解説しよう!マシレワがサンウルブズのトレーニングスコッドに選ばれたことの意味とは?

   

今季、ライナーズのシーズンMVPは誰が見てもマシレワ選手。フィジーから来たスーパーフルバックに、週刊ひがしおおさかでもインタビューを敢行し、彼のライナーズ愛をお伝えしました。

そして、今日。ビッグニュースがサンウルブズから届いたのです。近鉄ライナーズのセミシ・マシレワをトレーニングスコッドに追加招集すると!

トレーニングスコッド招集のお知らせ(サンウルブズ公式)

このニュース、どれくらい大きなニュースなのか。非常にわかりにくいので、ラグビーにライトな人へ説明すると…。
サンウルブズとは、世界最高峰のリーグ「スーパーラグビー」に所属するチーム。本拠地は東京の秩父宮ラグビー場で、選手は「日本代表に準ずる」とされています。実際に今シーズンは、2015年に南アフリカに勝ったときのメンバーが多数在籍。「ほぼ日本代表」と言っていいチームです。

サモア生まれでNZ出身、山梨学院大学卒のラファエレ選手もサンウルブズのメンバー。

そんなチームが、世界で一番レベルが高いリーグに参戦しているのです。野球に例えるなら、侍ジャパンがメジャーリーグに31番目のチームとして参入しているということ。
サンウルブスとは、日本代表を常時稼働させるために生み出された日本ラグビー界の秘策。かつそれを興行として成り立たせようという、日本ラグビーの未来を賭けた壮大な実験なのです。

そのサンウルブズの”トレーニング””スコッド”に招集されました。ってのがまた意味不明ですよね。
スコッドとは「そのチームの試合に出場する資格のある選手」くらいのイメージです。「日本代表スコッド」なら次の日本代表活動期間に試合に出る可能性のある選手たちという意味。スコッドに入っているけど、結局試合には出ない選手もいます。
んじゃ、トレーニングスコッドとはなにか。サンウルブズが参戦しているスーパーラグビーは南半球のリーグのため、ホーム以外は全部超長距離の遠征です。よって遠征メンバーは厳選され、それ以外の選手は国内で練習しています。試合に出場するわけじゃないけれど、国内の練習には参加できる選手たちのことを「トレーニングスコッド」と呼んでいます。もちろんここにも、日本代表経験のある選手がゴロゴロいます。

トレーニングスコッドに追加招集とは、サンウルブズとして試合に出場を目指す挑戦権を獲得したということなのです。

さて、「セミシ・マシレワ」という名前からもわかるとおり、彼の国籍はフィジーです。
しかしラグビーの国代表は3年間、継続してその国のチームに在籍すれば代表の資格を得られるのです。どこかの国の代表に選ばれていたら別なのですが。

サンウルブズにはそんな「日本代表を目指す外国出身選手」も多数在籍します。もちろん日本人選手もたくさんいます。事実上サンウルブズでまず出場しないと、日本国籍の有無に関わらず日本代表には選ばれません。
悲しいことですが、日本代表にも、サンウルブズにも、セブンズ日本代表にも選手を派遣していないのは、トップリーグ16チームではライナーズだけでした。…でした。

昨年の神戸製鋼との練習試合でのパフォーマンスで「こいつ誰だ?!」と衝撃が走った。

マシレワ選手は25歳。日本のチームに所属するのはライナーズが初めてなので、ちょうど1年が経過したところ。残念ながら2019年には間に合いませんが、昨年春の練習試合に出場したさいに、相手チームのスタッフから「こんな選手どこから見つけてきたの?!」と週刊ひがしおおさかが逆取材を受けるほどの逸材です。
順調に行けば、この先サンウルブズでも日本代表でもそしてライナーズでも大活躍する、東大阪のスーパースターになってくれるでしょう。その第一歩が「近鉄ライナーズのセミシ・マシレワをトレーニングスコッドに追加招集する」ということなのです。

苦しかった東芝戦、なんとかトライを取った後、包容!

サンウルブズ&日本代表のヘッドコーチ・ジェイミー・ジョセフさんにはお願いしたい。
マシレワのサンウルブズ初キャップは、日本国内にしてね!取材に行くから!

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ノーサイド!トップリーグ2018 File.4 セミシ・マシレワ選手(2018.03.07)

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編集長 前田

編集長 前田東大阪探検隊隊長・編集長

投稿者プロフィール

特定非営利活動法人週刊ひがしおおさか代表編集長兼東大阪探検隊隊長。
ふとした思いつきからはじめたWEBサイトが、13年。
これからは地域に嵐を呼びます。覚悟しろ!

好きなモノ:花園近鉄ライナーズ、阪神タイガース、競馬、ゲーム、プラモデル、楽でお金になる仕事。
嫌いなモノ:愛、本物

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