加納の工場地帯、大通りから少し隠れた場所。工場地帯に似合わぬ、黒い看板に黄色い文字のちょっとシックな建物は「カナメカリー」。
おそらくカレー屋?と足を踏み入れてみると、ホワイトボードに書かれた「今日のゲリラmenu」という文字に目を奪われます。
「ゲリラは、日替わりで出している単発カレー。今日は、豚肉とお豆のオリジナルカレーですよ」と顔を出したのはお店を切り盛りする野田さん。
「ゲリラ」ってなんかかっこいい響き!早速ゲリラカレーを注文します。
ほかほかのカレーがカウンターに置かれ、コクのある香りがふわ~っと店内に漂います。
「うちでは、基本的に全てのカレーに黒にんにくペーストを入れています」と教えられ、一口。
さっぱりしているのに深い味わい。にんにく独特の匂いも味もせず、パクパク食べ進めます。
同時に頼んだポークカレー(旬の野菜トッピング)は旨味が口いっぱいに広がり、「おいしい、おいしい!」と、どちらもあっという間にペロッと平らげてしまいました。
熟成された黒にんにくのフルーティーさが、豊かな味を出しているんです。
「実は、うちは黒にんにくの販売を主としているんです。お店の2階は黒にんにくの熟成工場『のだ屋』になっています」と野田さん。
カナメカリーは、カレーを通して黒にんにくを知ってもらいたいとの想いから始めたのだそう。
元々自動車の部品メーカーを営んでおり健康オタクでもあった食工房のだ屋社長。黒にんにくの熟成機械を自分で作り、試作を始めたのが黒にんにく製造業の始まりだったそう。2年ほど試作を重ね、当時別の仕事をしていた野田さんも「おもしろそう!」と加わり2011年頃からご家族で本格的に製造し始めました。
カレー屋業も同時平行で創業し、現在は黒にんにく製造とカレー屋業の2本柱で経営されています。
「黒にんにくもカレーも、まったくの素人だったのですが、先代の店長夫婦が、何をするにも手探りでここまでやってきました。お客さんのリアルな反応を見ながら味を改良して、、、その意志をなんとかつないでいきたいですね。」と、野田さん。前代の店長さんは昨年お亡くなりになられたんだとか。
現在は、イベントでカレー春巻きを提供したり、更なるカレーの味を探求したり、東大阪カレーパン会に入会したりとベンチャー企業並みの勢いで意欲的に事業に取り組むカナメカリー。現在お休み中の黒にんにく入りカレーパンも、再会を目指しているとのこと。
模索しながらも事業をガンガン前に進めていくその姿は、まさにゲリラのよう。
「これからも色々なことにチャレンジしていきたいですね。やりたいことが多すぎて、困ってるくらいです!」と、これからの展望を語ってくださいました。
文・写真:@mihorobot
店舗データ
店名:カナメカリー
住所:大阪府東大阪市加納5-15-11
TEL:072-875-7513
公式サイト:http://www.skb-nodaya.co.jp/
定休日:日曜日
営業時間:11:00~15:00
駐車場:あり
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