3月17日(土)に開業を控えた、JRおおさか東線「衣摺加美北」駅。
難読地名SSランクって感じですが、読み方は「きずりかみきた」です。JR長瀬駅、新加美駅の間に設置され、普通列車が停車します。
開業を前に、見学会を3月10日(土)・11日(日)に開催。取材に行ってきました。
実は週ひが、鉄道のことはあまり詳しくないので今回は助っ人を呼ぶことに。鉄オタの中でも特に近鉄愛を貫く、いちてつさんに協力してもらいました。

じゃ~ん。こちらが衣摺加美北駅西側。ミホロボ記者といちてつ解説員の2人体制でレポートします。
東大阪在住で、特急を中心とした乗り鉄のいちてつさん。どれくらいのオタ度かというと、観光特急「しまかぜ」車両レストランのスタッフさんから顔を覚えられているほどの近鉄愛好者です。
新駅舎外観を見るやいなや、「入り口上に掲げられた『衣摺加美北』駅名表記に、おおさか東線の共通フォントを使っていますね」と初っ端からエンジン全開。解説に期待です。

この和風っぽいフォントがおおさか東線共通。確かにおおさか東線でよく見る。
見学会は2日間、6回に渡って開催。約450通の応募の中から抽選で選ばれた大阪市・東大阪市内在住の300名が、見学会に招待されました。

駅の西側、仮設の入り口から新駅舎へ入ります。
我々が参加するのは1日目の初回。コンコース、ホーム、事務所、トイレ、救護室など、新しい駅舎をまんべんなく見て回ります。
まずはコンコースへ。JRのスタッフさんが、改札ときっぷ売り場の説明をします。

券売機は3機設置。「ピンク、青、緑の券売機はそれぞれ役割りが違います」とスタッフさん。
3通路ある自動改札は、車いすでも通りやすいように、広めに設定。精密機器のため写真はNGですが、機械の中の構造を見せてくれます。

構内側から撮影した改札機。左の方が幅広い。

「近鉄とはまったく別の改札機ですね」と、改札のつくりをじっくり見つめるいちてつさん。
改札を通り、構内へ。柱には、1番ホーム「放出方面」2番ホーム「久宝寺方面」の文字。
ダイヤはもちろん「調整中」。1週間後には稼働するかと思うと胸がアツい。

きれいな構内にテンションあげあげのミホロボ記者。
マットなブラックと水色の色使いが現代的。この水色は「露草色(つゆくさいろ)」といい、駅舎全体のテーマカラーになっています。
「永和だったら紫ですよね。おおさか東線は駅ごとにテーマカラーが決まっているのが良い」といちてつさん。う~ん。目の付けどころがマニアック。

参加者に渡された、おみやげの特製バッグとクリアファイル、マグネット。バッグが露草色だ!
高架下駅舎のため、エスカレーター、エレベーター、階段で2Fホームへ登れるようになっています。
実際にホームに入って車両が通過する様子を目の当たりにしましたが、工事がまだ完了していないため撮影はNG。

いちてつさんが階段を登る写真をお楽しみ下さい。
ホームは相対式の2面。「実際に停車するのは6両編成ですが、将来的に8両編成の車両にも対応できるよう設計されています」とのこと。すげー!
ちなみに運行はJR西日本ですが、設備は大阪外環状線鉄道株式会社が担当。役割りを分担することで、資金分けが可能となり、事業も効率的に。
「上下分離方式ですね。新たに路線開業する場合この方式が多いです。近鉄は学研奈良登美ヶ丘~生駒を除いて、基本的に一本化しています。」と、近鉄情報をちょいちょい挟んでくれるいちてつさん。比較すると分かりやすい。

ちなみにエレベーターのドアも「露草色」(つゆくさいろ)。
駅舎全体のコンセプトは「モノづくりが紡ぐ歴史とまち」。
「地元の人に親しんでもらえる駅にしたい」と、地域の特性を取り入れたデザインです。「すりごろも」という衣に色を擦る染め物が盛んだったことから地名がついたと言われる衣摺(きずり)。駅入口西側の壁には、布と染め型をイメージした金属パネルがデザインされています。

それを踏まえてもう一回駅外観を見よう。うん、なるほど。
さらに、駅の歴史を語るボードや装飾も施されています。

見学会用に用意されたインスタ映えするボードも登場。いちてつさんの後ろの風車風の装飾、何かわかりますか?
柱の裏側に回ると、答えが描かれていました。
八尾街道と御本参道がちょうど交わるのが、この地域。交通の要所として位置していた歴史を表現しているのです。

歴史と地図が描かれたボード。
ボードの回りでは記念撮影をする参加者もたくさん。
「見学会は初めてで少し緊張していましたが、駅の中をたくさん見ることができて楽しいです」と満点の回答をしてくれたのは、クラスの仲間で来たという中学生男子4人。「新聞か何かで見て、応募しました」と、その行動力に驚かされます。全員鉄道好きの、将来有望株。

ザ・中学生という感じでとても良い。嬉しそうに映ってくれました。
駅間距離が長いことから、地域住民から新駅設置の要望があがったJR長瀬~新加美間。工事着工から6年、約20億円をかけいよいよ完成間近です。

駅の西側、おそらくロータリーになる場所はまだ工事中。
現在おおさか東線は放出~久宝寺までが開通。平成30年度末の新大阪~放出間の開業に向けて整備を進めています。乗り換え無しで新大阪に行ける日が、近づいているのです。その新たな一歩となる「衣摺加美北」駅の開業。興奮せずにはいられません。
開業日の3月17日(土)には、オープニングセレモニーも行われます。
さあ、東大阪から新大阪へ。新駅の誕生をその目に焼き付けにいこう!

もう、読めないなんて言わせない!駅の東側から撮影。
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