FC大阪 ホームでヴィアティン三重と引き分け 2節連続での無得点に「ゴール前で数的優位」を作ることが必要
2019年7月27日(土)JFL(日本フットボールリーグ)第17節が行われ、FC大阪はホーム・服部緑地陸上競技場でヴィアティン三重(以下、三重)と対戦。結果は0-0の引き分けで、2節連続で引き分けに終わりました。
前節終了時点で5勝5分6敗で9位につけるFC大阪。ここまで、5勝をあげているものの、ホームで勝利をしたのは1度だけしかありません。試合終了後、舘野俊祐ゲームキャプテンは「今日こそは勝ってサポーターたちと喜び合いたかった」と、悔しさを語ります。
アウェーで対戦したときには、2−0で勝利している相手。しかし天皇杯2回戦では、J1湘南ベルマーレを4−0で倒しています。前節のFC今治戦後に舘野は「アウェーでは勝っていますが、天皇杯でJ1のチームを倒しているので、勢いに負けないようにします」と話しました。
今日の試合は三重の勢いに負けることはありませんでしたが、シュートを11本打っているのに無得点。課題である「攻めているのに得点が取れない」試合となりました。
試合終了後に和田監督は「ゴール前で数的優位を作ったり、決定的な形を作る必要があります」と話します。
ただ、今日の試合では新たな選手も活躍。2週間前に加入したばかりのMF・稲垣雄太と6月末に加入したDF・齊藤隆成が初出場を果たしました。
さらに、4試合連続で無失点と守備陣は絶好調。あとは、ゴール前での精度を高めるのみです。
では、試合を振り返ります。
三重にとってはアウェーですが、多くのサポーターが来場。会場はFC大阪がアウェーなのかという雰囲気に包まれます。
開始直前から大雨となった試合は、三重ボールでキックオフ。
試合のペースを握るのはFC大阪。前半5分にいきなりの大チャンスが訪れます。MF・久保田駿斗のクロスをゴール正面の位置でFW・横野純貴が受けます。そのまま相手GKを交わし、あとは決めるだけというシーンでしたが、惜しくもゴール左に外れ先制点とはなりませんでした。
お互いにチャンスを作ろうとしますが、水を多く含んだピッチに足を取られます。パスの精度も悪くなり両チーム苦戦します。
しかしその中でも活躍が目立ったのはMF・須ノ又諭。前半11分、ゴールに背を向けた状態から体を反転させ、アクロバティックなシュートを放ちますが、惜しくもゴール上に外れます。
前半の中盤に差し掛かると、三重に攻め込まれる場面も。しかし、DF・池永航の打点の高いヘディングでピンチを救います。
さらに、新加入の稲垣もDF最終ラインまで下がり、守備に参加。
その後もFW・木匠貴大、横野がシュートを打ちますが、ゴールならず。前半を0−0で折り返します。
雨が上がった後半はFC大阪ボールでスタート。
後半4分、稲垣が右サイドをドリブル。そのまま自分でペナルティーエリアまで持ち込みシュートを打ちますが、ゴール右にそれてしまいます。
前半はFC大阪ペースでしたが、後半は互角。ただ、FC大阪がボールを持っているのに自分たちのミスで奪われてしまうシーンが目立ちます。
よって、前半よりもシュート数が減少。逆に、三重にシュートを打たれることが多くなりました。
なんとしてもホームで勝利したいFC大阪は、後半18分に齊藤、30分にはFW・川西誠を投入します。
すると後半35分、川西が難しいバウンドのボールをシュート。しかし、ゴールを大きく外れます。
試合終了間際、この試合最大のピンチが。三重に左サイドを崩され、シュートを打たれます。このシュートはゴール上のバーに当たりますが、その跳ね返りをさらにシュート。しかし、DF陣が体を張りピンチを脱します。
アディショナルタイムは3分ありましたが、お互いに得点が入らず0−0のスコアレスで終了しました。FC大阪にとっては2節連続でもったない結果に。さらに、服部緑地陸上競技場での初勝利も次々節のHonda FC戦に持ち越しになりました。
順位は変わらず9位。ただ、次の試合に勝てば6位まで上げる可能性があります。
8月は国体予選があるため、次節は8月25日(日)15:00から、花園・トライスタジアムで惜敗したヴェルスパ大分とアウェー・日田市陸上競技場で対戦。
直近4試合はDFが頑張って無失点に抑えています。MFやFWの選手たちには、JFLが一時中断している間にゴール前でのプレーやシュートの精度を上げる練習をしてほしい。次節は勝利を!
試合後の声
和田治雄監督
ー試合を振り返って。
和田 今シーズン、ホームゲームでなかなか勝てていないなかでの今節。(国体予選で)中断に入る前になんとしてでも勝点3が欲しかったです。最近、得点が取れていないので、違ったアイデアや変化が必要。中断明けから良い状態でスタートできるように、これから準備していきます。
ー得点を取るには、具体的にどのようなことを改善していくか。
和田 ゴール前で数的優位を作ったり、決定的な形を作る必要があります。単にクロスを上げるだけでなく、見ている人たちが「これは入った」と思ってもらえるようなシーンをどれだけ作れるか。これをもっと意識していかないといけません。
ー次節、アウェー・ヴェルスパ大分戦に向けて。
和田 ホームで負けている相手ではありますが、これから順位を上げていくには、なんとしても勝ちたい試合。中断期間中にしっかり準備をして臨みます。
舘野俊祐ゲームキャプテン
ー攻めていても得点が入らない。どのようなことを変えていかないといけないと思いますか。
舘野 前節のFC今治戦は、シュートを打つ選手にパスが合うか合わないかでした。今日の試合は、その部分を修正できていましたが、1つ1つのチャンスを決めきれていない。後ろから見ていて思うことは、ゴール前で正しいポジションを取って、正しい判断で、もっと落ち着いてプレーすること。そうすれば、得点が入る確率も上がるはずです。
ー守備では4試合連続で無失点。意識していることは。
舘野 全員で声を掛け合って連携することを意識しています。守備に関しては、外から見ている方々は安心して見ることができているのではないかなと思います。
ー第2節で対戦したときから活かした点は。
舘野 (三重は)天皇杯でJ1・湘南ベルマーレを倒していたりと、前回対戦したときと状況が変わっています。チームとしても出来上がってきている印象でした。
ー雨の中での試合で、スリップしている選手がいたり、ボールの扱いが大変そうでしたが、実際にはどうでしたか。
舘野 試合前から大雨でしたが、水溜り1つないピッチ状態でした。グラウンドを管理していただいている方々に感謝します。その中で滑っている選手がいるのは、スパイクの選び方の問題だと思います。
ー次節に向けて。
舘野 九州でのアウェーの試合は難しい試合になります。(国体予選で)約1ヶ月開くので、休むのではなく、チームとして力をつけて大分戦に臨みます。
DF・池永航選手
ー試合を振り返って。
池永 試合の入り方は良くて、前半10分〜15分の間にチャンスが2回ありました。そこを決めきれていれば、よりFC大阪ペースの試合になったと思います。前半戦(第1節〜第15節)では、こういう場面で決めきって、流れを持ってくる試合が多くありました。今日の反省点です。
ー池永選手がケガから復帰してからはほとんどが無失点の試合です。
池永 相手を0点で抑えているのは良いことだと思うのですが、相手に助けられている場面もあります。今後は
ー次節に向けて。
池永 大分の地で勝点3が取れるように、国体予選期間中にしっかり準備をします。
MF・稲垣雄太選手
ーFC大阪での初出場がスタメンでしたが、スタメンと知ったときに緊張などはありましたか。
稲垣 心の準備をしていたので緊張はしませんでした。練習に参加したときから、FC大阪にないもので自分が持っているものを出していけたらなと思っていました。
ー実際にプレーしてみてはいかがでしたか。
稲垣 (FC大阪には)上手な選手がたくさんいてプレーしやすかった。練習のときから、スペースに走ればパスが来ると分かっていたので、試合にも入りやすかったです。
ーFC大阪には慣れましたか。
稲垣 合流してまだ2週間なので、あまり(笑)。普段からコミュニケーションを取って、この選手はどんなプレースタイルなのか、どんな性格なのかなど知っていきたいです。
ー持ち味を教えて下さい。
稲垣 相手DFの裏や空いているスペースに抜け出すことです。クロスを上げたり、ゴール前でワンツーパス(味方2人で相手を交わすプレー)で抜け出して、シュートを打つことも得意。ドリブルしてのシュートも強みなので、今後は決めていきたいです。
ー次節への意気込みを。
稲垣 仲間に右サイドから良い攻撃が出来ていたと言ってもらえました。しかし、最後のシュートを決めきることが出来ませんでした。後半35分辺りからパフォーマンスが落ちてしまったので、トレーニングしないといけないなと。味方と合わなかった場面もあったので、中断期間にしっかりトレーニングします。
DF・齊藤隆成選手
ー途中出場でしたが、初出場の感想は。
齊藤 元々はサイドバック(1番外側のDF)の選手なんですが、今日出場したポジションはボランチ(ディフェンス型のMF)。自分が失ってピンチになってしまう場面が何度かあったので、修正していかないといけません。
ー以前在籍していたときと変わっていた点(変わっていない点)はありましたか。
齊藤 関西出身の選手が多いからか、昔から勢いがすごい(笑)。プレーだけでなく、声掛けでもチームが良い雰囲気になるように意識している選手が多いです。
ー持ち味を教えて下さい。
齊藤 サイドのドリブル突破と、サイドから上げる正確なクロスが持ち味。ただ、FC大阪にはサイドバックやサイドのMFに良い選手がいるので、僕はボランチでプレーすることが多くなります。普段とは違うポジションですが、自分の成長に繋がりますし、選手としてもう一歩上をいけるように頑張ります。
ー今後の意気込みを。
齊藤 一度サッカーを引退していました。しかし、もう一度上を目指してサッカーがしたいという気持ちがあったので、まずは結果を出していきたいです。
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