サンコーインダストリーが7月5日から新型コロナワクチン職域接種を実施 メーカーや東大阪の飲食店などにも開放し約2500人に

   

東大阪にでっかい物流センターを持つ、ねじの専門商社サンコーインダストリー株式会社(以下サンコーさん)。週刊ひがしおおさかとも仲良くしていただいて、スポンサーになってもらったり、ご飯を食べに行ったり、株を半分持ってもらったり。
そんなサンコーさんが、新型コロナウィルスワクチンの職域接種をはじめます。

大きすぎてかなり離れないと全貌が撮影できない東大阪物流センター。

職域接種とは。

もともとは、インフルエンザなどのワクチンの接種を職場で行うこと。会社の産業医さんに注射を打ってもらったって人も多いのではないでしょうか。
その要領で、今人類を悩ませている新型コロナウィルスのワクチンを接種していこうというもの。
厚生労働省のホームページには

ワクチン接種に関する地域の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、企業や大学等において、職域(学校等を含む)単位でワクチンの接種を行うものです。

と記載があります。メディアで6月上旬から急に話題になって、
・近畿大学が学生と職員に実施するらしい
・ソフトバンクが地域住民にも開放するらしい
など、一気にワクチン接種率の向上の大本命にのし上がっています。自治体へのリソースを分散させ、名簿を作りやすい企業単位での接種。今までのワクチン接種の弱点を補う仕組みで、考えた人は頭がいい。

このスキームにのったのはサンコーさん。コロナ前からインフルエンザワクチンの職域接種は実施していました。
今回の新型コロナウィルスのワクチンは、7月5日からの接種を予定しています。

がっさり言うと、このビルの7階で接種します。

話のキモはここから。
新型コロナウィルスの職域接種は、1000人以上でないとそもそも厚生労働省に受け付けてもらえません。この制度が「大企業にしか実施できない」と指摘される所以がここです。実際サンコーさんも、大阪に勤務する社員さんアルバイト・パートさんを入れても1000人まではいかない。
そこで出した答えは
「ねじメーカーさんや飲食店など地域の方にも呼びかけてみては?」
というものでした。

東大阪市は大小のねじメーカーさんが集積する地域。その多くは規模が小さく職域接種とは無縁です。何もしなければ、相当後回しになってしまう。

元々「三興会」というサンコーさんの仕入先や協力会社の会が存在する。

飲食店もそう。東大阪の魅力の一翼を担うお店たちは10人未満で営業する店舗も多く、なによりコロナ禍での最大の被害者でもあります。

毎年、サンコーインダストリーでは東大阪の名店に出店してもらう忘年会を実施しています。

接種希望者の募集は6月15日から開始。締め切りは18日と急ピッチで進められましたが、1000人を想定した接種数に対して2500人を超える応募がありました。社員やその家族を入れても対象は600人ほど。単純に4日間(実際の募集期間は2日間程度だったとのこと)で約2000人の応募があったことになります。

布施「クラフトビアタヴァン」の元光さん。布施のお店に接種を呼びかけ取りまとめた。

職域接種は接種する医師や看護師も自前で準備する必要がありますが、これもサンコーさんが独自に確保。会場設営や当日の導線確保も自社で行います。当たり前ですが、通常業務ももちろん行なっている、東大阪物流センターの7階で。週刊ひがしおおさかがたびたびお願いしている、ねじ倉庫見学会で何度も訪れたあの場所。

ねじ倉庫見学会は、いつも7階からスタートします。

メディアなどで「接種のスピードが上がらない」と報じられていますが、それとは対照的な事実。
実施するサンコーさんのエネルギーが半端でないのは言わずもがなですが、15日に「今すぐ応募してほしい」と関係先を通じた呼びかけに、間髪入れずに応募してきたねじメーカーと飲食店など東大阪の活力。なんとしてもこのコロナ禍を終わらせるんだという執念。
適切な制度と使う側のリソースと、今まで築き上げてきた信頼関係と、それらを使う人の熱意が結実した結果だと言えます。

第1,3木曜日に放送の「ねじの世界」に奥山淑英社長は出演中。

新規感染者が減ったとは言え、抑え込むまではいかない新型コロナウィルス。次の波がいつ来るのか、週刊ひがしおおさかは本当に怖くて仕方ありません。
この出口の見えない状況を好転させるにはワクチンの接種以外に考えられません。コロナ以前も天然痘もスペイン風邪も、近代化以降人類はワクチンの接種によって克服してきました。
さらに言えば、ワクチン以外で感染症を抑え込んだ経験は、人類にはありません。
先人たちと同じ道を、自分たちの手で歩んでいくのがたまらない。21世紀のパンデミックは、市井の人々の冷静な行動によって人類史上最も早く円滑に終了した。そう子どもや孫たちの教科書に載るように。

7月5日から、週刊ひがしおおさかもワクチン接種に参加します。この活力の中にいることを誇りに思って。

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編集長 前田

編集長 前田東大阪探検隊隊長・編集長

投稿者プロフィール

特定非営利活動法人週刊ひがしおおさか代表編集長兼東大阪探検隊隊長。
ふとした思いつきからはじめたWEBサイトが、13年。
これからは地域に嵐を呼びます。覚悟しろ!

好きなモノ:花園近鉄ライナーズ、阪神タイガース、競馬、ゲーム、プラモデル、楽でお金になる仕事。
嫌いなモノ:愛、本物

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