先週、12月18日にリーグ戦がスタートしたライナーズから衝撃的な知らせが。入団13年目、チームで3番目の古株森田尚希の引退とスカウトとしてのマネジメントスタッフ加入が発表されたのです。
花園近鉄ライナーズ 勇退選手および新加入スタッフのお知らせhttps://t.co/Zaqqv2zXCB
CTB/WTBとして活躍した森田尚希選手。
しかし悲しまないでください。彼はチームスタッフとして関わり続けます!#花園近鉄ライナーズ pic.twitter.com/IbeDglhIX3— 花園近鉄ライナーズ(公式)🐰🏉🚝 (@liners_players) December 21, 2022
ルーキーイヤーは2010年。高校時代には啓光学園で花園3年連続出場で3連覇を果たし、大学は関西の雄・同志社大学。花園を沸かせたスター選手が選んだ進路は、当時強豪とは言えなかった近鉄で、全国のラグビーファンを驚かせ関西のファンを興奮させました。
ライナーズにとっても久しぶりのスター選手加入で、デビュー戦では当時のピーター・スローンヘッドコーチから「何かを持っている選手」と称えられましす。
↑WTBでもCTBでもチーム状況に応じて対応する森田選手。
あれから常に最前線で体を張り続けてきた森田尚希。試合に出続けてきた年、控えが多かった年、強豪に勝利した日、スタンドから仲間を見守った日。
どんな時も、チームのために。
今日のランチミーティングにて、アンドリュース・クッツェー選手が登場!昨日から合流しています。
森田尚希選手と一緒にお昼ご飯。きれいな箸使いで焼肉弁当を平らげました。#近鉄ライナーズ #WeAreLINERS pic.twitter.com/7FlDytVBfJ— 花園近鉄ライナーズ(公式)🐰🏉🚝 (@liners_players) July 2, 2019
↑南アフリカのスター選手クッツェー選手と談笑
思い出の試合は、と少し試合記録を読み返しながら考えると、勝っても負けても淡々と試合を振り返るような冷静な顔でたたずむ彼の顔が浮かびます。
そんな彼が、ライナーズが7位に躍進した2015年度シーズン。2016年1月9日、プレーオフトーナメントで神戸製鋼に完敗した試合後「コンタクトでバチバチにやらられました」と寂しそうに話していたことが、今でも印象的に残ります。
翌、2016年度シーズンにはライナーズグルメデビュー。選手個人の名前や出自をもじったスタジアムグルメで、その名も「てんこ森田!NAOKI丼」。攻めまくった企画は聞けば本人の意向がかなり反映されているとのこと。今も多くのファンの記憶に焼きついています。
ライナーズは、その後階段を転がり落ちるように弱くなり2017年度シーズンついに降格。
チーム立て直しに向けて、選手として以上の貢献をする姿は頼もしさと同時にいつか来る選手としてのキャリアを予見させるものでした。
臥薪嘗胆、2022年5月8日に昇格を果たしたライナーズはあの頃に比べると強くなりました。才能ある若く勢いのある選手たちが「ライナーズでプレーしたい」と思ってくれるようになりました。
その強さを安定したものにし、日本一のチームになるために今ライナーズは森田尚希の選手を見る目を必要としています。
週刊ひがしおおさかには、彼がスカウトマンとしてもそしてチームスタッフとしても結果を出してくれるだろうという確信があります。
5年前、降格した2017年度のシーズン直前にバイスキャプテンとして取材に応じてくれた森田選手は
「今年は、全然間に合ってない。チームができていない」
と危機感を語ってくれていたのです。
その他、生々しすぎて記事にはできなかった選手評がドンドン飛び出す取材現場。ギリギリ出せたのが「矢次はWTBで輝く」
と言う予言でした。
年々ハイレベル化して、選手獲得競争が激化する日本のラグビー界。自身のようなスターの獲得と、片岡や岡村、小野木のような「実はすごい選手」の選別とで森田尚希のキャリアは必ずものを言うはずです。
ライナーズは、もっと強くなる。確信できる要素がまた1つ増えました。
森田さん、これまでもこれからも、よろしくお願いします。
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