TEAM NO−SIDEが決定!花園を支える最強のボランティアグループが選ばれる一部始終を取材しました
- 2019/1/20
- ラグビー
- インタビューロードショー, ボランティア, ラグビーワールドカップ
- コメントを書く
2019年、いよいよラグビーワールドカップイヤーのスタート!誘致段階から数えると、だいたい12年に及ぶ思いが結実するのが9月20日。「一生に一度の感動」かどうかはわからないけど、東大阪史上最も大きなイベントが来るのは確実です。
1月19日に始まった一般チケット販売では、花園が一瞬で売り切れる好評ぶり。
「平日の昼間の試合もあるのにどうやって満員にするのか」
「日本代表の試合がないのにどう盛り上がれというのか」
など市民から厳しいご意見もあるなか、まずまず好調と言っていいでしょう。
*チケットはワールドラグビー(RWC主催団体)から返ってきた分が今後も何度か販売される予定です。日程が判明したらお知らせします。
さて、盛り上がりと言えばもう一つ。こんなニュースをご存知でしょうか。
ラグビーW杯ボランティア 予定上回る1.3万人採用 (日本経済新聞)
洋の東西を問わず、大きなスポーツ大会には欠かせなくなっているのがボランティア。運営の様々なシチュエーションで、大会を下支えします。
ラグビーワールドカップ日本大会のボランティアは「TEAM NO-SIDE」と名付けられ2018年4月から7月に募集を実施。
12月まで採用面接が行われ、先日1月15日に全国でのボランティアが確定したと一斉に報道されました。応募はなんと38,000人超、採用が約13,000人です。
まあまあ狭き門やし、38,000人が応募ってなにごと?!
週刊ひがしおおさかでは、9月に東大阪市(花園)の面接会「インタビュー・ロードショー」を取材しました。SNSでは配信していましたが「検索でヒットするサイトに情報を載せるのは、他会場の参加者に影響が出るかも」とぐっと我慢の子。
見よ、これが我々の知らなかった「スポーツボランティア」の世界だ!
インタビュー・ロードショーが行われたのは、僕たちの東大阪アリーナ(東大阪市中央体育館)。みんなそれぞれ思い出はあるでしょう…というのは置いといて、入り口にこれです。

RWC2019マスコットのレンジー。3Dの登場は叶いませんでした。
そして、いつものこの大きな扉を開けると

東大阪アリーナってこんなとこやった??
緑のピッチが作られていて、テンション上がる上がる。ここが受付で、この日のチーム分け等を伝えられオリエンテーションを受けます。
ラグビーワールドカップの位置付けや意味が説明されます。

「ラグビーワールドカップ組織委員会」の方が説明。みんな感じがいい。
オリエンテーションからは、チームに別れて行動します。チーム名はRWC2019参加国名。色に合わせて看板が立ってますね。
個人的には、チームウェールズになりたいです。

左からイタリア、フィジー、オーストラリア。
オリエンテーションの次は、グループワークです。パイプ椅子を円形に並べて、今日初めて会ったメンバーで、力を合わせて課題を解決して行きます。
この日は、、、与えられた「とい」のようなものでボールを所定の位置に運ぶというもの。所定時間内に何個運ぶことができるかが試されます。

実はここでの一挙手一投足が採用につながるのです。
週刊ひがしおおさか、ここから南アフリカチームに密着しました。理由は、一番楽しそうにしていたから。いくつ運べたかも重要ですが、どんな立ちふるまいをしたかも評価基準。楽しく実現するのも評価基準です。

チーム南アフリカの皆さん。めっちゃ感じがいい。チャラさ0。暗さ0。コミュ力満点。
グループワークが終わると、公式球で体を動かしたり、出場国のカラーで折鶴を折ったり。公式サポートユニフォームのサイズ合わせもここで行います。
実はチーム南アフリカ、ラグビーボールを触ったことがあるのは1名だけ。あとは、ラグビー未体験です。観戦経験もほぼありません。

ボール遊びを誘導するのもプロ。今まで見たラグビーの普及とは全く違う。
それでもボランティアに参加するのは
「大きな大会に関わりたい」
という意識から。逆に市民マラソンや国際大会のボランティア経験がある人がほとんどです。

公式ユニフォームの採寸。これはテンション上がるわ〜。
働くことの喜び、大きなプロジェクトの一員になることの意義が、彼らを動かしています。

楕円球に触るのもはじめての人がほとんど。
約2時間のインタビューロードショーを経て、みんなすっかり仲間になれました。個々に質問をしたり、連絡先を交換したり。そこかしこでLINEの交換がはじまります。グループを作っちゃってる人もいました。もちろん、このメンバーが全員一緒に合格するわけではありませんし、同じ役割を与えられるわけでもありません。

めっちゃ仲良くなってる!これは…婚活にいいかも!
我々が考えている「ボランティア」とは全然違う。チームとしての能力や素早く仲良くなれるスキル、そしてものごとを精一杯楽しむ力を試されている面接会でした。

紺のポロシャツのスタッフさんが、終始採点。このプレッシャーを楽しんでいる感さえある。
合格者、東大阪は900人。あの人達は受かってるんでしょうか。ちょっと気になる週刊ひがしおおさかです。
今後合格者はEラーニングやオリエンテーション、研修などが開始されます。

まあまあタイトなスケジュールを経てチームが作られます。
SNSとか見てると「主催者による労働力の搾取だ」って言う人もいます。
でも、大きな目標のために1つのパーツとして働くって、その時に出会った仲間たちと一生懸命になるって絶対に楽しい。仕事の都合をつけて、時間を作ってぜひ参加してみたい。
後日談。
実は、この取材時に協力いただいた「チーム南アフリカ」のメンバーの方と、偶然2度ほど遭遇しました。
まずは、大阪の某飲食イベントで。取材で行った私と目があい「あ!」っと声をかけてくれました。ボランティアスタッフをされているとのこと。
もう一度は、小さなマラソン大会。沿道でランナーの列が途切れるのを待っていると、走っておられたのがチーム南アフリカの一員です。「週刊ひがしおおさかさーーん!」と手を振ってくださいました。
ラグビーワールドカップとか、東京オリンピックとか、
「こんなに長い時間過酷な無償労働をさせるなんて…」
と思っている人も多いでしょう。
でも、みんなそんなモチベーションじゃありません。純粋に、ボランティアが好きな人が集まるんです。
そんな人達が2019年9月から1ヶ月、東大阪を支えてくれるのです。
そしてこれが、新しい時代のスポーツ大会の運営なんです。
またワールドカップの楽しみが増えました。
早く来い来いワールドカップ。2019年9月20日開幕。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。