズを応援してくださるみなさんは日本一だと感じました。
ー 今シーズン、特に誤算といいますかチーム全体として良くなかったことは何でしょう。
坪井 ペナルティが多かったですね。春から取り組んでいたのですが。ウィンドウマンスにも「ペナルティとセルフジャッジ」は特に課題にしていました。
ー 確かにウィンドウマンス前後で少しチームは上向いてきました。
坪井 ウィンドウマンスが明けたサントリー戦と神戸製鋼戦は、負けはしましたがやりたいことができるようになった部分はありました。課題を絞って取り組んだ成果だと思っています。ただ、プレッシャーのかかる試合になると精神的にコントロールできない選手がおり、コンスタントに力を発揮できない場面が見られました。
チームがもう1つ上のステージに上がる為には、大きな課題です。
ー もっとも印象に残っている試合はどれでしょうか
坪井 初戦の豊田自動織機戦です。昨シーズンはサントリーに1点差負け。相手は違いますが、課題の一つだった「勝ち切る」が初戦でできた試合でした。
ー 試合後の記者会見でも興奮されていました。
坪井 重光の最後のフィニッシュはなかなか見られません。センスの塊、彼にしかできないプレーと言っていいと思います。
ー センスの塊ですか。
坪井 自分が現役の時から感じていましたが、足の速さ以上の凄さがあるんです。動き、目線、焦点を合わせずに抜いていく。凄い選手ですよ。
ー コカ・コーラ戦も気持ちよかったです。
坪井 選手がプランニングどおりに働いてくれました。セットピースを前面に出す。FW(フォワード)陣がやるぞと言ってやってくれました。完全にコーラを圧倒しました。
ー 逆に、悪かった試合を上げてください。
坪井 やはり東芝戦です。そうそうたるメンバーが在籍するチームに、ライナーズは努力で立ち向かわなければならない。それにはメンタルでまず勝たないといけません。それが、ゲーム序盤のインターセプトで気持ちを持っていかれました。最初に気持ちで負けて、点差でも内容でも完敗です。改めてメンタルスポーツだと痛感しました。
ー 降格への決定的な分岐点になったのは、宗像サニックス戦だったようにも感じます。
坪井 サニックスにはリーグ戦では勝っているし、でも今のチーム状況は…といろいろ難しい試合でした。そのなかで自分たちも良い準備をして挑めた。しかし完全に強みを消されたことは、認めないといけません。
ー 降格が決定してから今日まで、どのように過ごされましたか。
坪井 まず近鉄本社にシーズン終了報告に行き、納会前にチーム全体の振り返りミーティング。それまでにほぼ全選手への個別面談も行いました。花園ラグビー場の改修工事に合わせて、クラブハウスの大規模な引っ越しもありました。怒涛の日々でした。
ー 次のシーズンに向けて準備をして、その後異動。近鉄グループの別の部署へと言うことですね。
坪井 ライナーズとは直接関係のない新しい職場でもライナーズの話は頻繁に出ます。会社からの期待、支援を感じる瞬間ですね。ただ大学を卒業して18年、選手、スタッフ、コーチ、監督とずっとライナーズとともに歩んで来ましたので、やはり正直寂しいですね。
ー 監督は重責です。
坪井 引き受けたタイミングはチームの過渡期。前田元監督の最終シーズンは7位になったとはいえ、ベテランが中心にチーム力を維持してきたここ数年。日本代表もいない、サンウルブズもいない。世界的に見てもレベルが大幅に上がってるトップリーグの中で戦っていく。生半可な任務ではない事は覚悟していました。その中で、トップ4のチームを倒してやろう、個で太刀打ちできなくてもラグビーはチームスポーツである事を示そうと。この2年間はチームの為にすべてを犠牲にし、心血を注ぎました。
ー 選手7年、主務5年、広報・選手育成3年、コーチ1年、そして監督が2年ライナーズのすべてに関わったと言って過言ではありません。
坪井 現役を引退してスタッフになったときが下部リーグに落ちて2年が経ったときです。落ちたままでは終わらせないと、新しいチーム文化・風土を作ってきた自負はあります。本当にチーム在籍中はチームメンバーとチャレンジし続けてきたので寂しいですね。18年在籍して感じるのは、ライナーズの1番の強みは、愛のあるファンの方、サポートしていただける方が、如何なる時も熱く、温かく応援してくださるということです。
ちょっとしんみりしましたが、次は未来のライナーズについて。
以下後編を御覧ください!
今シーズン振り返り!ライナーズ坪井監督インタビュー2018 【後編】
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