ノーサイド!トップリーグ2018 File.4 セミシ・マシレワ選手
ライナーズの選手に今期を振り返ってもらう「ノーサイド!トップリーグ」。
最終回は、トップリーグ全試合スタメン出場のセミシ・マシレワ選手です。トップリーグ年間表彰式では、最もゲインメーターが高かった選手に贈られるOpta賞を受賞しました。ちなみに、週刊ひがしおおさかが試合ごとに活躍した選手を選ぶ「週ひがMVP」には二度輝いています。

冬服姿が新鮮な、マシレワ選手。
ー今日はよろしくお願いします。早速ですが、マシレワ選手を今シーズンの「週刊ひがしおおさか年間MVP」とさせてください!
マシレワ おお、本当に?ありがとうございます。
ーうちの賞を取ったからといって、特に何もないんですが…(笑)トップリーグでは、一番ゲインを切った選手として表彰されましたね。おめでとうございます。
マシレワ 受賞が決まってびっくりしました。まさかトップリーグの中で一番だとは。
ーどの試合でもマシレワ選手がボールをもてば「必ずゲインを切ってくれるだろう」という安心感がありました。シーズン前、チームメイトとの連携部分で課題があるとおっしゃっていましたが、変化はありましたか?
マシレワ プレー内でのコミュニケーションの課題ですね。
ーそうです、そうです。「自分で全部やってしまうことがあるので、仲間とコミュニケーションを取っていきたい」と。
マシレワ 大きなチャレンジになるだろうな、と今シーズンに臨みました。試合をしていくにつれ、日本語の声を注意して聞くようにしました。
ー日本語の声。英語では難しいものですか?
マシレワ 最初は英語でコミュニケーションを取っていましたが、それではニュアンスが伝わらないことがあったので。
ーふむふむ。

6月に行われた、リコーとの定期戦。パスで連携を図るプレーもこの頃から見られました。
マシレワ 今はだいたいわかるようになってきました。連携に関しては完璧ではないけれど、成長しています。ただ、もっとプレー中に意思疎通をするためには、全ての選手が声をもっと出していかないといけませんね。
ー声を出して、チームを盛り上げていくこと。それが、今のチームに足りないことでしょうか。
マシレワ そうですね。ゲームプランが問題ではないと思います。足りないのは、その前の段階。僕は「後輩は先輩を敬う」といった日本文化をリスペクトしていますが、プレー中は別。日本人はもっと思っていることを声に出さないといけないと感じます。
ーなるほど。今回の「ノーサイド」のインタビューでは野口選手、田淵選手にも、チームに足りないことを伺ったので、マシレワ選手がどう考えているか知りたかったんです。
マシレワ 2人は、これからのライナーズを背負っていくキーパーソンですね。田淵はディフェンスもアタックも良くて、彼が良いプレーしている時はぼくも良いプレーをしなくては、と思います。
ーお〜。相乗効果ですね。
マシレワ フィールドで誰かが良いプレーをすれば、チームの士気が上がる。とても大切なことです。野口も良いプレーを見せてくれて、SOとして懸命にチームを引っ張っています。
ー「外国人選手に信頼してもらうことが大事」と、野口選手は言っていました。
マシレワ そうですね。僕もアンソニー(ファインガ選手)も彼より年上ですが、彼の意見は尊重して、必ず聞くようにしています。SOの言うことを聞かないとゲームプランが崩れますから。
ーなるほど。今季のプレーではマシレワ選手、野口選手を中心にキックを多用するプレーも多く見られました。ご自身が、手応えを感じた試合はありますか?
マシレワ 個人的には東芝戦です。
ー大敗といって良い試合でしたが、ご自身は2トライ。個人技が光りましたね。

東芝戦後半8分。ディフェンスを振り切ってトライへ向かうシーン。
マシレワ あとチームに一番貢献ができたのが、トップリーグ最終戦のコカ・コーラとの対戦。チームとして良い結果を残せました。辛かった試合は、やっぱり順位決定戦のドコモとの試合。降格が決定して、涙が出たなぁ。
ー辛いことも多いシーズンでした。ご家族が観戦に来られることもありましたか?
マシレワ ドコモ戦(順位決定戦)など、何試合か応援に来てくれました。今はオフシーズンなので、家族と過ごしています。
ー奥さんを何度か拝見したことがあります。お休み中は里帰りされるんですか?
マシレワ フィジーにね。でも、すぐ日本に帰ってきますよ。途中でオーストラリアに寄っていく?と奥さんに聞いてみたんですが、「日本に早く戻りたい」だって(笑)。
ーそれくらい日本が好きってことですね(笑)
マシレワ はい。ぼくはオフの日は、ゆっくり休みたい派なのでうれしいですが…。
ー奥さんに「どっか連れて行って!」と言われませんか?
マシレワ 言われます(笑)行くなら、あそこかな。Youtubeで見た「ジュカイ」。
ージュカイ…樹海!?いや、日本人でも行きません(笑)。
マシレワ え?そうなの?これからしてみたいことの一つ、ということで。

とぼけているけど、これは樹海がどんなところか知っている顔。
ー選手としても、これからしてみたいことをお聞きしたいのですが、将来的にご自身のプランをどう考えていますか?
マシレワ なりたいですね、日本代表に。
ーうわ〜、期待しちゃいます!
マシレワ いつもプレーする時は、代表を意識しています。もちろんサンウルブズもタイミングが合えば行きたいし…。
ーおおお。
マシレワ 2018シーズンはサンウルブズから声がかかっていましたが、家族と過ごす予定がすでに決まっていて、断念しましたが。
※この直後、サンウルブズのトレーニングスコッドに招集されました。
ーぜひ日本の居心地の良さにどっぷり浸かっちゃってください。トンプソン選手も、そうやって日本代表になっていきましたから。
マシレワ もう浸かってる気もします(笑)。…来日する前、ぼくにアドバイスをくれた人がいて。ピーター・グラントっていう選手なんですが。
ー南アフリカ代表ですね。神戸製鋼にいたこともあります。
マシレワ 「ハードワークして良いパフォーマンスを見せ、1つのクラブに愛情を持っていれば、チームは必ず君の面倒を見てくれる」と。だから、ぼくはライナーズをリスペクトし続けますし、日本をどんどん好きになっています。そのためにも、まず今シーズンの改善点を洗い出して次のシーズンからの勝利に貢献したいです。
ーおおー!来シーズンもライナーズでのプレーを期待しても良いでしょうか?
マシレワ もちろん。プレーだけじゃなくて日本、そして家族のためにこれからもライナーズにいるよ!
ーわー、うれしい!実は、もしかして来季はチームを離れるのでは…とヒヤヒヤしていました。
マシレワ ふふふ。ほかのチームからの誘いがあったとしても、ライナーズにいることを決めていました。チームメイトの雰囲気もウェルカムで、外国人選手が来ても距離をなくそうとしてくれる。環境も良いし、アットホームで本当に居心地が良いチームです。
ー「ライナーズ沼」へようこそ。
マシレワ ぼくの力を100%チームのために出し切るよう、がんばります!

実はマシレワ選手より年上のミホロボ記者。
チームと日本を愛し、すっかり「ライナーズの人」となったマシレワ選手。
来季もゲインを切りまくる彼を、我々は全力で応援します!
「ノーサイド!トップリーグ2018」はこれにて終了。次のシーズンのライナーズはトップチャレンジリーグでハードワークし、勝利に向かって前進してくれるでしょう。
週刊ひがしおおさかは、今まで以上にライナーズを応援します。いろいろな企画を考えていきますので、お楽しみに。We Are LINERS!
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