9月27日(日)、今年も関西大学Aリーグが東大阪市花園ラグビー場で開幕しました。
今年のフレーズは「行こう、頂点へ」。前評判が高い同志社大学、天理大学を中心に、大学日本一へ関西から挑んで行こうという意味が込められているのです。
そんな、優勝候補の最右翼・同志社大学がいきなり開幕戦で敗戦しました。まさかここで。頂点へ向かうんんじゃないのか。など多くのラグビーファンが突っ込んでしまった、番狂わせ。その主役こそが、東大阪市小若江に立地する近畿大学。東大阪市民にとってすぐそこにある大学が、大きな仕事を成し遂げたのです。
試合が行われたのは、花園第2グラウンド。第1グラウンドに比べて、スタンドも小さくたくさんの人が集まることを前提としていない場所です。
同志社は、関西一の人気チームです。狭い第2グラウンドには収まりきらない人が押し寄せます。もちろんほとんどが同志社の勝利を望んでいるのです。近大はこの中で戦わねばならないのです。
同志社のキックオフで試合が開始されます。開始4分、同志社はラックから展開されたボールを2東がトライ。早々にトライを奪う同志社に「うんうん」とうなづくファンの皆さん。「何を!」と思いますが、それが現実。関西に輝く星、それが同志社なのです。
しかし、ここから近大の本領が発揮されます。畳み掛けようとする同志社のアタックを、勢い良く、しかし確実に「バシ!」と止めていきます。魂のこもったタックルで。
リーグ戦直前に稲垣キャプテンが「意識するのは初戦の同志社大学」と答えていたように、この試合にかける思い、そして気合は十二分。止めまくります。
ディフェンスからリズムを作り、前半28分。ついに近大がトライを奪います。ラインアウトからモール、近大が最もこだわるプレーから、キャプテンの8稲垣がサイドアタックでトライ。ゴールも決まって、7-5となります。
その後、同志社が1トライ、近大が前半終了間際にペナルティキックを決めて10-12と近大2点ビハインドで折り返します。
この時もまだスタンドは「同志社もっとしっかりしろ」「後半は突き放してくれるはず」といった空気。
後半も先にトライを獲ったのは同志社。後半13分、13林が右隅にトライ。難しいゴールも決まって、10−19。ああ、もうダメか。誰もがそう思う流れでしたが、近大フィフティーンは諦めていなかったのです。
まず24分、ゴール直前までせまりラックから3廣野がサイドアタックでトライ。ゴールは外れて15−19。あと4点、まだ時間がある。
続けて28分にはラックサイドに勢い良く走りこんできた4西原がディフェンスを置き去りにして独走!そのままインゴールへ飛び込みトライ。ゴールも決まって、ついに22−19と逆転します。
「予定外の展開だ!」と焦る同志社。残り時間は10分と少しですが、近大の無心に見えるディフェンスに、ペナルティやミスを繰り返し、焦りは如実に現れてきます。
40分を回ったところで「ロスタイムは4分です」と場内アナウンスが。
「4分あれば、まだ行けるぞ!」とスタンドから、声援というよりも叱咤に近い声が飛ぶも、近大は最後まで守りきり、そして試合終了。
優勝したかのように喜ぶ近大。うなだれる同志社。
まさかここで。今シーズン初戦での番狂わせに、リーグ戦がいつも以上に熱くなることを確信させる試合でした。
よし、次や!
次節、近大は10月4日(日)に花園ラグビー場で天理と対戦。同志社と同じく優勝候補と噂される強豪相手に、どんなラグビーを見せてくれるのか。
今から週末が待ち遠しいです。
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