5月1日より、東大阪市役所ではクールビズ期間が始まりました。
この時期、毎年ニュースで取り上げられるのはラガーシャツです。「ラグビーのまち」のPRに、市の職員さんたちが自主的に指定のラガーシャツを着て業務を行うというもの。
始まった当初は「なんじゃそりゃ」という声も多く、ネクタイ着用を声高に叫ぶ方もいましたが、今ではすっかり東大阪の初夏の風物詩です。Yahoo!のトップに取り上げられたりもして、広告効果抜群です。
この取り組みの発端は、ラグビーのワールドカップ誘致です。ラグビーのまちを掲げながら、市民の多くはラグビーを見たことも花園ラグビー場を訪れたこともない現状に、一石を投じようと企画されたのです。
2010年、市のマスコットキャラクターであるトライくんが着ているラガーシャツを再現し、制作・販売。
当時取材に対応してくださった担当職員が「職員が自腹で買って自主的に着用しないと意味が無い。」と熱く語ってくれたのが、今でも忘れられません。
2013年、市民公募により新しいデザインへ。市のアンテナショップ「まいど!東大阪」でも販売され、広く市民も購入できます。今では職員以外もイベント等で着用し、事業として大成功と言っていいでしょう。
そして2015年に誘致も成功し、ワールドカップ事業とラグビーのまちは次のステージに入りました。
東大阪市のラグビーに関連した取り組みは、他にもあります。原動機付自転車のナンバープレートをラグビーボール型にし交付したり、マンホールのふたをラグビー仕様にしてみたり。
極めつけは「東大阪カレーパン会」です。ハウス食品の工場があったということと、カレーパンとラグビーボールの形が似ているというどうだっていい理屈のもと、ゆるやかにカレーパンをご当地グルメ化。テレビをはじめとするマスコミに多く取り上げられ、東大阪市の露出向上に貢献しています。
このように「一見するとどうでもいい要素」は、自治体の第一の使命である「住民サービスの提供」からは外れるものです。
しかし取材の過程で見えてくるのは、ほぼすべての取り組みがトップダウンではないということ。若手の職員グループや現場の発案と一種のノリに近いフットワーク。そして仕事に対する情熱がそれを現実にしているのです。そこに民間と行政の違いはありません。
そんな熱くてかっこいい市の職員さんに触れると、うれしくなって記事もなめらかになる週刊ひがしおおさかです。
と、ここまで読んで「そんなことより◯○はどうした」とか思っていたりする週ひが読者のみなさん。
大丈夫、彼らはちゃんとやってます。それが伝わらなかった時は、ちゃんと伝えていない我々メディアも叱って下さい。
さて5月第2週。今週も当たり前のことをしっかり発信していきたいですね。
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