見たか!これが大阪の草野球の実力だ! 近畿統一戦は大阪が圧巻の2勝で幕を閉じました 大阪マンデーベースボールリーグ
- 2019/11/24
- スポーツ
- 大阪マンデーベースボールリーグ
- コメントを書く
11月18日(月)、何の日か覚えていますか?
この日は月曜日、そう大阪マンデーベースボールリーグ(OMBL)の日です。
しかも、この日は近畿統一戦。神戸スパイリーリーグ(KSL)という同じく月曜日に野球をする兵庫のリーグと、近畿草野球界の頂点をかけて争います。OMBLからはリーグ優勝の「パラダイス」、今シーズン結果を残した選手で結成された「OMBL選抜」。KSLからはリーグ優勝の「BMW」、「KSL選抜」が出場します。
普段のリーグ戦は7回制で行われますが、近畿統一戦は9回まで。投手の体力が必要になるので、継投をどのタイミングで行うかが勝利のポイントとなります。
第1試合:パラダイスvsBMW
第2試合:大阪選抜(OMBL)vs兵庫選抜(KSL)
会場:山本球場
2試合を行って、それぞれの試合後に勝利チームには優勝カップが渡されます。
昨年度はOMBLが2勝。KSLとしてもリベンジに燃える大会だったと思いますが、今年もOMBLが2勝し、試合内容は圧巻でした。
■第1試合
パラダイス3-0BMW
1回表BMWの攻撃。
この日の雪丸は絶好調。初回は3番・和田に内野安打を許したものの、続く4番・伊藤展をライトフライに打ち取り、無失点で1回表を終えます。
1回裏パラダイスの攻撃。
まずは1番・大濱がショートへの内野安打で出塁します。2番・傳(つたえ)のところで、3球目に大濱が盗塁。いきなり、ノーアウト2塁のチャンスを作ります。傅、3番・藤岡は見逃し三振に倒れますが、4番・中西の右中間へのタイムリーヒットで1点を先制します。
続く5番・雪丸はファールフライで3アウト。
5番・岡本光から始まるBMWの2回表の攻撃でしたが、ファーストフライ、6番・高をピッチャーゴロ、7番・岡本直を空振り三振と、三者凡退に抑えます。
追加点が欲しい2回裏のパラダイス。6番・筒井がライト前ヒットで出塁しますが、後続が続かずこの回は無得点に終わります。
3回表のBMWの攻撃も三者凡退。
雪丸の好投に応えたい3回裏パラダイスの攻撃。1番・大濱が左中間へのツーベースヒットで出塁します。大濱は再び盗塁し、3塁へ。
ノーアウト3塁と、追加点のチャンス。2番・傅はファーストフライ。3番・藤岡の打球はサードゴロとなりましたが、その間にサードランナーがホームへ還り、追加点2-0とします。4番・中西はライトフライで3アウト。
BMWをここまでわずかヒット1本に抑えていた雪丸でしたが、4回表、先頭の2番・市川が左中間へのツーベースヒットを与えてしまいます。
しかし、3番・和田をピッチャーライナー、4番・伊藤展を空振り三振に。さらに、5番・岡本光のところで、セカンドランナーの市川が飛び出してしまい、3塁でタッチアウト。この回も無失点で終えます。
4回裏のパラダイスは、1アウトから6番・筒井がレフト前ヒットで出塁したものの、後が続かず無得点。
ピンチを切り抜けた雪丸は、5回表のBMWの攻撃を三者凡退に打ち取ります。
5回裏のパラダイスの攻撃。9番・西口はセカンドフライに倒れますが、1番・大濱が四球で出塁します。2番・傅は空振り三振に倒れますが、その間にファーストの大濱がこの日3つ目となる盗塁を決め、セカンドに。2アウトながら得点圏にランナーを置きます。3番・藤岡の打球はサードゴロでしたが、サードがファーストへ悪送球。その間に大濱がホームへ還り、3-0となります。
その後、4番・中西が死球で出塁するものの、セカンドランナーの藤岡が盗塁失敗で3アウト。
6回表、パラダイスはこの試合1番のピンチを迎えます。
先頭の8番・三浦がレフト前ヒットで出塁。9番・西村はピッチャーゴロでしたが、その間に三浦が2塁へ進みます。さらに、1番・伊藤隆に死球、2番・市川にセンター前ヒットを与え、1アウト満塁と、長打が出れば同点のピンチ。
ここで迎えるのはBMWのクリーンアップ。3番・和田をピッチャーゴロに抑え、続く4番・伊藤展はライトへの大飛球でしたが、フェンスギリギリでライトがキャッチし、3アウト。大ピンチを乗り切りました。
6回裏のパラダイスの攻撃は、5番・雪丸からでしたが、この試合初の三者凡退。
6回表のピンチを乗り切った雪丸は、7回表から再び立ち直ります。2アウトから7番・岡本直にエラーで出塁を許しますが、8番・三浦をサードゴロ。この回も0点で終えます。
7回・8回は両チームとも無得点で、迎えた最終9回表、BMWは3番・和田から始まる好打順。
まずは3番・和田をピッチャーゴロ、続く4番・伊藤展をファーストゴロで2アウトまできます。そして、5番・岡本はピッチャーゴロに抑え、ゲームセット。
ピッチャー・雪丸は9回完封勝利で、パラダイスを初優勝に導きました。
試合終了後、表彰式。
MVPには、完封勝利の雪丸、優秀選手賞には3盗塁で勝利に貢献した大濱が選ばれました。
試合後の声
完封勝利したパラダイスの先発・雪丸投手、キャプテン・藤岡選手にインタビュー。
雪丸投手
ー完封勝利おめでとうございます。今日のピッチング内容は?
雪丸 先頭打者を2回しか出さなかったのが、今日の勝因だと思います。先週の壮行試合では四球を何回か出してしまいましたが、今日は0。これも良かったです。
ー先週のピッチング内容は30点でした。今日は何点?
雪丸 75点です。狙い通りのコースに投げ切れなかったり、満足のいくピッチングではなかったので。自分の中ではもっとやれると思っています。
ーMVPにも輝きました。
雪丸 0点に抑えることができれば取れると思っていたので、うれしかったですし、狙ってました(笑)。
ーどのような気持ちでマウンドに上がったのか。
雪丸 緊張せず、OMBL代表として、恥じない投球をしようと。
ー9回完封。疲れはなかったか。
雪丸 OMBLで1日2試合ということも経験していたので、特に疲れはなかったです。
ー来年に向けて意気込みを。
雪丸 自分の中で130kmチャレンジをしたいと思っています。今は120kmくらいなので、オフシーズンに筋トレをします!
藤岡キャプテン
ー今日の試合を振り返って。
藤岡 雪丸投手がいつも通りのピッチングをしてくれました。ブルペンでは肩痛いとか言っていたんですが(笑)。変化球などをうまく使って打ち取ってくれました。相手投手の真っ直ぐが良かったので、バッティングは全然ダメでした。ただ、転がしたら何か起きるかなと思って、がむしゃらに転がしました。シーズン中も足を使う攻撃だったので、足も絡めながらうまく得点ができました。
ーパラダイスとはどのようなチームなのか。
藤岡 1番・大濱が足で駆け回し、2番・傳が繋ぎ、クリーンアップがしっかりームに還すという攻撃がメインです。
ー今年はどのようなシーズンだったか。
藤岡 予選リーグを優勝して、準決勝リーグも優勝、そしてOMBLの代表として近畿統一戦で優勝することができて、参加してきた10シーズンの中で1番良いシーズンでした。
ー来年に向けて。
藤岡 2連覇できるように頑張ります!
■第2試合
大阪選抜10-3兵庫選抜
1回表、兵庫の攻撃。
初回は先発・林が制球を欠き、1番・柏木に先頭打者ホームランを浴びてしまいます。
さらに、2番・一平、3番・鴨川にレフト前ヒットを許し、ノーアウト1塁2塁。4番・奥内は空振り三振に抑えますが、その間にランナー2人にダブルスチール(盗塁)を決められ、1アウト2塁3塁のピンチ。5番・中本のピッチング中に、ワイルドピッチ(キャッチャーがボールを後ろに逸らすこと)があり、さらに追加点を許し、2-0。
その後、西本をセカンドゴロ、6番・中本を空振り三振に抑え、1回表は終了します。
1回裏、大阪の攻撃。
2アウト1塁2塁のチャンスから5番・伊藤がセンター前ヒット。セカンドランナーがホームに還り1点を返します。
さらに、6番・有末がレフト前に落ちる2点タイムリーヒットで、3-2とすぐさま逆転に成功。その後、7番・二村がエラーで、8番・藤原が四球を選び満塁となります。9番・林も四球となり、押し出しで4-2。1番・木村はセンターフライに倒れ、さらなる追加点とはなりませんでした。
2回表、ここからピッチャー・林が立ち直ります。
2アウトから9番・花尾にエラーで出塁されますが、1番・柏木をピッチャーフライに打ち取り3アウト。
追加点を狙う大阪の2回裏。2つのエラーなどで、1アウト満塁のチャンスを作ります。
バッターは1打席目で2点タイムリーヒットを打った有末。
奥内の3球目を捉えた打球は左中間へ。これが2点タイムリーヒットで6-2。さらに、続く7番・二村がレフトへのタイムリーヒットを放ち、7-2と試合を優位に進めます。
ここで兵庫はピッチャーを交代。
その後は代わった三浦に抑えられ、3アウトとなります。
3回表、兵庫は2番から始まる好打順でしたが、大阪の先発・林が三者凡退に打ち取ります。
3回裏の大阪の攻撃。1番・木村がレフト前ヒットで出塁。2番・木戸の打席中にワイルドピッチがあり、木村はセカンドへ。木戸は空振り三振、3番・新井はショートゴロに倒れますが、その間にランナーは3塁へ。4番・山元の打席中にキャッチャーからピッチャーへの返球が逸れ、3塁ランナーの木村がホームへ還り、8-2とします。山元は凡退。
4回表の兵庫の攻撃。
5番・西本から始まる攻撃でしたが、代わった氏川が三者凡退にしっかりと抑えます。
4回裏の大阪の攻撃も三者凡退。
5回表、兵庫の攻撃。8番・国定を四球で出塁させますが、続く9番・花尾をピッチャーフライ、1番・柏木をファーストフライに打ち取ります。しかし、2番・一平がライトへのタイムリーヒットで1塁の国定がホームへ還り、8-3。一平はサードを狙いましたが、ライト・藤原の好返球でタッチアウト。
5回裏の大阪の攻撃は9番・氏川から。氏川はショートゴロに倒れますが、途中交代の1番・馬屋原がサードエラーで出塁し、盗塁で2塁。2番・木戸はセカンドゴロに倒れますが、馬屋原は3塁へ。3番・新井は四球を選び、4番・田端がレフト前ヒットを放ち9-3となります。5番・難波はサードゴロで3アウト。
6回表の兵庫の攻撃は、3番・南部から始まるクリーンアップでしたが、氏川が三者凡退に抑えます。
6回裏の大阪は6番・西岡がライト前ヒットで出塁したものの、後が続かず、無得点。
7回表も氏川は兵庫の攻撃を三者凡退に打ち取ります。
7回裏の大阪の攻撃。
1番・馬屋原が四球で出塁。2番・木戸はサードゴロに倒れますが、馬屋原が3塁まで進みます。さらに、ファーストからサードへ悪送球となり、その間に馬屋原がホームへ還り、10-3に。3番・新井、4番・田端は凡退します。
8回表、裏は両チームとも無得点。
迎えた9回表。代打4番・和田をセカンドフライ、5番・西本をキャッチャーフライに打ち取り、ラスト1人。6番・市川をピッチャーゴロに打ち取って、ゲームセット。
10-3で大阪選抜が勝利しました。
MVPは4打点の活躍の有末選手が、優秀選手には氏川、伊藤(東大阪MetalCats)が選ばれました。
試合後の声
勝利した大阪選抜のキャプテン・氏川選手、MVPに輝いた有末選手、大阪選抜を率いた藤原監督兼OMBL会長にインタビュー。
RespectOsaka・氏川キャプテン
ー試合を振り返って。
氏川 相手も素晴らしい選手ばかりですが、こちらもリーグを代表する素晴らしい選手が揃っているので、先週行った壮行試合で勝てるという自信はありました。
ーOMBLはどうでしたか。
氏川 敵味方関係なく、良い選手たちに恵まれて、人間的にも成長できましたし、野球も楽しくできました。大人になってもこのようにみんなで楽しく野球ができるのは素晴らしいなと思います。
タイヨーフレンズ・有末選手
ー4打点でMVPにも輝きました。打点のシーンを振り返って。
有末 昨年はすごく緊張したので、今年は開き直って落ち着いて打とうと思い、打席に入りました。
ー大阪選抜として出場し、兵庫選抜に勝てたというのはどうか。
有末 昨年も勝っていて、今年も勝ちたいと思っていたので、勝てて良かった。また来年も選ばれれば、この場に戻って来たいです。
藤原三男監督(OMBL会長)
ー今年の代表戦はどうでしたか。
藤原 パラダイスが初優勝。シーズン中から力を持っているチームと分かっていたので、今日も勝利してくれると信じていました。
ー今年の選抜戦はどうでしたか。
藤原 シーズン中に各チームで結果を出した選手がこの選抜に選ばれる。良い選手が集まるということは、このような良い試合ができます。1人ひとりが結果を出してくれたおかげで、今日の勝利があります。
敗れはしましたが、兵庫選抜の谷口監督がインタビューに応えてくれました。
谷口監督
ー選抜戦では3-10というスコアで敗れましたが、試合はどうでしたか。
谷口 試合の結果は監督の責任です(笑)。選手起用がまだまだだったと思います。
ー大阪選抜vs兵庫選抜で毎年戦えるのは選手からすれば、良いモチベーションになっているのでは?
谷口 OMBLの選手は良い選手ばかりなので、その選抜チームと戦えるのは良いモチベーションになっています。今日の試合中も、ベンチの中ではとても盛り上がっていました。楽しく試合ができました、ありがとうございます。
2019年度の近畿統一戦は大阪の2勝で幕を閉じましたが、草野球は勝ち負けではありません。
野球が好きでやっているんだから!
※週刊ひがしおおさかでは毎週、大阪マンデーベースボールリーグの結果をトップページに掲載します。たまに写真も掲載します。
フォトギャラリー
◾️大阪マンデーベースボールリーグ
日時:2月から12月まで
場所:東大阪市近辺の野球場
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。