【ねじコレ#13】「一緒にカレー」は愛・知恵・勇気。300社が協力する安達鋼業の特殊ねじ

   

モノづくりの最小単位「ねじ」を愛してやまない週刊ひがしおおさかが、ねじメーカーを訪問するハードコアな連載。その名もねじコレ。
今回は東大阪でもずいぶん北の方、布市の「安達鋼業株式会社」へやってきました。
オーダーメイド品を中心としたねじと線材加工品を取り扱う企業です。

第一流通センター。本社と第二流通センターもすぐそばに。

さてお邪魔するやいなや、真っ赤なTシャツで派手に出迎えてくれたのは安達俊哉社長をはじめとする社員の皆さん。

社長は中央右。何かポーズとりましょうか?と、サービス精神で安達鋼業の「ADK」を体で表現。

「週刊ひがしおおさかさん、いつもインスタ見てますよー!」「生ミホロボットさんや」「終わったら、カレー食べに行きましょ」と変わるがわるメンバーが現れ、なんだかめっちゃ歓迎ムード。強烈なインパクトを受け取材が始まります。

■協力工場300社超え!鉄線販売からねじメーカーへ
1967年に、安達社長のお父さんが大阪市中央区で創業。当初は鉄線材料の販売を行なっていました。
次第に業務が拡大すると、伸線業が盛んだった生駒山麓付近で材料の取り次ぎをしようと布市に移転します。
安達社長が入社したのは25歳の頃。それまではバンドマン、それもヴォーカルだったと言います。

バンド活動は現在も続けているといいう安達社長。

「某レコード会社からぼくだけ東京でデビューしないかと引き抜きの話もあったけど、作詞作曲はバンド仲間がやっていたし、自分一人だけ上京するのも…と、音楽の道はそこですっぱり諦めたんです」。
ななな、そんな過去が!?話術巧みに明かされる秘話に、どんどん引き込まれていきます。

現在でこそオーダーメイドのねじが主力ですが、
「入社後は鉄線のほか、2〜3年やけど中古車販売とか保険の代理店業なんかもやるようになって。勉強して資格も取ったよ」
と、社員さんでさえ知らないような話も。

特殊な形をしたねじばかり。

ねじに力を入れはじめたのは、1983年頃。「当時入社した社員がねじに精通していたから」ということです。
鉄線材料の販売先などに
「こんな製品ができないか」
と相談をもちかけていくうちに、製造・加工をお願いする工場がどんどん増加。今や協力企業数は300社を超えます。

協力企業が増えれば商材も増える。今年から販売開始した塗料「ステンレスシェル®︎」など、ねじ以外の資材も豊富に取り扱っています。

■我が社の1本 プラグビス
オーダーメイドの特殊ねじ製造は、協力工場なしにはできません。
そんな安達鋼業を代表する1本は、プラグビス。

打ち込めば、ギザギザのプラグが接合面にしっかり食い込む。

コンクリートなどやブロックなどに穴を開けて、塩ビの防水シートを止めるための製品です。もちろんこちらもオーダーメイド。皿は協力工場製です。
防水業界に参入するきっかけとなり、月の生産・業績ともに伸びたという1本なのです。

■「一緒にカレー」が流儀
新しいことへの挑戦も積極的。メーカー仲間から紹介を受けた展示会に出展したり、SNSでの発信に力を入れたり。
特にInstagramは、社員さんが交代で東大阪グルメを紹介したり、社内の雰囲気を発信したりと突き抜けています。

 

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こうした姿勢は、どんなことでも先に繋げていきたいという思いが強いから。
安達社長は将来を見据えます。「協力工場の皆さんと一緒に歩めば、知識と技術を常にアップデートしていけます。まだまだ協力先を増やして、できることを増やしていきたいですね。ほんじゃ、そろそろカレー食べに行こうか」
…なぜにカレー?

社員さんも引き連れて合計7人で外環状線沿いの上等カレーへGO。Tシャツのキャラは「安達ネジ之助」。

「一緒にカレー食べるって、なんか良いやろ?」
お客さんが来れば、必ず近くの「上等カレー」に食べに行くのが慣習なのだとか。

八尾のねじメーカー、「春日鋲螺」の田中社長(右)もカレーを食べにやってきた。

肩肘張らないランチを一緒に食べて、雑談して。
多くの企業とうまく関係を結べるのは、こうした社長の人柄や社風からなのかも。

第1流通センターの壁には、「愛・知恵・勇気」の標語。

人への愛と、協力企業を巻き込む知恵、そして新しい分野へ挑戦する勇気。
濃いめの社風と個性的なオーダーメイド品がそろう安達鋼業は、布市にあり!

■安達鋼業株式会社
住所:大阪府東大阪市布市町3丁目1番30号
TEL:072-985-8001㈹

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mihorobot東大阪探検隊・記者

投稿者プロフィール

生粋の八戸ノ里っ子。人気の八戸ノ里東小・小阪中学校校区に住んでいる。
取材へ行けば、同級生のお父さんがやってるお店だった・・・ということが多々あり。
尊敬する人は藤子・F・不二雄先生。

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