FC大阪 2位FC今治を苦戦させるもスコアレスドロー アウェーで勝点1を獲得し9位に
2019年7月21日(日)JFL(日本フットボールリーグ)第16節が行われ、FC大阪はアウェーでFC今治と対戦。結果は0-0の引き分けで、2連勝とはなりませんでした。
前節、9試合ぶりに勝利したFC大阪。2連勝を狙いスターティングメンバーを変えずに今節に臨みます。4連勝中で2位につけるFC今治が相手でしたが、順位の差を感じさせない試合内容で、シュート数はFC今治の5本に対してFC大阪は7本。ボールポゼッションは60対40でFC大阪が上回っているように感じました。
試合終了後和田監督は「狙い通りに出来た試合。ただ、ゴール前でのラストパス、最後の崩しの質を上げていかないと、今後は難しくなる」と話します。
一方FC今治の小野監督は「FC大阪はロングボールを裏に入れてくる戦術。それを徹底しているので戦いづらかった。フィジカルも強いので(戦っていて)しんどかったです」と試合を振り返りました。
FC今治とは過去に5度の対戦があります。対戦成績は2勝3分(今節で4分)でFC大阪が負けなし。FC大阪からすれば、相性が良い相手だったのです。
今日は前半30分まではFC今治のペースで進みましたが、それ以降はFC大阪のペース。危ないシーンもほとんどなかっただけに、痛い引き分けとなりました。
では試合を振り返ります。
小雨が時折降る蒸し暑い気候のなか行われた試合は、FC大阪ボールでキックオフ。
開始直後から勢いに乗るのはFC今治。猛攻を受けるFC大阪は、カウンターから得点を狙います。
なかなかチャンスを作ることができないなか迎えた前半16分。FC今治の右コーナーキックからヘディングで決められゴールネットを揺らされます。しかし、シュートを打った選手がオフサイドの判定。得点を与えませんでした。
この直後からFC大阪は徐々にペースを取り戻します。
攻撃の起点になったのは、MF・久保田駿斗。左サイドからクロスを上げ、チャンスを演出します。
守備では、DF・橋本侑紀が1対1での強さを発揮し、FC今治にチャンスを作らせません。
お互いにシュートを2本ずつ打ちましたが、0−0のまま前半は終了。
FC今治ボールで始まった後半もFC大阪がペースを握ります。
前半に比べシュート数も多い後半。しかし、元日本代表であるDF・駒野友一やMF・橋本英郎を前に決定機を作ることができません。
先制点が欲しいFC大阪は、後半9分にFW・石川隆汰、21分にFW・川西誠を投入します。
後半最大のチャンスは後半25分、MF・須ノ又諭が相手ボールをインターセプト。そのままゴール前に持ち込みクロスを上げます。中で合わせればゴールというシーンでしたが、うまく噛み合わず得点には繋がりません。
後半31分にはFW・塚田卓を投入。長身を活かすためにロングボールを後ろから送りますが、なかなか得点が入りません。
最後の最後までゴールを目指しましたが、スコアレスのまま試合終了。勝点1を分け合いました。
結果は引き分けでしたが、アウェーで貴重な勝点を手にしました。ただ、前半30分までのFC今治に攻め込まれていた時間帯は、クリアボールをサイドに展開し、クロスを上げる単調的な攻撃に。今後はロングボールだけでなく、中で細かく繋ぐプレーや逆サイドに展開するなど、カウンターからの攻め方のバリエーションを増やす必要があります。
今節の引き分けで5勝5分6敗で勝点20。ここ3試合10位だった順位を1つ上げ、9位になりました。次節は7月21日(土)15時キックオフ。ホーム・服部緑地陸上競技場で、アウェーで勝利しているヴィアティン三重と対戦します。結果次第では6位に浮上する可能性も。次節は勝利を!
試合後の声
和田治雄監督
ー試合を振り返って。
和田 2位のFC今治が相手なので、厳しいゲームになると予想していました。しかし、ディフェンスで集中力を切らさずに90分間戦えたことは良かったです。勝点3が欲しかったですが、今のチーム状況を考えれば勝点1を取れただけでも大きい。狙い通りに戦えた試合でした。
ーどうのような狙いで試合に臨んだのか。
和田 FC今治にボールを持たれるだろうと予想していました。なので、最後のシュートを打たせない。逆に、相手のディフェンスが手薄になったときにカウンターで仕掛けることを狙っていました。
ー狙い通りにいかなかった点は。
和田 得点を奪えなかった点です。ゴール前でのラストパス、最後の崩しの質を上げていかないと、今後は難しくなると思います。
ーJFLのチームでFC今治に負けていないのはFC大阪だけ。勝っている点はどこか。
和田 ハードワークしている点と、自分たちが(FC今治より)弱いということを理解していることかもしれません。
舘野俊祐ゲームキャプテン
ー前半の最初はFC今治に攻め込まれる場面が多かった。徐々にFC大阪ペースに持っていけたのは、何か変化があったのか。
舘野 立ち上がりからしっかり入ろうと話していましたが、相手のほうが一歩早かった。なので、フィールド内で「相手より一歩遅い」と伝えました。細かい微調整を試合中に話せたのが良かったんだと思います。
ー開幕戦でFC今治と当たり、2度めの対戦。違った点は。
舘野 開幕戦は毎年難しい試合で、FC今治もかなり意気込んで試合に臨んで来ていました。今日の試合も僅差の試合になるなと踏んでいました。内容だけを見ればFC大阪のペースだったので、勝ちたかったです。
ー次節(ホーム・ヴィアティン三重戦)に向けて。
舘野 天皇杯ではJ1のチーム(湘南ベルマーレ)を倒した相手。改修後初の服部緑地で前節勝てていないので、意味合いが大きい試合でもあります。まずは1勝できるように良いゲームをします。
DF・橋本侑紀選手
ー今日の試合を振り返って。
橋本 序盤から主導権を握られるだろうと予想していました。守備のときは3バック(DFが3人)にして、我慢強く戦えました。前半は攻めこまれる場面もありましたが、後半はしっかり修正できたと思います。
ー1番運動量が多かったのは橋本選手でした。
橋本 左サイドに強力な選手がいたので大変でしたが、0点に抑えることができて良かったです。
ー次節に向けて。
橋本 ホームで勝ってサポーターと喜びを分かち合いたいと思います。
MF・久保田駿斗選手
ー開幕戦引き分けた相手にまた引き分けでした。
久保田 勝利がどっちにも転がるような試合展開でした。0点に抑えられていたので、勝ちきりたかったです。
ー駒野選手とマッチアップするシーンが多かったですが、戦ってみてどうでしたか。
久保田 いつも通りに自分の良さを出せばチャンスを作れると思っていたので、特別何か感じることはありませんでした。
ー次節への意気込みを。
久保田 次節が終わると国体があり、JFLの試合が一時中断します。チームの状態が上がってきているので、勝利で締めくくりたいです。
GK・永井文也選手
ー2節連続の無失点。一番後ろから見ていて感じたことは。
永井 FC今治のホームだったので、勢いに乗って試合を進めてきました。ただ、徐々にFC大阪ペースに持っていくことができたのは、今のチーム状態を表していると思います。
ー今日から後半戦。永井選手にとっての前半戦はどうでしたか。
永井 思い描いていた前半戦とは違いました。ただ、後半戦に向けての課題が見えたので、後半戦に活かしていきます。
ー次節への意気込みを。
永井 チーム全員で勝利を目指します。
FW・塚田卓選手
ー途中出場でしたが、どうのような気持ちでピッチに入りましたか。
塚田 僕自身、久しぶりの試合でした。前節、久々の勝利を全員で喜びましたが、そのとき僕はピッチ外。その悔しさもあって、今日の試合では「決めてやる」という気持ちで挑みました。
ー試合で意識している点は。
塚田 ヘディングの滞空時間が長いことがストロングポイント。相手DFの位置を確認しながら、ヘディングをするようにしています。
ー今後の意気込み。
塚田 Jリーグに参入するには4位以内に入ることが最低条件。今年は参入出来ませんが、その点を意識して残り14試合戦っていきます。
■FC大阪公式ホームページ:FC大阪公式ウェブサイト
■公式記録:JFL公式
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